鬼刑事米田耕作2~黒いナースステーション~ 警視庁の食堂で、警視庁総務部文書課の警視・米田耕作(中村梅雀)はテレビに…

出典:EPGの番組情報

[字][解]<午後の名作ドラマ劇場>鬼刑事米田耕作2~黒いナースステーション~

中村梅雀の“落としの耕作”再び!一匹おおかみの刑事・永井大とタッグを組んで謎解きに挑む豪華キャスト陣が織りなす本格サスペンス

詳細情報
番組内容
警視庁の食堂で、警視庁総務部文書課の警視・米田耕作(中村梅雀)はテレビにくぎ付けになっていた。連続放火殺人犯の張り込みをしている最中、ひったくりの現場に遭遇した捜査一課の熊野剛一(永井大)が、逃走するひったくり犯のバイクに向かって発砲。その様子を撮影した動画が放送され、「群衆の中での危険な発砲」と非難するニュース番組だった。米田はその報道に納得がいかない様子だ。
番組内容2
発砲事件以来、捜査から外されていた熊野だったが、上司からの指示により米田のもとを訪れる。そこには、短冊に「病院職員連続殺人事件」と書いている米田の姿があった。警視庁総監の村山剛(志賀廣太郎)から熊野の面倒を見るよう頼まれていた米田は、熊野を早速捜査に連れ出した。 
 ある早朝、西東京総合病院の内科病棟主任看護師・栗山真弓(宮澤美保)が公園のベンチで死んでいるのを発見された。
番組内容3
死因は腹部を刃物で刺されたことによる失血死。同じ日、同病院外科病棟主任外科医、中島浩二(真田幹也)と連絡が取れないことを心配した病院側の通報でマンションの管理人が部屋を開錠。中島もまた自宅マンションで死体となって発見された。死因は真弓同様、腹部を刃物で刺されたための失血死。凶器と思われるナイフは中島が自ら手にしていた…。
出演者
<出演者>
中村梅雀
永井大
美保純
多岐川華子
秋野暢子
ほか
制作
<スタッフ>
企画:成田一樹
プロデュース:塚田哲也
演出:富田勝典
脚本:矢島正雄
制作:フジテレビ

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

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  6. 熊野
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  10. 栗山
  11. 中島
  12. 松井
  13. 師長
  14. 発砲
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  17. 田原
  18. ホント
  19. 中島先生
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♬~

♬~

(米田)よし。

川西さん 次は?
(川西)はい。

はい お願いします。

いや~ 何とも 素晴らしい。

一般市民との信頼感。

感謝の気持ちを 筆に乗せて。

(川西)米田さん この事件
市民の協力があって

初めて 解決を見ましたものね。

そうです。

ありがとうございます。
市民の皆さん。

藤沢 高志君 ありがとう。

これ 終わったら
お茶 入れますね。

はい。

あっ そういえば
来週 健康診断ですね。

メタボ注意報 出てませんか?

うん…。

よしと。

うーん。 ベルトの穴 1個分は
痩せたんだけどね。

(久保)逮捕した 岡島から
供述が取れた。

殺害 放火した
大山宅 川原宅から奪った

現金 総計 1, 000万は

偽名で借りた
中野のアパートにあり

共犯の山崎が
取りに来るものと思われる。

なお 山崎は
凶器を所持している。

抵抗の際は 発砲も辞さない覚悟で
当たるように!

マル被と思われる男

防犯カメラ 東中野 ナンバー9
通過確認。

(新庄)商店街のA班 新庄 了解。
(山岸)B班 山岸 了解。

マル被 凶器所持の可能性あり。

(熊野)C班 熊野 了解。

マル被 スーパー 栄 通過。

(熊野)止まれー!

大丈夫ですか?

お金が…
息子の送ってくれた お金が…。

この方 頼みます!

止まれー!

皆さん 伏せてください!
発砲します!

(悲鳴)

≪(橋本)熊野 撃つな!

♬~

9時25分。
ひったくりの現行犯で 逮捕する。

(橋本)熊野!

(司会者)映像だけを見れば

やむを得ない
発砲のようにも思えますけど

場所が 場所ですしね。

群衆の中での 危険な発砲と
言わざるを得ませんね。

まるで アメリカの
アクション映画のようですが

もう一度 見てみましょうか?

ああ ひったくり犯の
暴走するバイク そっちのけで

発砲シーンばっかり
映してたんじゃ

危険な発砲事件になってしまう。

しかし あのまんま ひったくり犯が
買い物客ん中 暴走してたらな…。

米田さん。
何ですか?

米田さん この場合の発砲は
窃盗犯ですので

刑法235条により
屋外では 禁止されています。

バカ言っちゃいけませんよ。

警察官職務執行法 第7条には

犯人逃亡の際の 発砲条項について
ちゃんと 書いてありますよ。

いいえ。 建前上
あくまでも 刑法が優先です。

それが 日本の警察の不文律です。

日本の警察の不文律… ヘッ。

まあ いずれにせよ

この発砲した 刑事の懲戒書面が
回ってくるはずです。

私は 書きません。

彼は 逃走する犯人のバイクで
市民が 危険だと判断して

やむを得ず 発砲してるんです。

犯人は 捕まったし
市民に ケガ人は出ていない。

どこが 間違ってるんですか!?

ヤマから外す
しばらく 静かにしてろ。

(久保)熊野。

フォア ザ チームだ。

(看護師)
米田さん 頑張りましたね。

うん。 はい。

発砲は あくまでも 逃走犯の
無謀運転を制止したもので

多くの通行人の 安全のために
やむを得ず 行われました。

ちなみに 発砲した刑事は

数年前から オリンピックの補欠候補に
名前が挙がっておりまして

射撃能力においても

まったく 問題なかったと
判断しております。

また ひったくりに遭った
被害者の女性からは

息子から送金された

命より大切な生活費が
手元に戻り

心から感謝していると
何度も 礼を述べられたことも

付け加えておきたいと思います。
(記者たちのざわめき)

あれ?
(春江)どうなさいましたか?

ああ すいません。
あの レントゲン室は どこでしょうか?

(春江)あっ あの これ 真っすぐ
行っていただければ

すぐ 分かります。
あっ そうですか。

ありがとうございます
師長さん。

えっ?

ああ これで。

(真弓)ここが
内科のナースステーションのある 東A棟よ。

(由紀)あっ 相田先生。
(真弓)そう。

あなたたちの学校で
特別講義をなさっている

相田 春江先生は
この内科病棟の看護師長さん。

(由紀)よろしく お願いします。
(一同)よろしく お願いします。

ナイチンゲールの卵たちか。

(千賀子)はい 診察 終わりました。

ありがとうございます。

田原さん。
(奈津)はい。

プレドニンの点滴を持ってきて。

(奈津)プレドニン 取ってきます。

(千賀子)お願いします。

(奈津)あっ!
うわっ!

すいません。
いやいや…。

あ… 大変だ。

(看護師)栗山主任。

(真弓)分かった やっとく。
若いうちは 楽しまなきゃね。

ありがとうございます。
助かります。

(看護師)中島先生。

和田さんの緊急手術は
5時入室で よろしいですね?

