法医学教室の事件ファイル ある日、アパートの自室で手足を粘着テープで縛られた介護ヘルパー・根岸由香里の死体が発見された。…

出典:EPGの番組情報

[字]法医学教室の事件ファイル

「襲われた婚約者、死後硬直のズレと電流痕の謎…女医と警察犬に臭気判別“0回答”の罠!!」▽テレビ朝日系列で2008年に放送された第27シリーズ

詳細情報
番組内容
ある日、アパートの自室で手足を粘着テープで縛られた介護ヘルパー・根岸由香里の死体が発見された。警察に通報したのは近所に住む彼女の中学時代の恩師・内藤辰比古。内藤によると、由香里はこのところストーカーに付け狙われていて、二日前に被害届を出したばかりだという。解剖の結果、死因は殺菌や除草に使われる有機砒素剤を飲まされたものと判明。だが、上半身と下半身で死後硬直の度合いが違うことに早紀は疑問を持ち…。
出演者
名取裕子、宅麻伸、由紀さおり、小野寺昭、河相我聞、高杉瑞穂、中村愛美、斎藤陽子、五十嵐めぐみ、佐野和真 ほか
番組ホームページ
<番組ホームページはこちら!>
www.bs-asahi.co.jp/drama-story/

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

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  2. 由香里
  3. 先生
  4. ストーカー
  5. 内藤先生
  6. 犯人
  7. 石山宗雄
  8. 叔母様
  9. お前
  10. 根岸由香里
  11. 内藤
  12. 警察
  13. 本当
  14. 宗雄
  15. 出来
  16. 人間
  17. 大石
  18. 自殺
  19. 七海
  20. 直人

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

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♬~

(カメラのシャッター音)

♬~

(荒い息遣い)

♬~

(井筒直人)うわあー!!

(井筒)ああ… 痛…。
(女性)大丈夫ですか?

誰かに押されて…。

♬~

(根岸由香里)直人!

(由香里)直人… 大丈夫なの?
怪我したって…。

どうしたの? 何か私に…。

♬~

これ…。

メールも来てる。

(井筒)「由香里は俺の女だ
手を出すな」って…。

嘘よ こんなの。
信じて。 私 何も…!

信じたい! でも…
会うの やめよう しばらく。

怖いんだ。 奴のやり方 だんだん
エスカレートしてってるし

この怪我も…。

私のせいなのね…。

ごめん。

♬~

(二宮一馬)
七海叔母さんの様子が変?

(二宮早紀)そうなのよ。
叔母様 言ってたでしょ?

またお嫁さんとケンカして
家 出てきたって。 うん。

それがね その小田原のお嫁さんと
してるの… 仲良く長電話。

えっ…?
あ でも 仲が戻ったんなら

いいじゃないか。
よかった よかった。

そうじゃないのよ。
叔母様が言うにはね

私たち夫婦が
夫婦ゲンカをしてて

で 叔母様は その仲裁のために
ここに来たって。

まだ夫婦仲が
しっくり いってないから

しばらくは ここにいるって。

え… では 俺とお前がケンカ?
そうよ~。

(二宮愛介)あれじゃないの?
うん?

命が短いから
気合が入っちゃって。

バカ! もう 言うに事欠いて
命が短いなんて。

縁起でもない。
だって いつも…!

♬~(七海)「いのち短し」

ほら 自分で言ってんじゃん。

♬~(七海)「恋せよ 乙女~」

♬~「紅き唇~」

♬~「あせぬ間に~」

♬~「熱き血潮の 冷えぬ間に~」

♬~「明日の月日の ないものを~」

ああ 『ゴンドラの唄』…!?

ハハ… さすが 叔母さん
うまいね。

小田原のカラオケ大会で
準優勝しただけあるよ ハハハ…。

グッド モーニング~!
グ~…。

あ 皆さん おはよう。
(2人)おはよう…。

ねぇ 叔母様 叔母様。
叔母様 ひょっとして

恋をしていらっしゃるんじゃ
ありませんか!?

