鬼刑事米田耕作~銀行員連続殺人の罠~ 定年間近の「落としの耕作」(中村梅雀)と元サイバー対策室の若き刑事(山本耕史)が…

2020年11月13日

出典:EPGの番組情報

[字][解]<午後の名作ドラマ劇場>・鬼刑事米田耕作~銀行員連続殺人の罠~

定年間近の「落としの耕作」(中村梅雀)と 元サイバー対策室の若き刑事(山本耕史)が銀行員連続殺人の謎に迫る!!

詳細情報
番組内容
警視庁総務部文書課の一室で、定年間近の米田耕作(中村梅雀)は「警察功績章」、「感謝状」などの各種賞状に名前を書く作業をしている。数々の発注書の中には、サイバー対策室の八坂健太郎(山本耕史)が、インターネット捜査で通り魔殺人を未然に防ぎ、取り調べでも自供をさせ起訴に持ち込んだという功績がたたえられた件があった。
番組内容2
これまで現場主義で行ってきた米田は、コンピューター頼りの捜査方法に疑問を持ちつつも、パートの川西美智子(茅島成美)と共に、賞状の名前書きの作業を続けた。 
 同じころ、シティホテルの702号室で、銀行員・奥寺洋子(中島ひろ子)の遺体が発見された。現場検証へ向かった八坂に鑑識官は自殺の可能性が高いと伝える。八坂はパソコンを片手に、過去の自殺事例を調べ、鑑識官の言葉通り自殺と断定。
番組内容3
その後、警視庁に戻ると一課長(矢島建一)から洋子は1億円横領の疑いがある重要参考人で、東室蘭署が行方を追っていたと伝えられる。
 横領された1億円が不明のまま重要参考人も自殺し、焦りを感じた一課長は、米田に事件の捜査を依頼。米田は早速、洋子の遺体が発見された現場へ向かう。
 現場の状況や、洋子の行動には不審な点が多々あり、米田にはそれが自殺とは思えなかった。
番組内容4
さらに、客室係に当日のことを質問すると、洋子の隣の部屋、703号室に慌てて入る不審な男を目撃したとの情報を得た。そして703号室に宿泊していたのは、偽名のカップルだということが分かる。その上カップルの男性は、渡辺修二(大浦龍宇一)という、過去2回結婚詐欺で逮捕されたことがある男だった。また米田はゴミ集積所で、703号室のゴミ箱から室蘭病院と書かれた薬袋を発見していた。
番組内容5
洋子と渡辺2人とも室蘭に関係が深いことが分かり、米田は渡辺が洋子の死に関与しているのではないかと推測する。自殺とみていた八坂は、他殺だと言う米田に反感しつつも、米田と一緒に再び捜査をすることになる。
出演者
<出演者>
米田耕作:中村梅雀
八坂健太郎:山本耕史
中野麻衣:安達祐実
渡辺修二:大浦龍宇一
奥寺洋子:中島ひろ子
松井雄一:新井康弘
小平涼児:見栄晴
久保康弘:矢島健一
ほか
制作
<スタッフ>
脚本:矢島正雄
企画:成田一樹
プロデュース:中津留誠
演出:富田勝典
制作:フジテレビ

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

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「ヤルヨ。 ホントダヨ!」

「戦争ハジメマスか」

「武器モ 手ニイレタシネ」

(八坂)こいつ 本物だ。

マル被は 凶器を
ネット上に アップ。

犯行予告を残し…。

「『サンチャ』 ツーカしたヨ」

246を 渋谷方向に移動。

至急 車種と ナンバーを
確認してください。

(捜査員)了解。
目的地は 不明。

次の予告メッセージを 待機中。

この3日間の行動も 全て
書き込みどおりです。

本人 確認しだい 緊急逮捕。

通り魔事件です。
間違いありません。

(捜査員)車両ナンバー 確認。

(捜査員)マル被 目視。
(捜査員)了解。

(捜査員たち)犯人 確保。
よし。

♬~

(米田)えー 感謝状。
麻薬犬 ジョニー号殿。

(米田)「貴殿は
成田空港ターミナルに於いて

日頃から…」
これだよ。

彼は 日ごろ いったい
どういう 勤務態度なのかね。

(川西)ワンちゃんですから。

犬といったって 警察官。
(川西)警察犬。

まあ いずれにしたって
警察組織の 一員として

華々しい活躍があってこそ
称賛されるわけですよ。

まあ 名前には
魂が込められてるからね。

魂が伝わってくるまで
これも 置いときましょう。

はい。 次。
(川西)米田さん。 もう。

えー 賞誉。 八坂 健太郎。

サイバー犯罪対策室?

コンピューターに強い刑事を
集めて つくられたみたいですよ。

ハァ。 「インターネット捜査で
通り魔殺人を 未然に防ぎ

なおかつ 取り調べも
自ら 容疑者に自供させ

起訴に 持ち込んだ」

落としの耕作 二世
出現ですかね?

私は 現場主義です。

あっ。 栄転ですね。 1課に異動。

川西さん。 コンピューターで
ホシは落とせるものなのかね?

時代ですよ 米田警視。
私だって 銀座の交番勤務 30年。

犬の魂が 伝わるのを待ってる
時代じゃ ありませんって。

フン。 そうですな。

川西 元 巡査部長殿。
はい。

やりますか。
はい。

♬~

はい。
はい。

そして 次は
八坂 健太郎ね。

♬~

はい。 川西さん 次は?

次は 民間の方なので 感謝状です。
はい。

(松井)ご苦労さまです。

遺書があり 室内を物色した
形跡もなく

かもいの痕跡 体重 索条痕からも
首つり自殺だと 思われます。

自殺と判断するに当たって
何か 疑問点はありませんか?

(松井)失禁している場所が

首つり現場の
かもいの下でないことが

不自然といえば 不自然ですが
過去に 事例は 幾つかあります。

結びが弱かったり
体重で落ちてしまい

もがいたり けいれんなどで
移動したケースがあります。

(松井)はい。 今回は まさに
それだと 思います。

なるほど。 他には?

(松井)室内には 浴衣が
2枚しかないのに

へこ帯が 3本も ありました。

僕が この前
出張に行ったときに

泊まったホテルでも
そんなことが ありました。

(松井)うん。 まあ 客室係の
単純なミスでしょう。

疑問点というほどのもんじゃ
ないと思います。

そうですね。
(松井)先日の 通り魔殺人事件で

お忙しいでしょう。 ここは
われわれが 報告 上げますから。

すいません。
(松井)お疲れさまでした。

では。

(久保)自殺で 間違いないんだね?
はい。 一課長。

鑑識 検察官も 同じ意見です。
自殺です。 間違いありません。

(久保)一報は 身元不明の
首つり自殺として 発表しとくか。

どういうことですか?

(久保)まさか 内偵捜査中の
1億円 横領犯

奥寺 洋子の死体とはね。
えっ!?

(久保)ホントに 自殺で
間違いないんだね?

自殺です。

(久保)1億円は 消えたまま。
重要参考人は 自殺。

東室蘭署は いったい
何やってんだ? チッ。

あっ。 異例だが すぐ
記者発表する。 同席したまえ。

はい。

(久保)シティーホテル
アルザスにおいて

宿泊客の女性が 自殺をしたとの
通報が ありました。

(久保)身元を確認したところ

死亡した女性は
奥寺 洋子 40歳。

犯人 逃走の恐れがあるため 現在
東室蘭署が 内偵捜査中であり

本庁 協力の下 懸命なる捜査が
続行中でありました

一億円 横領事件の 重要参考人
奥寺 洋子であることが

判明いたしました。
(どよめき)

(久保)捜査中の事件の
重要参考人の自殺は…。

(川西)今日は 忙しいですよ。
あと 40枚 ありますから。

大丈夫なのかい?