(中島)ああ 変更なしで。
(看護師)はい。

田原さん 最近 ミス多過ぎ。

パートの北沢さんに
助けてもらったみたいだけど

報告はするように。
(奈津)はい。 すいません。

(春江)田原さん。
(奈津)はい。

患者さんの氏名の確認は
基本中の基本です。

すみません。

栗山主任。
(真弓)はい。

スタッフを指導する立場の
あなたにも 責任あります。

連名で インシデントレポート
提出しなさい。

(真弓)分かりました。

♬~

♬~

はっ!

(一同)おおー。

はっ!

《ありがとう》

はっ!

(橋本)《熊野 撃つな!》

はっ!

(看護師)主任 時間つぶし?

(看護師)中島先生 今日も 手術
早く 終わったみたいだから

きっと 待ち合わせよ。
(看護師たち)フフフ。

♬~

♬~

♬~

(久保)あくまで
現段階では 不審死。

他殺 心中の両面で 捜査中。
近々 会見を開く!

(記者たち)
それだけですか? 他には!?

こういうときこそ
私たち ナースは 初心に戻って

患者さんの命を預かる

大切な仕事をしている
ということを

心してください。

皆さん 頑張りましょう!

(池内)だいたい あの発砲事件を
一課長の会見もって

美談に仕立てあげるってのは

あの やり方は
いただけないですね。

(一同)うん。

(村山)
全て 私の不徳の致すところです。

お宅たちも 裏取ってない記事で
問題あったでしょ。

(池内)フッ。 いや~ ハハハハ。

(池内)発砲っていえば
ほら 15年前の

四億円事件の張り込みのとき
村さんにも…。

ああ あのときは…。

(篠塚)キャリアでありながら
現場出身の初めての総監が

村さんの売りなんだから。

(池内)
仲間内の懇談会なんだからさ

情報開示 情報開示。

いや 何も隠してないって。

あれは ホシのアジトを発見して
追い詰めておきながら

バイクで
逃げられちゃったってことよ。

ホシのバイクの
一番 近い所にいながら

俺が撃てなかったのよ。

(篠塚)いや 誰か撃ったよな。

そう。 発砲したのは 米さん。

(村山)俺が発砲してれば
逮捕できたかもしれないのに

撃てなくて

米さんが撃ったが 外した。

そのミスを
マスコミの矢面に立って

全て のんでくれたのが 米さん。

1人だけ 処分された。

(篠塚)そうだった。

まずいな 確かに
話 そっち いっちゃうと。

あっ ハハハ。
(篠塚)まっ 次にしようや。

じゃ 今日は この辺りで
お開きとしますか。

(池内)はい。

村さん ちょっと 5分だけ。

鑑識の資料 お待たせしました。
おう。

(橋本)熊野!
はい。

これ 調べといてくれ。
はい。

内勤できるだけでも
特例なんだぞ。

はい。

ハァ…。

勘弁してくれよ
発砲の件は。

いやいや
発砲の件じゃなくて

例の不倫心中事件の方なんですよ。
(村山)ああ。

あれ? ちょっと待てよ。

不倫心中報道は
お宅の記者さんのスクープだろう。

うちの帳場は
あくまでも 不審死。

うちの記者の情報源がね

どうも 信ぴょう性に
問題ありそうなんですよ。

ニュースソース 誰なの?

なじみのキャバクラ嬢だって。
(村山)キャバクラ嬢?

キャバクラ嬢?

不倫心中の情報源。

この情報に 迫ってる捜査員は
もう いるのか?

一課長は その線のことは
言ってなかったな。

それ 店の場所と名前…。
村山。

現場にいたころのことを
思い出すよ。

表面上 上の捜査方針に
合わせながらも

自分の信じた捜査を
突き進んでるやつだって

組織には 必ず いるんだよ。
また そういうのが いなきゃ!

組織自体 自滅するんだよ。

米さん それは違う。

俺には いつも 米さんが
ついてくれていた。

いや いつも 俺の失敗を
背負ってくれたからこそ

思いどおりに
突き進むことができたんだ。

お前 それ 誤解だよ。

俺は 命懸けで
お前の指示に従う。

背負わされたんじゃなくて

俺は そうしたいから
してきただけだよ。

米さん…。
それじゃ お願いしていいかな?

お願いはされん。
命令なら従う。

ああ 特命だ。

一課長の久保は 判断が遅い。

他殺か 心中かの判断が
遅れ過ぎると

マスコミが うるさい。

現場の保全は できてんだろうな?
ああ たぶん…。

ああ これから
すぐに 手配します。

バカ。
現場は 刑事の命だ!

資料 あるな?
ああ。

戻るぞ。
ああ 米さん。

何だい?

もう一つ お願いが…
あっ いやいや 命令だ。

(村山)ひったくり事件で 発砲した
熊野を 面倒 見てほしい。

何で?

一課長が 手を焼いてるんだ。

一匹おおかみを気取って

同僚や 鑑識からも
孤立してる男なんだが

刑事としての成績は
優秀なんだ。

米さんに
教育し直してほしい。

俺とやれば
ますます 一匹おおかみになるぞ。

それが 警察の本当の力になるなら
望むところです。

(千賀子)おかえり。
(由紀)腹 減ったぁ。

もう 女の子が
なんて 口の利き方するの。

だって 看護師の勉強って
体力 使うんだもん。

腹ぺこだよ。
(千賀子)すぐ 食べられるわ。

うまそう!
(千賀子)もう!

あしたは 1時間目から

相田先生の
成人看護総論なんだけど。

相田先生って
マジ 厳しいんだよね。

由紀には
それくらいの先生の方がいいのよ。

相田先生がね
あなたのお母さんとは

看護師時代からの
大切な友達だから

私は あなたを立派な看護師にする
役目があるのって。

何か 重くて。 フフフ。

ありがたいじゃないの。

はい。
(由紀)ありがとう。

あっ 手 洗ってきなさい。
(由紀)はい。 フフフ。

熊野。
はい。

何やってんだ? お前。

今から ここへ行ってくれ。
上からの指示だ。

失礼します。
どうぞ。

失礼します。
うん。

これを ドアに貼ってくれ。

あの… ここは何ですか?

それを貼れば 分かる。

♬~

一課は 他殺だとは
まだ 断定していません。

辞令をもらっただろう?
一課長の久保から。

俺が 米田 耕作だ。

♬~

警視 米田…。

警視…。

熊野! 行くぞ。
はい。

事件の概要を教えてくれ。
はい。

16日 早朝6時
西東京総合病院

内科病棟 主任看護師
栗山 真弓が

公園のベンチで
死んでいるのを

ジョギングをしていた夫婦が
発見し

警察に通報したことが
事件の発端です。

死因は 腹部を鋭利な刃物で
刺されたことによる 失血死。

現場からは
凶器は 発見されていません。

同病院の主任外科医
中島 浩二が

自宅マンションで 死亡してるのを
発見されたのが 同日 8時45分。

病院側の通報を受けた
マンションの管理人が

交番巡査同行で
解錠し 発見されました。

死因は 栗山 真弓 同様

腹部を 鋭利な刃物で
刺したための 失血死。

凶器と思われる ナイフを
中島 自ら 手にしてたことから

当初は 自殺と断定され…。

中島のマンションの管理人に
通報した 病院側ってのは 誰だ?

はい。 管理人によると
西東京総合病院の事務の者だと

告げてきたそうです。
男か? 女か?