え…?
いやだ 愛介。

う~ん 話したのね~? ハハ…
やだやだやだ アハハ。

ああ~ 赤くなっちゃう~。

ね すごいでしょ?
気持ちは女子高生だから。

恋って そういうもんなのよ~。
それに 歳くってたって

叔母様 一応 未亡人だからね。
(咳払い)

あっ… ああ ねぇ
叔母様の好きになった人って

どんな人なんですか?
教えて 教えて 教えて~。

ねぇねぇねぇ 何してる人?
何してる人? ん?

いくつ? いくつ いくつ~?
ウフフ…。

25。
うああー!! えーっ!?

(愛介)痛い 痛い…。
と… 年下…!?

足のサイズ。

ああ…。 何だ 足 足…。
足だ ハハハ…。

もう~。
でも イケメンなんですか?

イケメン? イケメン?
うーん 聞きたい?

聞きたーい! もう聞きたい!
(携帯電話)

(七海)どうしようかな~。
俺だ。

(七海)言うの やめようかな~!
静かに!

(舌打ち)

ああ…。 殺し…? すぐ行く。

行くぞ。
はい。 叔母様 ごめんなさい。

えぇ~!?

うーん… いっつも
こうなんだもーん。 あんっ!

(パトカーのサイレン)

♬~

(小池勇樹)ストーカー…!?

(内藤辰比古)聞いてないのかね?
私は2日前に あの子と2人で

横浜東署に
被害届を出しに行ったんだよ。

(有田光志)いやぁ 参ったな。

ストーカー被害は
生活安全課の仕事で…。

そんな事を言ってるから
あの子は殺されたんだ!

あの子は
「警察は当てにならないから

自分で そのストーカーを捜す」
と言って…。

(井筒)先生!

内藤先生!
(内藤)直人…。

さっきの電話 本当ですか!?

ああ… 殺されたんだ。
お前を襲い

あの子をずっとつけ回していた
ストーカーにな。

殺された…?

(園田巡査)ご苦労様です。

(未奈)先生。
(大石貴一)主任!

(大石)被害者は
根岸由香里さん 29歳。

保土ヶ谷の介護センターに勤める
ヘルパーです。

あの 犬を連れてる人は?

(大石)第一発見者で
110番通報してくれた

内藤さんという方です。

内藤さんは 被害者の
中学時代の恩師らしく

近所に住んでいて
犬の散歩の途中で立ち寄り

遺体を発見したと。

(岩本刑事)主任!

(岩本)鑑識さん 終わりました。

頼む。
はい。

♬~

ニンニク臭がするわ。
ヒ素を飲まされたのかしら?

縛って 無理やりヒ素を…?

うん?
どうした?

いや…
死後硬直の度合いが違うのよ。

上半身と下半身で。
死後硬直の度合いが違うって…。

どういう事かしら…?

無理やり飲まされたにしては
衣服に染みもなかったし

口の周りや顎にも
圧迫痕や抵抗した跡がない。

粘着テープで縛られた圧迫痕は
蒼白だし…。

桑田君 念のため
生活反応があるかどうか

組織を取って 調べてもらって。
(桑田)わかりました。

じゃ 始めます。

黙祷。

始めます。

♬~

♬~

280グラム。

♬~

肺に かなり強い浮腫…。

分析してみないと
わからないけど

たぶん有機系のヒ素と見て
いいわね。

脅迫のメールが
ひと月ぐらい前から?

(井筒)ええ…。

「由香里と別れろ。 さもないと
とんでもない事になるぞ」と

メールが来るようになり
そして 写真が…。

これは…!?
(井筒)削除したかった。

でも 犯人に繋がるかと思って
とっておいたんです。

由香里は こんな写真
写させるような事はしない。

その写真とメールを
お借りしても…?

お預かりします。

その他には どんな事が?

ケーキの大量注文の
イタズラ電話があったり

歩道橋で 誰かに突き飛ばされて
怪我を…。

由香里は 僕の心の支えだった…。

新しいケーキを作ると
必ず試食してくれて…。

(井筒)「ユカリ・アムール」って名前
付けたんだ。

どうかな?
美味しい!

すっごく美味しい!
アハ… よかった!