金も 見つからんのに
早々から こんな発表して。

せめて お昼は 2時までには
食べたいですよね。

自殺 発見したの まるで
てめえの手柄みたいじゃないか。

(刑事)小平 涼児さんですよね?

(刑事)署で 少し
お話を伺えませんか?

(村山)いやぁ あんたたちと
会うときだけだよ。

同窓会みたいに ゆったりとした
気持ちになれんのは。

(幹部)報道と 警察。
畑は違えど

同じ時代に 同じ事件を
追い掛けた仲ですから。

(幹部)村山さんが 総監になって
掲げた スローガン。

「開かれた警察」
「迅速な情報公開」も

やっと 現場レベルで
動き始めたようですね。

(村山)いやいや。 警察も
時代に対応しないとね。

サイバー対策室の 新設も

私の提案を 幹部たちが
具体化してくれただけですよ。

(幹部)謙遜ですな。

(幹部)そういえば 捜査一課長
会見の事件も

サイバー対策室で 手柄を立てた
刑事が 1課に異動して

まあ たまたま 事件番の日に
担当したって 聞きましたけど

1課の スター刑事づくりの
演出ですかね?

(村山)いやいや。
(幹部)そういえば

一億円 横領事件ってのも
何だか 因縁めいてるよな。

(幹部)そうか。
総監が 一課長になって

初めて 指揮を執ったのも
15年前の 四億円 強奪事件だった。

(幹部)あのときは 落としの耕作。
米田 耕作が 落とせなくて

誤認逮捕で 大変でしたね。

(幹部)ということは すでに
1億円を発見した上での

迅速 情報公開ってわけですか?
いや。 さすがですな。

(刑事)奥寺 洋子の遺書に
小平さん。

あなたの名前が 書いてあるんだ。
(小平)知りません。

(刑事)金は どこなんだ!

(刑事)あんたが
やらせたんだろう? 奥寺に。

(樹里)意味ないって。
何も どうせ 今日も 暇しょや。

(麻衣)体が 一番 大切だわ。

(麻衣)ぼっこいも 食べて
オコッペ牛乳 飲むと

胃壁に 膜ができて
アルコール対策 完璧。

(麗那)だから 必要ないって。
(樹里)ねえ。

(麗那・樹里)アハハ。

(アナウンサー)続いてのニュースです。
一億円 横領事件の…。

(樹里)あっ 知ってる
この おばさん。

(アナウンサー)北海銀行
東室蘭支店長 代理

奥寺 洋子容疑者が
首つり自殺したもようです。

詳しいことは…。

(麗那)北海銀行の人よね?
(樹里)そうだよ。

(麻衣)でも 不思議だよね。
おっきい お金ほど

絶対 出てこないもんね。
(樹里)そうだよね。

犯人 捕まえても
金は 絶対 出てこないって。

(樹里)ほら。 あの
四億円事件だって

今だったら 10億って感じ?

(麗那)ホントだよ。
犯人も 捕まんないしねぇ。

やるやつと 使うやつと
違うんじゃない?

(麗那・樹里)そうだよ。

(樹里)じゃあ あの 洋子って
おばさんが やって

使うやつは 他にいるんじゃない?
(麻衣)男だよね 絶対。

≪(樹里)男いらないから
金 欲しい。

(麻衣)私も!
(麗那・樹里)欲しい。 ねえ。

いかに パートタイマーとはいえ

毎日 上司より 先に帰るとは
いかなものかね。

(村山)米さん。

米さん。

米さん!

♬~

(村山)不思議なんだ。
トップに立つと

まったく 下の情報が
上がってこなくなる。

愚痴を言うなら 相手が違うぞ。
そんな 冷たい言い方 しないでよ。

こんなこと 米さんぐらいしか
言えないんだからさ。

少し 飲まない?

俺は 飲まないんじゃなくて
飲めないの。

言いたいことが あるんだったら
単刀直入に 頼むよ。

どうも ふに落ちないんだ。

昨日の 一課長の会見の あれか?
ああ。

逃亡の果ての自殺として
処理したんだが。

で?

横領した 1億円は
発見されてない。

裏を感じる! だろ?
まあ。

自殺と発表してしまったから

いまさら 捜査本部も
立ち上げられない。

特命で 捜査してほしい。
全て 米さんの判断に任せる。

分かった。 すぐに 動く。
ええ!? 今から?

当たり前だろ。
現場が荒らされたら

それだけ 真実の究明は 遠のく。
おい 村山。

初動捜査に 全てが懸かってると
教えたろ。

あっ 村山。

15年前は あの件は
全て のんだが。

♬~

♬~

いいな? 村山。

ホテルの部屋の宿泊は
止めてある。

そうか。 今度は どんな圧力が
かかろうと

俺のやり方を 通させてもらうぞ。

(従業員)ありがとうございました。

(小平)うわぁ!

≪(乗客たち)落ちたぞ! 落ちた!
人が! 人が! 人が!

ああ 違う 違う。
隣の部屋まで。 あっちまで。

(鑑識たち)はい。
応援は もう 着くのかい?

(南原)はい。
あと 10分ぐらいです。

10分?
(南原)はい。

ああ ああ。 悪い 君。
すまないね。

ひとつ 聞きたいことが
あるんだけど。 いいかな?

(従業員)はい。
あなたが 705号室に

ルームサービスを運んだとき
それは 12時ぐらいだね?

(従業員)はい。
そのとき 男の姿を見たの?

(従業員)はい。 間違いないです。
703号室に 入りました。

ここへ?
はい。

ああ。 ありがとう。
何遍も 悪いね。

また 何か
思い出すことがあったら 頼むよ。

はい。

(男性)《人生 嫌んなっちゃって
一人で 死にたくなかったわけ!》

《寂しいからさ。
分かるでしょう? 刑事さん》

(刑事)自分で 作ってんの?
ああ はい。

(刑事)弁当男子ってやつか。
何 食べようかなぁ。

(久保)八坂君。
自殺で 間違いないよね?

あっ はい。

(久保)奥寺 洋子は
2通 遺書を残してたな。

そうです。
あっ。 文面は これです。

1通は 銀行の支店長宛てで
横領の謝罪が書かれ

もう1通は 部下の融資課長

小平 涼児で
不倫関係だったようです。

こうなったのは
あなたのせいだというような

恨みを吐露した 内容です。

(久保)ああ。
それは 私も確認してる。

筆跡鑑定の結果も 出てるしなぁ。

ええ。 東室蘭署から 奥寺の書いた
書類などを送らせ 2通とも

奥寺 洋子本人が 書いたという
報告を受けています。

横領した金についても
小平 涼児に 追及すれば

何らかの手掛かりが
つかめるはずです。

逃亡したよ。
えっ? 小平が!?

(久保)東室蘭署が 奥寺 洋子の
自殺で 事情聴取したが

事件当日の アリバイが
あったんで 帰したらしい。

で 昨日 普段どおり
うちを出たが 銀行に出社せず

帰宅もしないという
報告が入った。

あっ。 ああ。 これ これ。

ここ すぐ 行ってくれ。
上からの命令だ。

はい。
ハァー。

はい 米田。
☎(南原)警視。

隣の703号室の ごみ箱から
薬袋が 見つかりました。

そうか。 すぐ 行く。

おう。
(南原)これです。

こっち側は?
(南原)ああ。 残念ながら。

そうか。 指紋は?
(南原)採れると思います。

あっ。 「蘭」 蘭病院?
蘭。 室蘭?

「米田 耕作警視」
警視?

≪(ノック)
≪失礼します。

臭っ。

お前か。 奥寺 洋子さんを
自殺と断定した刑事は。

バカ者。 誰のために こんな
格好してると思ってんだ?