若い女の声だったと
管理人は 言ってます。

若い女か。
はい。

緊急の用件があって 何度も
電話をしているが 出ないので

様子を 見に行ってくれという
電話だったそうです。

で お前は
心中か他殺か どっちだ?

はい。
資料を読み込んでの推測ですが

他殺です。
根拠は?

1点目は
栗山 真弓の死亡現場です。

なぜ 中島のマンションではなく
公園のベンチなのか。

2点目は 死亡時刻の時差が
1時間あるということ。

3点目は 中島は
次期 外科部長としての

未来を約束された
名医であるということ。

4点目は 電話をした 女事務員が
いまだ 特定されていない点。

以上です。
うん。

熊野。
はい。

お前は 他殺だと考えてるんだな。

はい。

♬~

主任の 栗山 真弓が
ここで 殺されたことには

間違いないんだな?
(松井)ええ。

どこかで 殺されて
運ばれてきたとしても

これほどの出血量は
認められなかったはずです。

争った形跡は?
(松井)それが 問題です。

あったとしても 雨で ゲソ痕が
一つも取れませんでした。

うん…。
発見時の現場写真を見ても

着衣の乱れはないし
争ったようには 見えなかったな。

(松井)ガイ者の爪の間の
異物の鑑定は 続行中です。

ああ… となると

唯一の物証である
凶器のナイフを

中島が 手にして
死んでいたとなると…。

うーん…。
やはり 心中の線が 濃厚かと。

うーん…。
動機が 分からんのだよ。

心中しようという 動機が…。

それと
通報者の女の特定も まだです。

うん。

なっ。 この小さな穴だけど
報告書の どこにもないな。

えっ?

ひょっとして
雨水が隠してたかな。

(松井)いや… われわれが
現場検証したときには

血と雨水で埋まって
穴が見えなかった。

その可能性あるな。
(松井)うん。

おい! ここ 形 取れ!

土も持って帰って 検証するぞ。
(鑑識)はい。

なあ 松井君。
はい。

あれ 持ってきてるかな?
あれ?

ああ! あります。

はい。
おう。

熊野。 キャバクラ 行くぞ。
はい。 えっ… キャバクラ?

(奈津)お邪魔します。
麗です。

ご指名 ありがとうございます。

《あっ!》
《うわっ!》

(奈津)やだ。
私 顔に 何か付いてます?

ああ いや…。

あんまり 美人だから
つい 見とれちまったよ。

ハハ。 もう!

サービスの生ビールでいいですか?
ああ。

♬~

何で 指名してくれたの?

ああ 友達の雑誌記者の紹介でね。

君に会うと いいネタをもらえる
って言われたんだよ。

ああ 『週刊トップ』の飯田さんね?

あっ そうそうそう。
『トップ』の飯田。

こないだ 君からもらったネタで
大スクープを物にしたらしいね。

2万ぐらいのチップで
教えるんじゃなかったわよ。

じゃあ 飯田に教えたのは
事件が 起こる前だったんだ。

当たり前じゃない。
もう 変なこと言わないでよ。

軽いノリで
職場の噂 教えてやっただけよ。

そうか。
病院内で 噂になってたんだ

不倫してること。
そうそう。

真弓さん いい人過ぎるから。
やっかみよ。

もう 病院も辞めたしさ。
キャバ 本業で お金 稼いで

いい人 見つけて 結婚しようかな
って思ってるんだよね。

♬~

動くな。

(小川)わざわざ 呼び出しといて
これだけかよ。

ねえ 靖史。
(小川)うん?

あんた 何もしてないよね?
(小川)してねえよ。

ホントだね?
警察みたいな 親父 来たけど

大丈夫だよね?

♬~

フン。 日本の技術は 優秀だね。

ええ。 あっ ありました。

小川 靖史 28歳。
恐喝の前科がありますね。

履歴からして
これ 典型的なヒモですね。

ああ。 元看護師の
田原 奈津を通じて

栗山 真弓に接近してたとしても
不思議はないな。

小川は 田原 奈津と
付き合ってるんですよ。

ヒモは 二股三股 当たり前だよ。

小川は 2人の女と関係があったと。
ああ。

あの押収した 栗山 真弓の車
報告書にあったけど

彼女のうちは ガサ入れしたの?
いえ。

心中 他殺 いずれにしても
被害者ですから

まだ 一切 触れてません。
そうか。

じゃあ 先に 中島のマンションを
現場検証 お願いしようかな。

はい。
これからですか?

少し 休んだ方がいいですよ。
現場は 逃げませんから。

あの例の 穴の方は
進めてくれてんだよね。

ええ 手分けさせてやらせてます。
じゃあ 準備します!

頼むぞ。
失礼します。

人に 仕事 急がしといて
こっちが 休むわけいかねえだろ。

すいません。
ああ 熊野。

病院の地取り 行ってこい。
こんな時間にですか?

バカヤロー!
こんな時間だから いいんだよ。

早く 行け!
はい。

♬~

こんばんは。
大丈夫ですか?

(患者)フッ。
こんな時間に お仕事ですか。

刑事さんでしょ。
あっ いえ…。

ちょっと
お話 聞かせていただいても

よろしいですか?
(患者)いいですよ。

すいません。
失礼します。

私 この病院 長いんです。
ホント よくしてもらってます。

ハァ… もっとも もうすぐ
追い出されちゃうでしょうけどね。

どうしてですか?

知り合いの看護師さんが
亡くなっちゃいましてね。

栗山 真弓さん。

ええ。 私 彼女の元旦那の
上司なんですけどね

恐ろしい女でしたよ
あの女は。

栗山 真弓さんの元旦那さんって…
彼女は 離婚しているんですか?

ええ。 半年…
いや~ もうちょっと前かな。

じゃあ 当然
病院は 知ってるはずですよね?

知ってたら
あんな不倫心中報道されたら

訴えるんじゃないですか?

(あくび)

ちょっと 話したら
眠たくなりました。

ああ それと 同僚に 金 貸して
利子 取ってたらしいですよ。

噂ですけどね。

すいません。
ありがとうございました。

夜 1人でいると
やんなっちゃうんですよ。

じゃあ。

指紋は 中島と 栗山 真弓以外は
出てこなかったんだな?

ええ 玄関のノブを
拭き取った跡もありませんでした。

ああ そうか。
あっ ここに 中島の死体が

このような状態で。
うん。

しかし 自殺にしては
傷口が 深過ぎるんですよ。

他殺の線も 考えられるな。
はい。

で 真弓の衣類は?
ああ 出て 右側の部屋です。

左側は
中島が使っていたようです。

そうか。

米田さん。
うん?

下着が整理されてないのが
引っ掛かるんです。

何かを
探したように 見えるんです。

何かを探した?
ええ。

シャツや セーターは
畳まない女性でも

下着だけは
奇麗に畳まれているのが

ほとんどです。
うん。

他に 窃盗と思われる点は?
いえ 特にありません。

そうか。

栗山 真弓の価値観というかな
生活感 人生観みたいなものが

いまひとつ 理解できんな。

そうですかねえ。

アラフォー 勝ち組の
典型的な女じゃないですか?

何でも 欲しいものは
手に入れる。

しかし そのわりには
評判が良過ぎやしねえか?