みんな お前さんの
その いいかげんな

現場検証のおかげだ。
はあ?

もう1日 遅かったら
他のホテルの ごみと一緒に

焼却場送りだ。 フン。
おい。

この写真 みんな ホテルの部屋
持ってって 貼り直せ。

現場検証の やり直しだ。
ちょっと 待ってください。

あなたの職務は?
俺は 米田 耕作だ。

火元責任者の プレートで
名前は知ってます。

その観察眼を どうして
現場で使わねえんだ?

お言葉ですが 米田さん。
このヤマは 僕が 自殺で

報告も上げました。
勝手なことをしないでください。

八坂君。
その言葉 ホトケさんに言えるか?

お前の判断のおかげで

もうちょっとで
焼かれちまうところだ。

今 司法解剖に回ってるから
戻ってきたら 必ず 会いに行け。

司法解剖? 誰が
そんなことを 許可したんですか?

俺だ。
この鑑識の写真 見ただけでも

俺には ホトケさんの無念が
伝わってくるね。

お前さん
何も 感じねえのか?

♬~

ホトケさんの無念?
当たり前だよ。

誰でもない
ホトケさんが 言ってんだよ。

1億円を横領した 40歳の
エリート 独身銀行員の

奥寺 洋子ではなく
ホトケさんに なってしまった

奥寺 洋子 個人の顔だ。

東室蘭署の 刑事たちが
自分たちの足で 調べ上げた

奥寺 洋子の姿を
お前 確認してんのか?

お盆には 5年前に亡くなった
母親を迎えるために

迎え火を 毎年 欠かさない。

職場の同僚や 部下
近所の住人たちも

口を揃えて 明るくて 親切で
少しも 偉ぶったところのない

仕事熱心な 真面目な人だったと
証言してるんだ。

残業で 遅くなったときも

酔って 帰るような姿を
一度も 見たことがないと

近所の住人たちは 言ってるよ。

休日でも 銀行が 営業を推進する
年金振り込みキャンペーンの 勧誘に

率先して 回るような
優秀な社員だった。

それが 何だっていうんですか?
そういう女性が

こういう 自殺のしかたをするか?
いや。 絶対にしない。

人間というのはな 死に際して
けじめを つけようとするんだ。

小奇麗な下着に 替えたりとか
遺書を きちんと 作ったりとか。

そういう 自分の人生の
後始末を考えるんだ。

ところが 下着は
ベッドの横に 突っ込んである。

第一
一番 考えらんないのは

遺書の中に 死という文字が
一つもない。

死んで わびをするとか
死んでも 恨みを晴らすとか。

そういうのが まったく ない。
これ おかしいと思わないか?

いくら 米田さんが この現場の
事実が 気に入らなくても

遺書は 2通とも
本人が 書いたものなんです。

まあ 確かに そうだ。
だが 遺書にしては

字が 落ち着き過ぎてる。
乱れたところが なさ過ぎんだよ。

米田さんの言ってることは
推測です。

あのな。 ここで 首つりを
したということに なっとるが

失禁をしたのは ここだ。

奥寺 洋子さんが
死んだのは ここなんだよ。

死んだ人間 わざわざ ここまで
かもいの下まで 移動して

また 自殺をするのか?

こんな単純な疑問を お前
どうやって 説明する?

なぜ 自殺と断定できるんだよ?
ですから

奥寺は ここで 首をつった後
落ちて ここに移動したんです。

過去のデータも あります。
鑑識の主任も 事例があると。

鑑識は 生きている 奥寺 洋子を
知らねえよ。

これにだって 奥寺 洋子の 人生の
情報が 入ってるわけじゃないだろ。

だが 死んだのは
奥寺 洋子さんなんだ。

彼女自身が
お前さんに 聞いてるんだよ。

私は どうして こっから ここへ
移動したんですかと。

ハァー。 八坂君。
俺はね これは 他殺だと思う。

誰かが ここから ここへ
移動させたんだ。

そんな人間が いたなんて
証拠が どこにあるんですか?

証拠がなかったら
聞いて回るんだよ。

ホテルの従業員 全員に
奥寺 洋子が 泊まっていた

2日間のことを
聞き込みをして 回るんだよ。

そりゃ 担当刑事にしか
できないことなんだよ。

お前さん やったのかよ?

何か 分かったんですか?
ハァー。

客室係が 不審な男の姿を
見掛けていた。

はい もしもし。
はい。 ご苦労さん。

おう。 あっ そうか。
じゃあ それをな

1課の八坂の パソコンに
送ってくれ。 そうだ。 頼む。

今 鑑識から
ここに 送ってくるから。

何を?
うん。 ああ。 ありがとう。

事件当日に 偽名を使って ここの
部屋に泊まった カップルがいる。

でな この ごみ箱に 東室蘭病院の
薬袋が捨ててあった。

その指紋を 照合してもらった。

米田さん。
ああ。

渡辺 修二 41歳。

結婚詐欺の容疑で
過去 2回 逮捕されてます。

赤サギか。
女の指紋は 出なかったんですか?

ああ。
女どころか この部屋を含めて

指紋というものは
まったく 出ない。

まるで 指紋の跡を
拭いて回ったみたいにな。

赤サギか。 ごみさらいした
ご褒美 もらえた。

奥寺 洋子。 渡辺 修二。
2人とも 室蘭に 深い関係がある。

これは 偶然じゃない。

後は 2つの部屋の人間関係が
つながるかだ。

東室蘭署に
渡辺の手配を させましょう。

何の容疑で?

ああ。 渡辺 修二の居所だけは
内密に 探ってくれ。

ああ。 それと小平 涼児の捜査状況
パソコンに 送ってもらえ。

ちょっと お聞きしたいんですが。
ここ 2週間ほどの宿泊客で

こういう女性客
おりませんでしたかね?

年齢は 40歳。

20年近く 地方銀行に
勤めてたんですが。

まあ 笑うと 愛嬌のある人ですね。

♬~

次は このホテルだ。 行くぞ。

じじいなのに 何で
あんな 元気なんだよ?

時間が ねえんだからな。
だいたい

お前が 注文しねえから 俺は
仕方なく 2つ 食ってんだから。

早く 食え。
だったら 車 使いましょうよ。

現場ホテルから
1km四方と決めて 回ってんだよ。

歩いた方が 早えんだよ。
歩くことによって

頭の中 整理 つくし
切り替えも できるんだよ。

1km四方の
意味が 分かりません。

いいから 早く 食え。

次は 近いぞ。
このホテルだ。 5分で着ける。

早くしろよ! 俺より
足が長いのに 何やってんだよ?

ああ。 だからな
渡辺と一緒に 泊まってた

女のこと 言ってるんだ。

女が 現場ホテルに
泊まったのは 2日間だ。

渡辺が 女の部屋に泊まったのは
事件当日の 1日だけだ。

その前日に 女は
奥寺 洋子の 隣の部屋に

たった 一人で泊まってた。

その女は 渡辺の女だからでしょ?
ああ。

女は 渡辺を
待っていたんだろうな。

すぐに 空港に迎えに行く
必要が あったんだろう。

まあ 金か。
奥寺 洋子殺害のためか。

両方かもしれんがな。
いずれにしても

隣の部屋の女が 渡辺と
奥寺をつなぐ 鍵だ。

まさか 奥寺 洋子の逃亡中

ずっと 女が
一緒にいたとでも 言うんですか?

生まれてから 一度も 北海道を
出たことのない 40歳の女が

1カ月以上も たった 一人で
逃亡できるとは思えん。

だったら
渡辺を 逮捕するべきです。

何の容疑で?
別件で いいじゃないですか。

ふざけるな。
落としの耕作と呼ばれた

米田さんなら。 これだけの
状況証拠が 揃ってるんですよ。

すぐに 落とせます。
八坂君。 落としというのはな

デカと ホシの 命を懸けた
最後の ぶつかり合いなんだ。

ホシは ホントに
命を懸けてるんだぞ。

その嘘を 突き崩すには
ネタしか ねえんだよ。

デカが 命懸けで集めた
真実しか ねえんだよ。

一度 まぐれで 落としたからって
分かったような口 利くんじゃねえ。

まぐれとは 何ですか!?
僕は プロファイラーなんです。

嘘を見抜く プロなんです。
ははあ。 なるほど。

嘘を見抜くねぇ。
何ですか?

お前さんの壁は それだな。

あっ 電話だ。

はい 米田。 うん。
うん。 ありがとうございます。

奥寺 洋子の遺体から
微量の導眠剤が 検出された。

♬~

よし。
八坂。 戒名が できたぞ。

いいんですか? 勝手に。

無事に ホシを挙げれば
勝手じゃなくなる。

宿泊名簿を
見せていただけますか?

(従業員)はい。
すいません。 あと このホテルの

防犯モニターも 見せてください。
(従業員)はい。

あっ。 これだ。 間違いない。
渡辺と一緒にいた 女の字だ。

この女性と
一緒じゃなかったですか?

(従業員)はい。
これを書いたのは 若い女性です。

うん。
渡辺と女。 そして 奥寺 洋子の

3人が つながりましたね。
うん。

15日の モニター。
はい。

奥寺だ。
うん。

奥寺は 確認できるが
こっちの女の顔は 分からねえな。

ここ コンピューターで もっと
はっきり できないのかい?

戻って ブローアップすれば
可能です。

うん。 ブローしてくれ。

前後の日に 渡辺が
映ってるかもしれん。

分かりました。
やってみます。

このホテルに 5日間もいた。
何でだ?

(マスター)いらっしゃいませ。
こんにちは。

コーヒー 下さい。
(マスター)はい。 どうぞ。

いやー。 珍しいね。 マスター。
あの ピンク電話 使えるの?

(マスター)ええ。 使えますよ。
あっ そう。

まあ でも 今 みんな
携帯 持ってるから

レトロの 飾りみたいなもんか。
(マスター)いや。

それが そうでもないんですよ。
へえー。 そう。

(マスター)そこのホテルの お客なんか
この前

携帯を 忘れたとか何とかで
3日 続けて 来た人 いましたね。

この人じゃないでしょうか?
(マスター)えっ?

あの。 2人連れだったと
思うんすけどね。

もう一人は 携帯を忘れた
若い女性で。

(マスター)はい。 この方と来ました。

使っていたのは
若い女性の方でした。

あの。 何でも いいんですけどね。
覚えてること ないですかね?

なまりとか 名前とか 地名 駅名。

例えば スカイツリーを
見に行きたいとか。

うーん。 100円を 毎回 両替して。
毎回 両替を頼んだ?

ええ。 1回は 300円もしました。
うん。

そうだ。 「私には
できない」っつってました。

うん。
地名ねぇ。

あっ。 羽田です。 羽田っつって
慌てて 出ていきました。

それが 最後の日だったかな。
いやー。 ありがとうございます。

助かりました。 コーヒー
飲めなくて ごめんなさい。

ああ。 いえいえ。 あっ。
じゃあ どうも ありがとね。

ありがとうございました。

八坂。
はい。

千歳行きの 一番 早い
チケット 取ってくれ。

はい。

もしもし 米田。 捜査本部を
すぐに 立ち上げてくれ。

所轄の手も 借りたい。

重要参考人を 室蘭に
今から 引っ張りに行くんだ。

重要参考人を
東京に 引っ張る!?

大丈夫なの? 裏 取れてるの?
米さん。

裏も 表も これから 取るんだよ!
とにかく 捜査本部を立ち上げろ!

チケット OKです。
おう。 そうか。

やはり ビデオの女は
渡辺と 連絡を取ってたな。

あのう。 どうして いちいち
手帳に 書くんですか?

書くふりだ。
えっ?

手帳に書かれるとな 人間 何でも
慎重に話すもんなのよ。

ちゃんと 考えて 答えてくれる。

ピンク電話は?
逃げてる人間はな

足がつくから 携帯電話
使いたがらないはずなんだ。

まあ ピンク電話があったのは
偶然だ。

(渡辺)ねえ? 最近
小平さん 来なかった?

(女性)最後に来たとき
悩んでたんだよね。

昨日も 刑事が来てさ
しつこく 聞くんだわ。

(渡辺)やっぱり 小平さんと
死んだ 銀行の女

できてたんだ!?
じゃあ 1億 持ってるってわけ?

(女性)あっ。 知らない。
でも 人は 見掛けじゃ

分からないからね。

(渡辺)ああ。 だな。

(渡辺)はいはい。

はい。
☎(女性)修ちゃん。

何か 分かった?
(渡辺)分かんない。

こっちも 駄目。
金 俺も ないよ。

☎(女性)じゃあ しょうがない。
店 出るわ。

じゃ。 ママ。 腹 減った。
おごって 何か。

(女性)うまいんだから 甘えんの。
しゃけとば あげようか?

ママ 天使だな。 天使。
(ママ)アハハ。

(久保)1億円横領犯
奥寺 洋子に関しましての

追加発表を
行わせていただきます。

前回 犯人逃亡の恐れもあり
内偵捜査中でありましたが。

早期情報公開の 一貫として
発表が なされたわけであります。

本日は ここに
女性銀行員 殺人事件の

特別捜査本部 立ち上げを
発表させていただきます。

(アナウンス)「ありがとうございます。
東室蘭。 東室蘭です」

(大木)奥寺殺害当日の
渡辺の アリバイは

半同棲の女 関 貴子が
立証しています。

関 貴子 一人ですか?
(大木)あっ はい。

で 渡辺は?
渡辺は 事情聴取をしただけです。

その後の行動は?
把握しておりません。

♬~

死んだ? 渡辺 修二が?

(貴子)警察に 連絡しようかと
思ったんですけど。

あっ。 遺書も あります。

見せていただけますか?
(貴子)どうぞ。

(貴子)これです。
失礼。

「何もかも 嫌になった。
大好きな海が 俺の墓だ」

「さようなら 貴子」

遺書というより
簡単な メモのようですが

あなた
信じてらっしゃるんですか?

(貴子)フッ。 あの人のこと
知らないから そう言うけど

あの人は そういう男なんです。
これ いつごろですかね?

あっ。 まだ 遺体は
揚がんないけど あれでしょ?

こないだの フェリーから
人が 落ちたってやつ。

これ ちょっと
お借りしていいですかね?

(貴子)はい。

♬~

(大木)小平です。

小平の後ろの女。

似てますね あの女に。
ああ。

うん。

とにかく 遺書どおり 渡辺が
乗ったのかどうか 確認しよう。

はい。

♬~

渡辺です。

名古屋の 下船のビデオ
見れるか?

やってみます。

あの女と 渡辺です。

小平 どこ 行った?

まさか…。

間違いない。 小平 涼児も
他殺の線が 出てきたぞ。

(大木)えっ!?

遺書を書いた 渡辺は
小平に成り済まして 下船。

船から 身を投げた。
いや。 落とされたのは 小平だ。

この女が 誰か 分かりますか?

いや。

あっ。 大木さん。
はい。

半径 10km以内の
中学校の卒業写真を

至急 当たってくれますか?
はい。 分かりました。

それと 偽名で使った
佐藤 山田 鈴木以外の名字の

20代の住民の資料を
お願いします。

はい。

(渡辺)あれ?
重そうだね これ。

これじゃ 重い。
俺 持ってあげる。

札幌? ああ。
じゃあ 中 入ろう。

渡辺と あの美容院の女は
いつごろからの仲なんすかね?