同僚の看護師や
患者からの評判が良過ぎる。

ほれ あの 元部下の
キャバクラ嬢でさえ

いい人過ぎると言ってた。

何かあるな 殺される理由が。

殺される理由?
うん。

米田だ。

患者の話なんですが

真弓は 半年前には
離婚していたと言うんです。

そうか。
明日 一番で 確認だ。

そうか 分かった。
そのまま 奈津のアパートに行け。

俺も向かう。

何が 分かったんですか?

殺害された 2人は
すでに 結婚していたんです。

えっ!? 結婚していた…。

♬~

行くぞ。
はい。

ありがとうございます。
鍵を掛けてください。

(管理人)もう いいんですか?
はい 助かりました。

また お願いすることが
あると思いますので。

奈津は 逃走してないな。

たまたま
留守だったってことですか?

うん 朝 洗濯したものが
干してあった。

あいつは 夜 キャバクラに来るな。

テーブルの上に 化粧品があったし
財布も置いてあった。

なあ 熊野。
はい。

どうも 違うんだよな。
何がですか?

長年の勘だがな

犯人に 近づいてる気がしない。
どういうことですか?

犯行が
あまりに 無計画 過ぎる。

いや 奈津と小川の犯行なら
無計画でも…。

いや 無計画というよりも

何かの障害で 計画が失敗した
においがして しょうがないんだ。

失敗?
うん。

あっ 米田だ。

至急 小川のアパートの
張り込みを頼む。

例の キャバ嬢の
奈津もいるはずだ。

詳細は 後で。

なあ 熊野。
はい。

例の 病院の地取りの件だがな。
はい。

栗山 真弓さんと
中島 浩二さんが

結婚していたことを
ご存じでしたか?

いえ… 知りませんでした。

戸籍を 確認しました。

今月頭に
2人は 婚姻届を出しています。

ただ 病院の人事部には
届けを出していません。

どうしてでしょう?
実は…。

栗山 真弓さん受取人の
5, 000万の保険が

中島先生に
掛けられていたんですよ。

生命保険が?

真弓さんは
亡くなられているので

保険金は 宙に浮いたままに
なっているようです。

重要なのは
2人の関係が 不倫関係ではなく

2人の死も 心中とは考えにくく

2人とも 誰かに 殺害された
可能性が 高いということです。

師長さん。
はい。

栗山主任が 同僚の看護師さんに

お金を貸していた
という証言があります。

えっ?

お金のことは
話しづらいものなので

師長さんから 責任者として

看護師の方に 事実を
全て話すよう 指導していただき

捜査に 協力して
いただけないでしょうか?

あっ 失礼…。

はい… 分かりました。
すぐ 行きます。

刑事さん すみません。
今のお話 お時間いただけますか。

失礼します。

(川西)再婚して
すぐに 殺されたってことは

誰かに
恨まれてたってことですか?

そうです。
聞き込みから 分かってきた

栗山 真弓の本当の姿は
心中するような女じゃない。

野心家で 合理主義者で

お金のためだったら 自分の心さえ
操ることができる人間だ。

まだ 裏は取れてませんがね。

同僚に 金を貸してた
という証言もある。

お金を貸してた?

ええ… 栗山 真弓の
元亭主との 離婚の理由も

金だったんです。

まあ リストラされて
稼ぎがなくなったから

真弓に 離婚されたんだろうな。
はい。

子供がいるのに?
うん。

子供は あなたが 責任を持って
育てなさいと言ったそうです。

何て 母親なの もう!
怖い 怖い!

川西さん 真弓は もっともっと
恐ろしい女なんですよ。

何があるんですか? 米田さん。

生命保険の受取人は 2親等だ。
だから 婚姻届を急いだ。

中島に もしものことがあったら

保険金の受取人は
真弓になってる。

中島は 病院の看板外科医だ。

あのまま順当にいけば
近い将来 外科部長の妻。

うにゃ 院長夫人に
なるつもりだったのかもしれんな。

熊野。
はい。

もう一度
看護師長に 連絡を取って

至急 看護師の
地取りスケジュールを作ってくれ。

分かりました。

事務長さん 確か 付属の
看護学校がありましたよね?

(事務長)ええ
でも いつも 手は足りません。

ああ… じゃあ
田原 奈津さんが 辞めたのも

急だから 大変だったでしょう。

(事務長)まあ やりくりは
看護師長の仕事ですから。

ああ… 師長さんも 大変だ。

看護師さんたちは
一日 3交代制でしたよね?

どれくらい前から
病院には 来てるんですかね?

着替えもあるし 申し送りの前に
一息 入れるから

30分は 前に来てますよ。
ああ そうですか。

ちょっと 控室で
話 聞いてもいいですよね?

分かりました。

あっ これ すいません。
ああ… いや。

これ以上
奈津を泳がしても 何も出ん。

任意で 引っ張ろう。
はい。

奈津を引っ張れば 小川が動く。

(奈津)ありがとう。
ホントに また 来てくれたんだ。

約束どおり
イケメンの友達 連れてきたよ。

マジ いい男。
いいえ…。

はい。
あっ すいません。

もう一つ
約束したこと 覚えてます?

うん?
お名刺を頂ける 約束だったわ。

あっ そうか。
もちろん 帰りに渡すよ。

今じゃなきゃ 駄目。

それじゃあ…。
(ボーイ)麗さん。

(奈津)すぐ 行く。

ごめんなさい。 すぐに 戻るから
名刺 用意しといてね。

失礼します。

今日が 週払いの給料日です。
金を持って 逃亡。

確かな情報か?
はい マル暴担当からの情報です。

分かった。

遅過ぎませんか?
うん?

熊野!

(小川)奈津! 奈津 逃げるぞ!

(奈津)大丈夫だよ。
あの人 刑事じゃないよ。

(小川)バカ!
俺が 尾行されてんだよ!

(奈津)えっ?

小川!

来ないで!
どけっ!

(奈津)靖史 逃げて!
放せ!

うっせえ! バカヤロー!

小川がいたのか!?
ええ!

バカ! まかれたんなら
早く 知らせんか!

ほら 駅の方 行け!
(刑事)はい!

(奈津の泣き声)

ほら 立ちなさい。

ゆっくり 話を聞かせてもらうよ。

うぜえんだよ!

顔だけ イケメンの
頭ん中 昭和男がよ!

女は こうだ!

看護師さんは 優しくて
心が奇麗だって 思ってんだろ?

落ち着け 田原。

栗山主任と中島先生のことで
ちょっと 話を聞きたいだけだ。

ちょっと 刑事さん!

こいつ ホント
頭 おかしいんじゃないの?

素直に 質問に答えれば
早く 帰れるよ。

ホント?

西東京総合病院の
事務員を装って

中島先生の部屋の様子を
見に行ってくれと 電話したな?

どこに 私が そんな電話したって
証拠があんだよ!

犯行のあった あの日の深夜
どこにいた?

ああ 2万円のチップを
くれたとかいう

雑誌の記者さんと
一緒にいたってのは 駄目だよ。

どうして?

記者さんにね
もう 話を聞いたんだよ。

私の勘でね

2人で ラブホにでも行ったんじゃ
ないかと思ったんだよ。

だけど 飯田さんは
行ってないと言ってた。

何だよ!
ラブホ 行ったよ 2人で!

そうか 行ったのか。

君の言うことを
証明するものはあるかい?

あるよ!

あの日の朝 あの親父
雑誌社に電話したら

真弓主任が 公園で死んでる
っていうのが 分かって

急に 私に

中島先生と 心中したんじゃ
ないかって言い始めて。

管理人に 電話してみろって
もう しつこく言うから

私も しゃれで電話したの。

そしたら
また 5万 くれたりしたわけ。

田原!