1年 たってないようです。
1年 たってない?

赤サギ。
ああ。

あっ すいません。 もう一度
あの 昨日の店 お願いします。

何度も すいません。
(貴子)ハァー。 何ですか?

飛び込み事故のあった日の晩
渡辺と 夕飯 何 食べました?

(貴子)
有り合わせのものだったから。

渡辺は 幸せ者だな。
有り合わせものが 一番 うまい。

夕飯の後 女と会ったんだなぁ。
(貴子)女?

これ ちょっと
見てもらえますか?

これは
飛び込み事故のあった 翌日の

名古屋の フェリー乗り場の
映像です。 これ 渡辺ですね。

(貴子)あっ。 修ちゃん!?
この女は?

何で 麻衣ちゃんが?
麻衣ちゃん?

(大木)本名 中野 麻衣 26歳。

住居は 東室蘭の
真幌町の アパート。

キャバクラや スナックで
働いている可能性 あり。

東室蘭駅 緊急配備。

苫小牧フェリーの
乗降客の チェック。

金が無いから 中野 麻衣は
髪を染めるのを やめてるはずだ。

たぶん 今日も 働いてるよ。
分かりました。

渡辺の友人を装って
渡辺の居場所を 聞き出せ。

もし 抵抗したら 公務執行妨害で
現行犯逮捕して 構わない。

俺は 小平のかみさんに
話を聞いてくる。

はい。

(男性)んっ。 フフフ。

≪(絵利果)いらっしゃいませ。
絵利果です。

あっ どうも。
絵利果さん?

(絵利果)「あっ どうも。
絵利果さん?」

ハハハ!
何が おかしい?

東京の人でしょ?

何か やっぱ 違うもんね。
センスが。 ねえ。

ちょっと 君。

私ですか?
ああ。

中野 麻衣だね?

(麻衣)ごめんなさい。

(麻衣)着替えてきても
いいですか? すいません。

分かった。

≪(悲鳴)
やめろ!

(麻衣)おじさん どいて!
おじさん!

どくわけには いかないんだ。
(麻衣)じゃあ。

中野 麻衣さんだね?

米田さん。

中野! 待て!
八坂。 現行犯 逮捕だ!

はい!
(麻衣)放して!

おとなしくしろ!
(麻衣)私じゃない。

私じゃないってば。
静かにしろ!

♬~

♬~

(麻衣)ごめんなさい。
ごめんなさい 刑事さん。

私 修ちゃん 好きだからさ。
修ちゃん 優しいのさ。

分かった。
分かったから 少し 黙ってろ。

ごめんなさい。
ごめんなさい。 ごめんなさい。

ホトケさんも 寒かろうな。
海の中は。

フッ。 何 言ってんの? この人。
ねえ? 刑事さん。

笑うな。

はい 米田。 うん。

ああ。 うん。
ご苦労さん。

渡辺 修二らしき男が
千歳空港のビデオで 確認された。

フライト先は?

それは まだ
確認されてないみたいだ。

♬~

≪米田さん。

おお。 ちょうどいいとこに
来てくれた。

これな 1課に持ってって
貼ってくれ。

こんなことしてる場合じゃ
ありませんよ。

一課長の前で 中野 麻衣を
落とすと誓ったって 聞きました。

まあ あれは 半分は
成り行きだな。

川西さん お茶。
(川西)はい。

何を考えてるんですか?

中野 麻衣は 渡辺 修二に
だまされてるだけの キャバ嬢です。

護送の間中 渡辺との
くだらない話ばかりを

ずっと 続けて。 もう 泣いたり
笑ったり うんざりでしたよ。

米田さん。
犯人は 渡辺です。

前の 赤サギは 道内が 1件。
東京が 1件。

いずれも 30代の女性が
被害者です。

今回は 1億円の横領と 殺害です。

1人では できず 中野 麻衣も
結婚の言葉でだまし

協力させたんですよ。
なるほどね。

よし 書けた。
これを 貼ってきてくれ。

命を入れた 戒名だ。

♬~

(川西)いいんですか?

(一同)八坂 どうした?
あーあーあー。 おい!

何やってんの? 八坂さん
どうして!? あっ。 おい。

米田さんが
こっちの方が 命が入るから。

≪(久保)八坂。

わが身の命も 大切にしろ。
これ 書くだけの仕事になるぞ。

なあ 八坂。
はい。

渡辺の好物は 何だ?
えっ? 好物。 麻衣のではなく?

ああ。 渡辺の好物を 調べておけ。
はい?

それから 今日は
お前に やってもらう。

えっ?
これ。

聞かれる方より
聴く方の方が 喉 渇くからな。

ありがとうございます。

(麻衣)あっ。
よかった。 同じ刑事さん…。

座って。

飛行機の中で 約束したこと
覚えてるな?

(麻衣)何だっけ?
とぼけるな。

最初に 渡辺の居場所を聞くから
正直に教えると 約束したよな?

ああ。 何か やっぱ
感じ 違う。 いい感じだよ。

ごめんなさい。
私 嘘つく人と 約束 破る人

それに 一番 嫌いなのが 怖い人。

いいから 話せ。
分かんない。

だって 飛行機の中でも
言ったけど

大阪にもいたし
東京にもいたし

修ちゃん 女のいるとこだったら
どこでも 行っちゃうもん。

嘘には なってないよね?
刑事さん。

修ちゃんとは
付き合い 長かったんだよな?

うん。 長い。

私が 上野のキャバクラに
勤めてたころだから

8年前かな?
うん。 長いな。 18歳じゃないか。

二十歳 過ぎてるって
嘘ついて 仕事してた。

中野。 渡辺が 行きそうなところを
考えてみろ。

一番 嫌いなのは 怖い人。
真面目に 答えろ。

新宿かな?
ふざけるな。

わざわざ 東京に来るか。
嘘をつくな。

嘘じゃないよ。
予感だよ 予感。

修ちゃんね 新宿は 俺の
パワースポットだって よく言ってたもん。

パワースポット?
うん。

♬~

予感 当たってるといいな。

そしたら 私
室蘭に帰れるでしょ?

うん。 帰れるよ。

私 どうして 嘘 言わないかって
いうとね

頭 悪いから 嘘 言うと
覚えてらんないから。

嘘 言うと すぐ バレちゃうの。

15のとき 引き取られた
叔父さんに 嘘をついて バレて

2日も ご飯 くれなくてさ。

そのとき 「ああ。 バカは
嘘ついちゃ 駄目なんだな」って

悟ったわけよ。
≪(ドアの開く音)

どうした?

小平 涼児の
遺体が揚がったよ。

小平さんって 誰?

♬~

そうか。
知らないのか。

で 東京には
いつ 出てきたのかな?

それよりさ 嘘ついて
大変なこと あったんだ。

何があった?
浅草の 不動産屋の親父に

愛人になるって言って
マンション 借りるのに

200~300万 もらったの。
フフッ。

50すぎの親父に
18の女が つくわけないのにさ。

それで?
逃げたの。 修ちゃんと。

バカ親父
もう 死んじゃったかな?

渡辺も 東京に
一緒に来ていたのか?

そう。 一緒 一緒。

修ちゃんね 大久保に
住んでたんだ。

♬~

(渡辺)ハハハ。
はんかくせ。

せっかく 東京に来たのに

何でさ 大阪の女
捕まっちゃうの。

♬~

♬~

その女性というのは
この女性ですか?