じゃあ なぜ 小川を
逃がす必要があったんだ?

殺してしまったと 考えた?

だって…
お前の借金 何とかしてやるって。

あの日 真弓さんと会うって
言ってたし。

君は 真弓さんのことを
いい人だって言ってたよね?

どこが いい人だよ!

あんな カネカネ女
殺されていいんだよ!

ああ そうか そうか。

で 君は 幾ら 借りてたんだい?

最初は 2~3万だったけど

靖史と付き合うようになってから
どんどん 膨らんじゃって…。

最後は 200万 超えちゃって…。

急に 取り立て
厳しくなってきたし…。

だから
キャバクラで 働き始めたんだよ。

カネカネ女!

ふざけんな!

米田さん 雑誌の記者の裏付けは?

仕掛けたんだよ。
嘘も方便だ。

小川 全国手配でいいですね?
うん。

われわれが
小川を 追い掛けていることを

真犯人に 知らせて
真犯人が どう動くかだ。

真犯人は 小川じゃないんですか?

もう一つ 仕掛けるかな。

ああ 米田だ。

ええ? 病院の令状!?

米さん 無理だよ。

無理をやり抜くのが 俺たちだろ。
俺を信用しろ 村山。

ああ 分かった。
手配する。

あっ それと
不審死 改め 連続殺人事件で

帳場を 立てろ。

ここが終わったら
ロッカールームもね。

(鑑識)はい。

栗山主任の私物は
ここには ありません。

師長さん
何度も 申し上げてますが

本件は 連続殺人事件として
捜査しております。

皆さん 院内で 携帯電話を
お使いじゃありませんよね?

当然です。 院内専用のPHSは
使用しますが…。

私用の場合ですと
やはり このデスクの電話を?

はい。

うん。

一つ 聞きたいことがあります。

この金庫で 管理している
カリウム製剤の在庫記録に

不審な点があります。

事件当日なんですがね

廃棄在庫が
1つ 足りないんですよ。

どなたか 記憶にありませんか?

(春江)そんな所まで?
はい。

令状に ちゃんと書いてあります。

どなたか 記憶ないですかね?

熊野。
はい。

申し訳ありません 15日の18時から
翌16日の9時までの間の

看護師さん 全ての所在を
確認させていただけませんか?

私たちが 疑われてるんですか?

病院内の方 全てに
お願いしています。

ちなみに
事件直後に お辞めになられた

田原 奈津さんには すでに
確認させていただいております。

何とぞ ご協力のほど
お願いします。

おい!

このロッカー 動かすぞ。
はい!

(春江)あっ 北沢さん。
(千賀子)はい 師長。

≪師長さん。

日勤の皆さんの聞き取りの方
終了しました。

ところで 師長さんは?

私は 北沢さんと
レストランにいました。

えっ?
(春江)うん あのね 何か

15日の夜の6時から
翌日の朝の9時までのことね

みんな 聞かれてんの。

(千賀子)師長さんに
ごちそうしていただいて

自宅に 戻りました。
そうですか。

≪師長さん!

ご協力 ありがとうございました。

こいつが…。

ここに 入ってた。
鍵が…。

これを 松井君に渡してくれ。
分かりました。

もしもし?

(小川)師長さん…。

もう 待てませんよ。

♬~

帰りました。
おう。

院内の看護師 医師 事務方の
全てのスタッフに

現在のところ
アリバイがあります。

アリバイがあるか…。
ええ。

≪(松井)米田さん!
うん?

分かりました。

このキーは 北新宿駅の
コインロッカーキーです。

コインロッカーか…。

♬~

真弓は 何を隠してるんでしょう?

(松井)そっちは どうだ?

(鑑識)コインロッカーでは
ないようです。

そっか…。

栗山 真弓の表の顔は 看護師。

裏の顔は 同僚に金を貸し…。

田原 奈津以外にも
金を貸していた。

それだ。

(松井)このナンバー
なぜ 削って消したんだ?

はい 松井です。

ああ 真弓は 金貸しをやってた。

銀行の貸金庫の線を 洗ってくれ。

はい。

銀行の貸金庫の線で
当たってくれ。

(鑑識たち)はい。

♬~

年度別の手帳ですね。

(松井)《何かを
探したように 見えるんです》

真犯人は これを探してたのか…。

何ですかね? これ。

地獄まで 秘密を持ってく気か?

この数字が
貸していた金額だとすると…。

この数字は 名前ですかね?

可能性はあるな。

200万を超えてるのは 2件。

そのうち 1件が 田原だとします。

しかし これは 金額だとすると

この 700万ってのは
大き過ぎやしないか?

確かに…。

この6件の合計が
金額だとすると…。

1, 400万 大き過ぎますね。
うん…。

おい 熊野。

この数字が 返済日かどうか
田原 奈津に 確認しろ。

はい。

千賀子… 何か 疲れちゃったね。

えっ?

思い出したの。

静岡の看護師学校のころのこと。

看護師寮の部屋が 隣同士でさ…。

どうしたの? 突然。

1年後輩なのに
何か 気が合って

毎日 一緒なのに
一晩中 話し合って

それから
朝コーヒー 飲みに 抜け出して。

あったね そういうとき。

勉強は きつかったけど
毎日が 楽しかった。

(春江)あのころ 何で
あんなに 楽しかったんだろう。

たぶん
今しか 見てなかったから…。

そっか…。

過去に苦しむことも
未来に おびえることもない。

そんな時代だったね。

ねえ 春江さん
温泉 行かない?

あのころみたいに
おしゃべりしに。

ああ いいね。

何もかも忘れて。
ああ そうしよう。

うん うん… アハハ。

傘の先か…。

(松井)米田さん この傘です。
現場に 穴を開けたのは。

今は 製造も販売もされてませんが
98年の3月まで

大阪の小さな町工場で
作られていたようです。

大阪か… 販売ルートは?

え~
一番 出荷されたのが 静岡方面。

値段が高かったために
スーパーなどには 出荷されず

主に 高級雑貨店が
仕入れていたようです。

特徴は 何といっても
この 傘の先端の長さです。

ああ 静岡方面か…。
ええ。

手帳の方は もうちょっと
時間が かかりそうです。

ああ 分かった。

≪帰りました!
おお。

あっ 松井さん お疲れさまです。
で どうだった?

200万は 田原自身の
借金のようだと言っていますが

返済日が 曖昧で 確定できません。

一応 情報としましては…。

熊野 変わったな~。
ハハッ!

熊野。
はい。

殺害現場の穴の正体が
分かったぞ。

傘で刺した 先っちょの穴だ。

傘ですか!?

今 この傘を持ってるのは
中年以上の女性に

限定されるんじゃ
ないでしょうかね。

何で?
えっ いやいや。

もし 売れ残りがあったとしても
今の若い女性は買わないでしょう。

なるほどな。
まあ 少なくとも

中島が 手にしていた
凶器のナイフに 対抗し得る

物的証拠であることは 確かだな。

誰が 持っていたかだな。

ナースステーションで
中年以上といえば

師長と パートの…。

ナースステーションに
断定すんのは まだ早いぞ。

あっ もしもし 警視庁の米田です。

静岡県警の荒木さんですか。
どうも お久しぶりです。

静岡県警?