(男性)ああ。 この子です。
300万円 だまされましてね。

当時の彼女の様子など
覚えてる程度で…。

ちょっと 聞きたいことがある。
(従業員)はい。

この子 中野 麻衣って
いうんだけど 見覚えあるかな?

(従業員)いやぁ。
オーナー 中にいるんで どうぞ。

あっ そう。

ああ もしもし。
東京の米田です。

大至急 中野 麻衣の件で…。
うん? うん。

親戚の叔父が 昨年 死んでる?
で 養護施設の方は?

はい。 はい。

違う 違う。 修ちゃんは
まだ そのとき 塀の中でしょ。

さっきは 二十歳のときは
室蘭にいたって。

成人式のときだけだよ。

じゃあ すぐに
東京に戻ったのか?

どうだったかな?

中学のときの 彼氏に
声 掛けられたから

遊んだりしてたかも。

おい 中野。
ちゃんと 答えろ。

ハァ。
ちゃんと 答えてるじゃん。

じゃあ 質問を変える。

奥寺 洋子とは
どういう関係だったんだ?

小さい町だもん。
私だって 銀行ぐらい 行くし。

修ちゃんが 洋子さんと
付き合ってて。

修ちゃん。 洋子さんは
北海道から 出たことないから

一人じゃ 逃亡は 無理だって
言って。

手伝ったら お金 くれるって
言ったから。

奥寺 洋子は
渡辺が用意した女だから

君のことを 信じたんだな?
それだけじゃないと思うよ。

私 結構 銀行の
いい お客さんだったもん。

質問を変える。

♬~

♬~

♬~

(川西)おかえりなさい。
ただいま。

八坂君。
面白いことを 始めたね。

僕が 初めて
この部屋に入ったとき

ここに 奥寺 洋子の
現場検証の写真が

貼ってあったじゃないですか。
あれ ちょっと ショックだったんです。

いやでも 四六時中 現場の状況が
見られますからね。

米田さんの言う 現場100回。

麻衣の 大事な部分が抜けてるな。

奥寺 洋子の殺害と
フェリー殺人事件の周辺の日だ。

はい。
この空白を埋めなきゃだな。

≪(川西の泣き声)

お茶 入れましたから。
何で 泣いてるの?

他人だけど
この子が かわいそうで。

今どき こんな子が いるなんて。

小学2年のときに
両親が離婚。

15歳で 万引のぬれぎぬを
着せられて 児童養護施設へ。

18歳。 上野のキャバクラで
働いて。

愛人になるって
嘘をつき…。

♬~

なあ 八坂。
はい。

お前 あした
中野 麻衣を落とせ。

何の冗談ですか?

俺は 冗談と酒は 口にしねえ。

いいんですか?
僕は 主犯は あくまでも

渡辺 修二と確信してますから
その線で いいんですね?

お前の やりたいように
やればいい。

俺は 一切 口出しせん。
はい。

(麻衣)ハァ。
つらかったな あのころ。

でも 感動かも。

私だって ちゃんと
生きてきたんだって 証拠だね。

ありがとう 刑事さん。

礼を言われることじゃないけど
まあ 正直に話してくれるし

こういう関係も
大事にしたいというか。

ありがとう。
私 何でも話す。

だって 私の話 こんなに ちゃんと
聞いてくれた人

今まで いないもん。

お金のことを 聞きたいんだ。
お金? 何のお金?

渡辺が 奥寺 洋子から
受け取った 1億円。 分かるよね?

あのお金のことかな?

あのお金?
うん。

(渡辺)《これ 開けてみな》

(麻衣)《これ》

《洋子が 横領した金だよ》

《だけど こんな大金
すぐに使ったら 足がつくからな》

(渡辺)《これで あの女と逃げろ》
《修ちゃんは?》

《俺は これだけ もらっとく》

(麻衣)《やだよ。
一緒に逃げようよ》

《これで 2人で どっかで
お店 やろうって》

《ねえ? そうしようって》

《お前だけだよ。
俺が パティシエになって

ケーキ屋やる夢
信じてくれたのは》

《夢なんかじゃないって。
修ちゃんは 絶対 パティシエになれる》

《私 修ちゃんの カルメ焼き
大好きだもん》

♬~

泣いたよ あのときは。

その通帳と印鑑を 君が まだ
持ってるわけだね?

どこに?
東室蘭の アパート。

嘘をつくな。
もう 東室蘭署が 捜査をしたが

そんな報告 上がってないぞ。
嘘じゃないよ。

台所の流しの下の
左のパイプの中だよ。

修ちゃんが 持って逃げた?
嘘!?

ちゃんと 調べてよ。
ねえ。 刑事さん。

もう1回 ちゃんと調べて。
絶対 そこに あるはずだから。

修ちゃんが そんなこと
するわけない。

お願い。 調べて。

(泣き声)

やっぱり
渡辺に利用されてたんだね?

修ちゃんの嘘つき!
嘘つき!

♬~

♬~

≪(刑事)あったぞ!

(大木)どれ?
(刑事)はい。

流しの下ではなく
畳の下から 見つかったよ。

残高は ゼロだった。

私 やっぱり 修ちゃんに
だまされてたんだ。

嘘つき。 嘘つき。

嘘つき。

川西さん。
女性というのは しかし

何で こう 色々
持ち歩くのかね?

(川西)女は 外に出ると
敵が多いですからね。

それにしたって 携帯が 2台に

こんなに 化粧品
たくさん持って。 まあ。

色白は 七難 隠すって
いいますからね。

あーあ。 うん? 何だ? この。
端っこに…。

うん?

渡辺が 羽田にいたって?
(刑事たち)はい。 これです。

(刑事)これです。 ちょっと荒いんで
分かりにくいかもしれない…。

(刑事)これっすよね?

よし。

米田さん。

米田さんは?
(川西)鑑識に行ってるわ。

もう 戻ってくると思うから
お茶でも 飲んでって。

ったく。 大事なときに。

≪腹 減った。 川西さん。
久しぶりに 昼でも行くか?

米田さん。
それどころじゃないですよ。

羽田の防犯ビデオで
渡辺が 確認されました。

今 新宿の防犯カメラを
再度 チェックしてもらってます。

そうか。

中野 麻衣の言ってることは
本当です。 渡辺は 東京にいます。

残った 9, 700万を持って
逃亡してるんですよ。

やはり 麻衣は
利用されてたってことです。

うーん。
これでも まだ 何か疑問が?

いや。 渡辺が 中野 麻衣に
内緒で 金を持ってるとすると

あらかじめ 麻衣に
200万 渡して

奥寺 洋子と逃亡中に 洋子を
殺せと指示していたかもしれんな。

なるほど。
うん。

東京以外にも
行ったのかな?

行ったよ。
熱海とか 箱根とか。

修ちゃんに 3日以上 同じ所に
いるなって 言われたから。

3日以上?

《このホテルに 5日間もいた。
何でだ?》

ずいぶんと 危ないような所にも
行ったんじゃないのかな?

思わず。

ごめんなさい。
でも 私 できなかった。

(洋子)《温泉 入ってから
ご飯にしようかな?》

(麻衣)洋子さん
ホントに 楽しそうで。

(麻衣)《あっ! 見て》
(洋子)《わあ! 奇麗》

《何ていう島なんだろうね?
近いよ 何か》

《初島かな?
奇麗。 行けるかね?》

(麻衣)熱海の展望台の上とかで
殺そうとしたけど

できなかった。

《ほら。 危険だって
書いてあるじゃん》

(洋子)《あっ!? ホントだ》

できなかった。

渡辺の指示どおりに
奥寺 洋子を殺せなかったから

東京に 戻ってきたんだね?
はい。

なぜ 5日も 同じホテルで
渡辺を待ってたの?