すいませんがね ちょいと面倒な
捜査を お願いしたいんですがね。

はい。
(小川)ハハハ お疲れさまです。

(小川)師長さん いいんですか?

全部 バラすぞ!

どうぞ ご自由に。

♬~

(呼び出し音)

(アナウンス)
「ただ今 留守にしております」

あっ… また 留守電か。

もしもし 雄太。 母さん。
元気してる?

米田さん。
うん?

なぜ これだけ
数字じゃない 暗号なんでしょう?

うん…
よほど 知られたくない秘密が

隠されてるってことだろうな。

(松井)あ~!

駄目か。

(由紀)フフッ…。

自分が 旅行に行くみたいに
うれしそうなんだから。

変な子。

だって ママ 初めてじゃない?
1人で 旅行なんて。

2~3日 実家に戻るだけだよ。

(由紀)でも…。

私 ママの家なんか
一度も 行ったことないよ。

由紀
もしかして 一緒に 来る気じゃ?

そんな訳 ないでしょう。

リポート あるし。

それに 私が うれしいのは

ママが やっと そういう気持ちに
なってくれたこと。

ねえ 由紀
あんた この傷のことで

みんなに
からかわれたりしてない?

そんなこと気にしてるの
ママだけだよ。

やっちゃお。

ありがと。
(由紀)うん。

まあ そうですか。
いや 遅くまで すいません。

ありがとうございました。
失礼します。

(松井)米田さん 分かりました。
えっ?

(松井)暗号が 解読できました。
おお。

ただ 700万円 借金している
人物の暗号は 分かりません。

うん… よし 分かった人物だけ
事情聴取しよう。

主任には
お金 貸してもらってたし

利息も高くなかったし
感謝してます。

給料日前のデートのときとか
彼氏の誕生日前とか

抜群のタイミングで
「お金 大丈夫?」って

声 掛けてくれるんで…。

タイミング良く
金を貸してくれるか…。

米田さん。
何だ?

盗聴ですよ。
盗聴?

ええ 2年前に ある企業のヤマを
担当したんですが

経理部長が 部下たちのデスクに
盗聴器を仕掛けて

部員の個人情報を
手に入れて 経理部を支配し

恨みを買って その部下に
殺害された事件がありました。

それで ナースステーションの
電話のことを

しつこく 聞いてたのか。
ええ。

戻るぞ。
はい。

♬~

コンセントに
盗聴器が セットされてました。

ほぼ このデスク周辺の会話は
盗聴できたと考えられます。

(鑑識)師長室からも
盗聴器が 発見されました。

なあ 熊野。
はい。

暗号といえば 何だ?

うん… 乱数表じゃないですか。

実際 700万の大口以外は
乱数表で解決できたわけですから。

うん… 他には?
他には 何ですかね…。

真弓は
盗聴器を 仕掛けるような女だ。

数字に 強い。
機械にも 強い。

機械ですか…。

機械 機械 機械…。

発信器?

発信器 それだ!

彼女の持ってる本の中に
通信に関する本が 1冊あったな。

分かったぞ!
あの記号 ツートンツーツーだ!

モールス信号!
おう!

「ア」

「ア イ」

「ア イ ダ」
あいだ!

「ハルエ」 看護師長!

あっ 松井君?

あっ はい。
すいません まだ 解読が…。

分かったぞ あの記号!
モールス信号だ。

700万は 看護師長の相田 春江だ。

(由紀)どちらさまですか?

警察の者です。
米田と申します。

《あっ 相田先生》

ああ 西東京総合病院で
確か 一度 お目にかかったな。

看護師の勉強してるでしょ?
はい。

警察の方が 何のご用ですか?

ちょっと お母さんに
お伺いしたいことがありましてね。

母は 今 父のお墓参りで
実家に戻ってます。

そうですか。

ありがとう。
もう 結構です。

何? 息子が
相田 春江に電話しても 出ない?

ええ 一課に 動員かけましょう。

いや アリバイ崩しと物証が 先だ。

もう一度 例の2人が 会ってた
というレストランを当たれ。

うん いいな!

何か 2人に 変わった様子は?
いいえ 特別には。

この店を出たのは?

♬~

♬~

来てないな…。

♬~

♬~

♬~

(リポーター)西東京総合病院の
連続殺人事件の

重要参考人が 連行されました。

♬~

(小川)この念書をネタに
金貸し主任を脅したの。

金貸しの主任も 首にできねえなら
師長 辞めろって!

ババァも脅して
金 引っ張ろうと思っただけよ。

そうか 分かった。

おっ!

小川の供述 聞いたか?
はい。

真犯人が探してたのは
念書だった。

(春江)あ~!

ああ 極楽 極楽!

(千賀子)ホント 何年ぶりだろう。

(春江)あ~
何年ぶりじゃないよ 千賀子。

何十年ぶりよ。

あのころに帰りたい。

頑張ったよね 私たち。

あれから ずっと 頑張って
生きてきたよね。

(春江)ホントだよ。
ホントに 頑張ったよ。

あ~ 変だけど 今なら
死んでもいいって気がする。

死ぬんなら
今がいいって感じだな~。

あ~…。

♬~

散歩 行こうか。

(春江)うん。
いいね 行こう。

(春江)アハハ ホント? やだ。

ご旅行中
大変 申し訳ありませんが

署まで ご同行 願えますか?

ああ それは いいだろう。

北沢さん。

ご一緒に ご同行 願います。

分かりました。

お願いします。

これは あなたですよね?

ご主人は 警察官だったんですね。

それも
町の人に愛された お巡りさん。

いい ご主人だったんですね。

(バイブレーターの音)

で ご主人が
亡くなられて 東京に…。

分かりますね。

つらい思い出のある場所には
いたくないものです。

ちょっと 席を外します。
すぐ 戻ります。 すみません。

ああ 米田だ。

北沢 千賀子の近隣の聞き込みで
当時 千賀子の家で

家庭内暴力があったのでは
ということが 分かりました。

そうか… 分かった。
戻ってこい。

ああ それから 例のレストランの
店長から電話がありました。

立ち寄ってから 帰ります。

千賀子さんとは 静岡の
看護学校時代から 先輩後輩で

仲も良かったそうですね。
ええ。

卒業してからも
同じ病院に 勤務してました。

千賀子さんのご主人が
亡くなって 病院を辞めて

春江さん あなたも
すぐに 後を追うように

病院を辞めてますね。

私 そのころ 離婚しまして

環境を変えたくて
横浜の病院に 移ったんです。

それからは まったく 2人は
会っていなかったんですか?

はい。

娘 由紀ちゃんの入学式で
偶然 千賀子さんと再会しました。

うん… そして あなたが
千賀子さんを 臨時採用した。

はい。
なるほど。

しかし なぜ 千賀子さんが
一番 つらかった時期に

連絡も取らないでいたんですか?
15年もの間…。

親友だったら そんなときにこそ

そばに いてあげるもんなんじゃ
ないですかね?

それは… そっとしておいて
あげたかったからです。

そうですか。

男の友情と女の友情は
違うようですね。

それこそ 男は
酒 飲んで 愚痴を聞いたり…。

男は バカですな ハハハ!

いえ そんなことは…。

♬~

♬~

予約どおりの時間に
店に来ていながら

30分も どっかに行って

それから 食事を始めるってのは
どういうことだ?