洋子さん。 修ちゃん 来ないなら
室蘭に帰るって 大騒ぎになって。

それで ホテルを
変えられなくなったのか?

そう。 修ちゃんが
東京に来ることになったから

ホテル 変えて
洋子さんは 一人部屋にして

私と修ちゃんが カップルで
名前 変えて 泊まったの。

それで 修ちゃんが来て

3人で お酒 飲んで。

久しぶりに
修ちゃんに会えたのが

洋子さん よっぽど
うれしかったみたいで

ずいぶん 酔っぱらっちゃってさ。
路上キス。

(麻衣)私は だるいから

一人で テレビ 見て
眠っちゃった。

朝まで 寝てたのか?

はい。 朝 修ちゃんに
無理やり 起こされて

すぐ 北海道 帰ろうって。
訳 聞いても

まずいことになったって
ずっと 言ってて。

隣の洋子さんの部屋に
行こうとすると

すごい顔で 怒って。

すぐ 部屋中の指紋 消せって
言われたの。

渡辺に 指紋を消せと
言われたんだな?

修ちゃんの 言うとおり
あちこち タオルで 拭いたよ。

隣の部屋の 奥寺 洋子が
どういう状態だったのか

君は いつ 知ったんだ?

いつって。

キャバクラの控室で テレビの
ニュース 見て びっくりしたけど。

あっ。 みんなに 聞いてもらえれば
すぐ 分かるはずです。

じゃあ 702号の 洋子の部屋の
指紋を拭いたのは

渡辺だったのか?
えっ? 指紋?

だって 君だろう。

渡辺の薬袋を
ごみ箱に 捨てたのは。

渡辺が 隣の 702号室に
行ってる間に

こっそり
渡辺の指紋の付いた 薬袋を

ごみ箱に捨てたろ?
自分の部屋に。

《室蘭?》

喫茶店で 100円を両替したのも
同じだ。

店の人に 印象を残すためだ。

《100円を 毎回 両替して》
《毎回 両替を頼んだ?》

刑事さん。 私 バカだから
嘘つかないって 言ったでしょ。

いやぁ。 君は バカじゃない。

バカのふりが できるのは
頭のいい証拠だ。

何 言ってるの? 刑事さん。

中野 麻衣。

2つの事件の犯人と 動機が

俺には やっと 分かったよ。

黙秘します。

言っとくがな
俺は 全てを証明して

君に 認めさせるからな。

黙秘のタイミング ちょっと
早かったんじゃねえのか?

奥寺 洋子と 小平 涼児。

2人の人間を 殺すほどの
憎しみだ。

復讐は できたのか?

《ホトケさんも 寒かろうな。
海の中は》

《フッ。
何 言ってんの? この人》

心の荷を 下ろしなさい。

分かった。

♬~

どうするんですか?
ホシは 渡辺だと言ってるのに

米田さんが 都合のいいように
麻衣の行動を 推理して

中野 麻衣を 黙秘に
追い込んでしまったんですよ。

どこから 復讐なんて言葉が
出てきたんですか?

米田さん。

彼女の供述の嘘には
感づいてはいたが

そこを突いたら
嘘でさえ しゃべらなくなる。

黙秘を もっと早めたかもしれん。

お前さんな
麻衣に だまされてんだぞ。

彼女は 通帳を開いて
残高 ゼロを

だまされたと言って
泣きわめいたが あれは芝居だ。

渡辺を主犯にするための
演技だよ。

残高 ゼロなんてのは
とっくに知ってるよ。

彼女は 渡辺に
利用されてたんじゃなくて

渡辺を 脅してたんだ。
どこに そんな証拠があるんです?

(川西)あのう。
急ぎじゃないんですけど。

僕の 表彰状じゃないですか。

さっき 一課長から
破棄しろっていう指示が。

えっ?
どういうことです?

八坂さんが サイバー対策室で
捕まえて 起訴した容疑者が

裁判で 自白内容を否定したとか。
えっ!?

上からの命令じゃ
仕方ないよな。 んっ。

(川西)ああ…。

≪(南原)米田さん。
うん?

(南原)分かりました。
分かったか。

(南原)ええ。 バッグの底に
へばりついていた紙片の正体。

これ 北海道の菓子
花亭の ぼっこいもっていう。

この お菓子の包み紙の
一部だったんです。

この模様が こうなります。
ありがとう。

(南原)はい。
何ですか? これ。

表彰状 もらえるかもしれんな。
えっ?

♬~

♬~

♬~

♬~

♬~

♬~

♬~

何も食べてないんだって?

うるさい! 何も聞くな!

♬~

渡辺。 渡辺。
キーワード。

赤サギ。

結婚。

(久保)米田さん。
ああ。

お疲れさま。

中野 麻衣。 黙秘ですか。
渡辺の居所は 依然 不明。

失礼。

優秀な後輩
道連れにしないでくださいよ。

キーワード。

《渡辺の好物を 調べておけ》

好物。

《私 修ちゃんの カルメ焼き
大好きだもん》

カルメ焼き。
パティシエ。

腹 減っただろ。

甘いもんでも 食うか?

甘いもん 好きなんだろ?

♬~

♬~

渡辺。

大阪?

捜査1課の 八坂です。
手配中の 渡辺 修二の件で。

分かった。 大阪に飛べ。
はい。

麻衣 1人よりも
渡辺と 2人の方が落としやすい。

渡辺確保を 頼む。
はい。

♬~

今日と あしたは
取り調べを 休みにするよ。

おい 中野。
中野! おい!

今 東心斎橋1丁目
通過します。

(捜査員)了解。
目視してます。

あっ。 マル被 止まります。
出てきます。

今 被害者の女性に
確認してもらいます。

(捜査員)了解。
待機します。

(女性)あっ。 あの男や!

マル害 確認。 身柄 拘束。
(捜査員)了解。

渡辺 修二。 殺人容疑で 逮捕する。

あーあ。 疲れた。

(記者たち)あれだ! 来た 来た!
あれじゃねえか!

♬~

(警察官)どいて!
車 入るから。

(記者たちの ざわめき)

(医師)軽い 栄養失調です。
もう 心配ありません。

ありがとうございます。

♬~

死んじゃいけないんだよ 君は。

君には ちゃんと
罪を償ってもらう。

死んでやる!

待ちなさい!
(麻衣)放して! 放して!

放せ! 放して!

渡辺。 中野 麻衣は
お前に だまされて

指紋を消したと 話してる。

違いますよ。
違う 違う。 刑事さん。

お前が 奥寺と 小平を
殺害したとも 言ってる。

違いますよ。 違います。

じゃあ どう違うのか
聞かせてもらおうか。

嘘つくなよ。

あの日は 3人で飲んだ後
ホテルに戻って…。

(麻衣)《捕まってもいいから もう
北海道 帰るって 騒ぐのよ》

《そんなことされたら
1銭も お金 入らないし

横領の共犯で
捕まっちゃうよ》

《せっかく 修ちゃんが ケーキ屋
やる資金が 欲しいって言うから

横領させたのに》

(渡辺)《お前が やれって
言ったから 俺はだましただけ…》

(麻衣)《もういい。
私が 聞き出すから》

(渡辺)《分かったよ。
俺が 聞き出すって》

(渡辺)《嘘 言うな!
どこだ? どこに隠した?》

《麻衣ちゃん。
今は 駄目なの》

《何も 渡せないの。
ごめんね》

《また 使っちゃったのかよ!?
バカヤロー!》

《ごめん。 ごめん》

(麻衣)《バカ! 冗談じゃない。
このまま 自殺にすんだよ》

(渡辺)《マジで 死んじゃうよ。
1億は もう…》

《そんなの
後で捜せば いいっしょ》

《大丈夫。
遺書は書かせたんだから》

《ほら。 ちゃんと 引っ張って》

嘘をつくな。
お前が やらせたんだろ!