はい。
その日は 満席だった上に

大学生の客が
30分 オーバーしても帰らず

ちょうど 2人が 30分
遅らせてほしいと言ったので

全て 予約どおりだと
勘違いしたそうです。

うん… 中島 浩二の
死亡推定時刻との関係は?

栗山 真弓と
約1時間の誤差ですから

2人のアリバイは
完全に 崩れます。

よし 春江の借金
700万円の理由は

お前の裏付け捜査で
確証は 取れてる。

それを 春江にぶつけろ。
はい。

あっ それから
春江にも リンゴをむいてやれ。

私は あなたが
なぜ 部下である 栗山 真弓から

700万もの 借金をしていたのか
それが どうも 分からなかった。

息子さんを 医大へ通わせる
学費のためだったんですね。

あなたの年齢のこともあり
学資ローンを 銀行に断られ

学費のことで 悩んでいたときに

栗山 真弓の方から
お金を貸したいと

近づいてきたんですね?

はい…。

この1年
返済額が増えていますが…。

中島先生との結婚が 決まり

早く 借金を清算してほしいと
言ってきたので…。

2人が 結婚することを
知っていたんですね?

はい…。

《栗山 真弓さんと
中島 浩二さんが

結婚していたことを
ご存じでしたか?》

《いえ… 知りませんでした》

取り立ては 厳しかったですか?

返済が 遅れ始めてから…

そのたびに
念書を入れさせられました。

念書?

(松井)《何かを
探したように 見えるんです》

どういう内容の
念書だったんですか?

最後のときは
私が 看護師長を辞め

真弓さんを後任に 強く推薦する
という内容を書かされました。

あなたの地位を
脅かしてきたんですね?

はい。

それに…。

それに?

中島先生の力を借りて

息子 雄太の進級担当の教授に
圧力をかけるとも言ってきました。

雄太さんまで 脅しのネタに…。

あなたは
栗山 真弓に 憎しみを覚えた。

その上 田原 奈津のヒモ
小川 靖史にまで脅されて

普段の あなたでは
想像できないほどの行動を

選択してしまった。

お願いします。
お話しください。

刑事さん 私…。

殺しました 2人とも…。

熊野。

はい。

師長さんに
おふくろさんが送ってきた

リンゴを食べさせたいと
言ってたな?

おふくろは 62です。

長野で 小さなリンゴ園を

たった一人で
切り盛りしてるんです。

一日中 外にいるから 年より
10歳は 老けて見えますけどね。

その おふくろが作ったリンゴを
私が むいてあげると

顔を クシャクシャにして
喜ぶので

小さいころから リンゴの
皮むきだけは 得意なんです。

父が 早くに 亡くなっているので
女手一つで 私を育ててくれて。

≪(ドアの開く音)

こいつの夢はね
早く 出世して 東京に 家を建て

おふくろさんと
一緒に 暮らすことらしいですよ。

米田さん。
いいじゃないか いい話だ。

幸せな お母さまね。

ところが そうでもないんです。

この話をしたとき
真剣な顔で 怒られました。

なぜ?

一年 365日。

毎日 リンゴ園で働きながら

子供を育ててきた 自分の姿が

人に どう見られても構わないが

私は 本当に 幸せだった。

息子に 苦労している
苦しい思いをして 生きていると

見られてるとすると
悔しくってって

本気で 泣かれました。

私は…。

おふくろの仕事の誇りを
傷つけてしまったんです。

私は 心の奥で

おふくろのことを かわいそうだと
思っていたのかもしれません。

親を かわいそうだと思うのは
子供が 大人になった証拠だ。

♬~

♬~

相田 春江が 自白したことが
そんなに 意外だったかな?

われわれも 彼女が 全面的に
自供してくれたとは思っていない。

栗山 真弓と 中島 浩二を
1人で殺害したというのは 嘘だ。

彼女は あんたをかばって
嘘を言っている。

わ… 私をかばって?

温泉に誘ったのは
あんたの方からだったそうだね?

はい。

相田 春江を 殺害するためだね?

春江さんは
ホントに 疲れてました。

だから
温泉に ゆっくり漬かって…。

だったら
どうして 娘の由紀さんに

墓参りに行くなんて
嘘をつくのかな?

春江さんは
あのまま 放っといたら

ホントに 自殺してしまうんじゃ
ないかって思うほど疲れてました。

なるほど。

わざわざ 殺さなくても
自分から死んでいくかもしれない。

それを 見届けようというわけか。

つまり 彼女が生きていては
困ることがあった。

春江に しゃべられては困る
秘密があった。

それが 15年前の あんたの夫の
死についての秘密だね?

あんたの夫
北沢 昭彦さんの死因は

入浴中の突然死ではなく
それに見せ掛けた 殺害だね?

証拠でも あるんですか?

ありません。
えっ?

だが 生き証人がいる。
それが 相田 春江だ。

あんたの
看護学校時代からの親友のね。

殺害の後
2人は 会わないようにしていた。

しかし 15年の間に 2人の心には
大きな違いが 生まれていた。

春江さんはね
あんたに 会ったとき

懐かしく うれしかったって
私に話してたよ。

つまり 彼女は 15年前のことを
本当に 忘れかけてたんだ。

ところが
あんたにとっての 15年は

逃げれば 逃げるほど
事件に近づいていってしまう。

重く 苦しい時間だった。

怖かった。

あの人が 何も変わらず 無邪気で
素直であれば あるほど

何かの拍子で
しゃべってしまうんじゃないか…。

今日は これぐらいにしましょう。

疲れたでしょう?

休んでください。

どうして
一気に 落とさなかったんですか?

北沢 千賀子には
この決定的証拠があるのに

なぜ
完落ちさせなかったんですか?

それはな 相田 春江を
完落ちさせてあげるためだ。

北沢 千賀子を 完落ちさせるには
たった一日でもいいから

事件のことを
忘れさせてあげることだ。

事件のことを 忘れさせる?

うん。

お前
リンゴの 一番 うま味があって

栄養が詰まってる所を
知ってるだろう?

ええ。 皮の すぐ下ですよね?
うん。

だから 薄く 上手にむくのが
大事なんだよな?

ええ。

人間だって おんなじだ。

犯罪なんてものは
けだものが することだが

誰でも
けだものになる心を持ってる。

それを 薄皮一枚で 覆い隠してる。

人間という顔をした 薄皮でな。

その皮の下には
人間の本当の心が 隠されてる。

その心を 俺たち刑事に
分かってほしいと思ったときが

完落ちってやつだ。

皮の すぐ下に隠された
本当の心…。

お前さんが いくら
一匹おおかみを気取ったところで

その心の奥に隠されてる
本当の姿は 親孝行の息子だ。

あっ いや… 自分は そんな…。

お前が 相田 春江に

おふくろさんと似た姿を
見つけてたのも 分かってたよ。

あの例の 発砲騒ぎの一件も。

被害者の女性が わざわざ
ハンカチを返しに来てくれたそうだな。

ひったくり犯に
倒された人が おふくろに見えて。

これは
栗山 真弓の殺害現場にあった

千賀子さんの傘の跡です。

傘?