嘘じゃないですよ 刑事さん。

俺ね 麻衣のこと 本気で…。
ふざけるな。

赤サギの お前の言うことが
信じられるか。

ホントですよ!
パティシエになるって夢 信じてくれて。

パティシエ?
ええ。

だから あいつの復讐
手伝ってやりたかったんですよ。

ホントです。

復讐? 嘘をつくな。
1億円が 狙いだろ。

金より 怖いもんが
あったんですよ。

渡辺の供述は 嘘じゃない。
じゃあ 麻衣の供述が 嘘だと?

人間ってのはな
悪いことやっても

助かりたいと
思うもんなんだよ。

どっちが ホントなんですか?

米田さん。
何だ?

まだ 少し残ってます。

フッ。
ありがとうございました。

どうだ?
体 まだ 重いか?

室蘭に行ってきたよ。
静かで いい町だな。

うん。 これ うまいな。

食べるか?

驚いたよ。
子供が いたんだな。

苦労したなぁ。
本当に。

本当にな。

渡辺は 今 隣の部屋で
取り調べをしているよ。

自分は 何もやっていない。

麻衣に言われたことしか
やっていないと 言ってるよ。

刑事さん。 あんな 前科の
あるやつの言うこと 信じるんだ。

君を信じたいよ。

この菓子を作ってる 社長だって
いい子だったって 言ってるよ。

うるせえよ。
うるせえんだよ!

北海銀行の 過去の
出金履歴も 調べたよ。

君は 奥寺 洋子に
だまされていたんだな。

そうだよ 刑事さん。

あの女! 私は あの女のこと
信じてたんだよ。

(麻衣)《はい。
今週は これだけ》

《偉いな 麻衣ちゃんは。
よく 頑張ってるわ》

《ありがとう。
1人でも 頑張ってること

分かってくれてる人が いるって
思うと 元気 出るんだよね》

《私こそ。 麻衣ちゃん 見てたら
元気もらうよ》

《洋子さん》
(洋子)《うん?》

《通帳 預けとくね》

《何か たまってくると
気が大きくなって

使っちゃうからさ 私》
《分かった》

(麻衣)《はい。 飲む?》
《確かに お預かりします》

《私が くじけそうになったら
怒ってね》

《サトシのために
頑張って 稼ぐからさ》

《ママ 頑張るって》
(サトシ)《うん》

(麻衣)《頑張るよ》

(麻衣)何が ママ 頑張るってだよ。
バカだよ。

結局 頭のいいやつに
だまされてたんだ。

真面目な顔して 不倫して。

(洋子)《ごめんね 麻衣ちゃん》

(麻衣)《何でだよ?
何でだよ!? 信じてたのに》

(洋子)《母さんが死んで
さびしくてね》

《小平さんが 優しかったからさ
会いたくなって つい》

(麻衣)《バカヤロー!
サトシの命は どうなるんだよ?》

(洋子)《ごめん。
ごめんね 麻衣ちゃん。 ごめん》

ごめんで 命が返ってくるかよ。

サトシの がんの手術の
お金が無かったんだ。

あの女が 人殺しなんだよ!

9時になれば 田舎町は寝静まる。

人目を避けて
小平と洋子は

登別温泉に 別々に行き
夜のうちに 帰ってきた。

洋子の近所の住人も

洋子の 夜中の行動は
気付いていなかった。

そうだよ。 私が 銀行に

使い込みしたこと
言わなかったからね。

不倫して サトシの命 奪って。

だから 修ちゃんに
あの女 会わせて

金 ふんだくろうと
思ったの。

そうか。 でも なぜ
1億円も 横領させた?

知らないよ。

修ちゃんが 通帳 持ってきて
2人で びっくりしたんだ。

でも 1億どころか あの女

修ちゃんに 300万 渡して
逃げたいって 言ったんだよ。

修ちゃんに 100万 渡して

私が 200万 持って
あの女と逃げたの。

洋子が 逃げたいと
言いだしたのか?

そうだよ。
ふざけやがってさ あの女。

《麻衣ちゃん》

(洋子)《いいよ》

(麻衣)《何 言ってんの?》

《それより 早く 残りの
9, 700万のこと 教えろよ》

《麻衣ちゃん。 もう少し
2人で 旅させて》

《そうしたら 殺していいよ。
ごめん。 麻衣ちゃん》

《ふざけんなよ。
何で 教えないんだよ》

(洋子)《今は 言えないの。
今は 駄目なんだわ》

《駄目なんだわ》

熱海でも。
最後のホテルで 首 絞めたときも。

《今は 駄目なの》

《何も 渡せないの。
ごめんね》

《また 使っちゃったのかよ!?
バカヤロー!》

《ごめん。 ごめん》

(麻衣)《バカ! 冗談じゃない。
このまま 自殺にすんだよ》

(渡辺)《マジで 死んじゃうよ。
1億は もう…》

《そんなの
後で捜せば いいっしょ》

《大丈夫。
遺書は書かせたんだから》

《ほら。 ちゃんと 引っ張って》

♬~

(麻衣)《あそこに つるして
自殺に見せ掛けんだよ》

(渡辺)《えっ?》
(麻衣)《やっといて》

♬~

♬~

(麻衣)結局 分かんないままだよ。
1億円は。

そうか。
じゃあ 小平は なぜ?

あの スケベ親父
洋子が死んだら ビビりやがって。

でも ひょっとしたら 1億の在りか
知ってるかもって思って

逃がしてやるって 誘ったら
1億は 知らないし

フェリー 降りたら
自首するって

訳 分かんないこと言いだしたから
突き落としてやった。

そうか。
何が 「そうか」だよ。

奥寺 洋子はな 君に
命を預けてたんだよ。

いや。 殺してほしかったんだ。

だから 遺書に 死という言葉を
書いていない。

何 言ってんの?

えっ!?

洋子が 今は 君に
渡せないと言った 理由はね

洋子は サトシ君の
三回忌のときに

君が
サトシ君の遺骨を抱いて

1週間 過ごしたことを
知ってた。

だから 七回忌のときも

必ず 君は サトシ君と
一緒に過ごすと 思った。

だから 通帳を
墓に隠したんだよ。

そのころには 事件も 迷宮入りに
なってるだろうと 考えてね。

君の手に 確実に お金が
渡るようにしたんだよ。

洋子の償いだったんだよ。

♬~

サトシ。

中野サトシ。

だから 君に
今は渡せないと 言ったんだ。

バカだ。

バカだ。 バカだ。

何で ちゃんと
裏切ってくんなかったんだよ?

裏切ってないじゃん。
バカ。

渡辺もな 君が 逮捕されれば

自殺をすることは
できなくなるだろうと 考えて。

だから 君がやったと
言ったんだよ。

君の命を 救おうとしたんだ。

修ちゃんのバカ。
バカ。 修ちゃんのバカ。

♬~

あっ。 八坂。
一課長。

ご苦労さん。 あしたから
上 戻ってこいよ。

総監 喜んでたぞ。
ありがとうございます。

♬~

≪米田さん。

ああ。 おめでとう。
(川西)おめでとうございます。

ありがとうございます。

拘置所の 中野 麻衣から
手紙が届いてる。

生まれて初めて 朝を迎えるだけで
楽しいと思える日々を

送ってるそうだ。

おめでとうございます。

飯でも 食いに行くか?
はい。

いってらっしゃい。

いってきます。

いってらっしゃい。
いってきます。

♬~

何 食いたい?
米田さんの 好きなもの。

いや。 今日は 俺が おごってやる。
ありがとうございます。

お前の弁当 見てると
いつも しょぼいからな。

がっつり食え がっつり。