あの日は 雨なんて…。

彼女が 現場にいた
決定的証拠です。

いや… 中島先生は
千賀子 一人じゃ ドアは開け…。

もう 彼女を
かばうことはできません。

ああ…。

あれは…。

あれは 1カ月ほど前のことです。

《そんなに 主任に お金を借りて
返す当てあるの?》

《うーん…》

《まあ 千賀子とも 再会できたし
頑張れば 何とかなるわよ》

(春江)《千賀子?》

(春江)《真弓さん… ああっ!》

《千賀子…
千賀子 あなた どうしたの…》

《まさか
私のために 真弓さん…》

《いつも 返済日に ここで
脅されてるって言ってたから…》

《ああ ごめん…
ごめんなさい ごめんなさい》

《私が 借金のこと言ったから…》

私の単なる愚痴も

千賀子は 私を脅してると
とってしまったのかもしれません。

(中島)
《やあ どうしたんですか?》

《病院で 何か…》

(春江)《あっ!》
(中島)《あっ…》

(春江)《あっ!》

(春江)中島先生を殺そう
って言ったのは 私です。

私は あの日 真弓さんを
殺すために 会いに行きました。

でも 千賀子が 先回りして

私の代わりに
真弓さん 殺してしまった。

その証拠に…。

このカリウム製剤を 持ち出し

使わなかったので
また 元に戻してしまった。

あんたの そういう真面目さを

千賀子は
一番 恐れていたんですよ。

私 勤めて すぐのころ

患者さんの命を
奪ってしまうほどの

大きな医療ミスを
犯しそうになりました。

それを 助けてくれたのが
千賀子でした。

結婚した夫が ギャンブルに狂って
多額の借金 背負って…。

もう 働いても働いても
借金 増えて…。

気力も体力も 限界でした。

苦労したんだね。

そんなときでも
千賀子は 私の味方でした。

私が夜勤で 息子が熱を
出したときも うちに来てくれて。

私に おにぎりや
温かい お味噌汁を…

夜食を作っておいてくれて。

今 私が 看護師を続けられるのは
千賀子のおかげなんです。

だから
千賀子に 恩返ししたかった。

たとえ それが

人の命を奪うことだとしても…。

それが あんたの本当の心かね?

刑事さん。

千賀子が
2人を殺してしまったのは

私のためなんです。

まだ 分からんのかね?

千賀子は 真弓を殺すつもりなんか
なかったんだよ。

えっ?

あんただと勘違いして
真弓を殺してしまったんだよ。

はあ?

もう一度
よーく 思い出してごらん。

あんたが 声を掛けたときの
千賀子の顔。

あんたのために
真弓を殺した顔か。

あんただと思って 殺したのに
声を掛けられて 驚いた顔か。

♬~

もう一度 聞く。

温泉に誘ったのは 千賀子だね?

あれは 千賀子が あんたを
殺すための旅行だったんだよ。

嘘…。

嘘…。

嘘よ!

千賀子は 過去を
全て 捨て去りたかったんだよ。

ただね 中島先生を殺したのは

千賀子の あんたに対する
友情の証しだったんだよ。

うう…。

嘘…。

(泣き声)

♬~

いや 由紀さんは
本当に 親思いの いい娘さんだ。

由紀が これを?

ええ。 必ず ママに渡してね
って言われましたよ。

この傘を使うとき

子供が おもちゃを自慢するような
笑顔をするから カワイイって。

この傘 母のお守りです
って言ってましたよ。

あの子と 静岡を出たとき
雨でした。

せめて 傘だけでも
新しくしようと 少し ぜいたくを。

15年間 大切に使ってきた
それだけの傘です。

うん。

その大切な傘を 真弓殺害のときに
地面に 突き刺した。

♬~

♬~

殺害の直後に来た 春江さんは

自分のために
真弓を殺してくれたと勘違いした。

そうか…。

由紀さんの 腕の傷もね。

あなたには 聞いてやいないけど

酔った父親から 付けられた
ってことを知ってたよ。

あのときまで

私は あの人のことを
受け入れてきたんです。

でも 由紀にまで 手を上げて…。

許せなくなりました。

優しいと評判の
交番勤務の巡査長だったのにね。

出会ったころは
私も そう思いました。

でも 父が

スーパーで
二度目の万引をしたとき

引き取りに行った私に
こう言ったんです。

俺と結婚したら 親父の万引は
帳消しにしてやると。

新聞の記事と違いますね。

家族のことは
家族にしか 分からん。

私は 父が 恥ずかしかったんです。

貧乏で 何度も 人にだまされて

要領が 悪くて…。

損ばかりしてる 父でした。

私には あの人と結婚する他
生きる道はなかったんです。

でも 父が 死んだ後に…。

(昭彦)《お前の親父は
どうしようもない くずだ》

(千賀子)どうしようもない
まぬけ野郎だったって ののしって。

私だけでなく 由紀にまで…。

《酒がねえっつってんだよ!》

(由紀の泣き声)
(千賀子)《由紀!》

《ひどいわね!
大丈夫!? 動かないで》

《うるせえんだよ!》

(千賀子)この人を
殺さなければ 由紀も…。

《痛い!? 由紀》

いつものように
晩酌を始めた あの人の酒に

睡眠薬を入れました。

主人は 晩酌の後
必ず お風呂に入るので

湯船に漬かって 眠り込めば…。

春江さんと
計画したとおりになりました。

(千賀子)でも
私を気遣った 春江さんが来て…。

《千賀子》

《間違ってないよ!
間違ってないよ!》

《このままだと 由紀ちゃんも
亡くなっちゃうから!》

《間違ってないよ》

勤め始めたころ 輸血のミスを
私が かばったことを

春江さんは 恩に思って

私のことを 助けてくれたんです。

真弓さんを 殺したことも

私のために やってくれたんだから
私が 犯人でいいからって…。

うん。

でも 中島先生の殺害は
違うよね?

はい。

春江さんを 守りたかった。

ホントに
ありがたいと思ってたから。

殺してしまった2人には
申し訳ないと思ってます。

でも…。

これで よかったと思うんです。

なぜだね?

もし 春江さんを殺してたら

私は もっと地獄でした。

親のことを 恥ずかしいと思って
生きてきたけど…。

今度は 私が 娘にとって
恥ずかしい母親になってしまった。

由紀さんはね
この傘を 私に渡すときに

私の目を 見てね…。

(由紀)《母は 間違ったことを
したと思います》

《でも 私は 母が看護師として

たくさんの患者さんの命を
助けてきたのを 知っています》

《だから 母を
恥ずかしいなんて思いません》

で この傘を渡しながら

必ず ママに渡してください。

そして 私が ずっと待っていると
伝えてください。 刑事さん。

そう言ってたよ。

♬~

♬~

♬~

♬~

♬~

♬~

♬~

米田さん。
おう。

休暇 取ります。
おふくろの顔 見てきます。

そうか。 分かってきたな お前も。

今 お茶 入れますね。
すいません。

(村山)米さん! 米さん!

はーい。

いや 俺
やっと 分かったんだけど

あんとき 米さん
分かってたんじゃないの?

俺が 間違ったアジトを
見つけちゃったの。

つまり 二重に 俺のことを考えて
わざと誤射してくれた。

そうなんだよね?
あ~ 分かった。

はい これ。
おう。

「親の心 子知らず」

うん。
米さんの 究極の教育語録だな。

バカ。 逆だよ。

「子の心 親知らず」

ああ。 フッ なるほど。

何が なるほどだよ まったく。

(一同)ハハハ。

ハハハ!