♬~

(芝山刑事)ダメですね。
(三浦刑事)写真の背景に

場所を特定出来るようなものは
ありません。

主任! この携帯に送られてきた
写真とメールは

関内のネットカフェから
送信されたものでした。

ネットカフェか…。
誰が送ったか 特定出来ないな。

はい 残念ながら。
で 根岸由香里さんは

半年ほど前から ストーカー被害に
遭っていたようです。

友人の話だと
干してあった下着が盗まれたり

しょっちゅう
誰かから カメラで

盗撮されているような
気がしていたと。

(有田)深夜の電話などは

「今 着ているピンク色の
パジャマは きれいだね」と

どこからか
のぞかれてるようで

由香里さんは
怯えていたそうです。

(携帯電話)

俺だ。

(大石)主任 におう人間がいます。

元木不二子という女性で
その女性は 以前

井筒直人さんの店の
スポンサーをしていて

根岸由香里さんに
井筒さんと別れろと…。

(大石)「しつこく
迫っていたそうです」

で 井筒直人は?
「かなり 怒っていたそうで…」

それで 根岸由香里さんも協力して
お金をかき集め…。

「元木不二子の出資した分を
叩き返したという話です」

その事を根に持って…。

元木不二子の家は資産家で

人を雇って
嫌がらせをする事も出来るし

そういう事を
やりかねない女性だと。

(美佐)それだけ 彼女
直人君にゾッコンなんです。

よし。 その元木不二子という
女性を当たってくれ。

(元木不二子)
自業自得なんじゃないの?

あの由香里って子
かわいい顔してるけど

結構 裏じゃ何やってるか
わからないって感じだったし。

ああ… どこかで 男 引っかけて
逆恨みでもされたんじゃないの?

(大石)つかぬ事をお訊きしますが

あなたは 昨日の夜
10時から12時の間は どちらに?

アリバイ?
はぁ… ちょっと待ってよ。

私 疑われてるの?

私を誰だと思ってるのよ。
元木の娘よ。

県警の本部長も知ってるし
市長にだって顔が利くのよ。

あなたを飛ばすくらい…。
まあまあ…。

これが私たちの仕事ですから。

家にいたわ。 パパとママは
この半年 ずっとパリだし

証明する人間はいないわ。

どう? 面白いから
手錠をかけてみる?

クビになってもいいっていう
覚悟があればの話だけど ハハ…。

生活反応がない…?

ええ。 粘着テープで縛られていた
手首や足首の圧迫痕には

生活反応がなかったの。

ちょっと待てよ お前。
どういう事だ? それ。

つまり 死んでから
粘着テープで縛られたって事。

そんなバカな…。
なんで死んだ人間を縛ったり…?

考えられるのは 1つよ。

偽装…。
偽装…?

という事は
誰かが 他殺に見せ…。

(大石)第一発見者で
110番通報してくれた

内藤さんという方です。

まさか…
あの内藤という元教師が…?

ありえない事じゃないと思うの。

「ストーカーを捕まえろ。
奴が犯人だ」って

しつこく有田さんたちに
そう言ってたそうね?

うん…。 だがな
死因と思われる有機系ヒ素も

その飲ませたコップも
現場には…。

なかった。 だから それも
偽装の一環として持ち去ったのよ。

まあ 確かに それも
考えられない事じゃない。

だがな あの現場の状況は
明らかに他殺なんだよ。

でも 生活反応がなかった事は
動かしがたい事実よ。

わかった。 その線を もう少し

明確に 法医学的に立証してくれ。
な? 頼むぞ。

♬~

OK。 じゃ 左肩。
(未奈)はい。

♬~

やっぱり 関節が外れてるわ。
(桑田)ホントだ…。

(永岡)はあ?
どういう事なんですか? これ。

遺体のこんな所の関節が
外れるって。

先生 言ってましたよね?
上半身と下半身の

死後硬直度合いが違うって。
それと関係が…?

大ありだわ。
おそらく 根岸由香里さんは

死後 マッサージを
受けたんだと思う。

し… 死体にマッサージ?

失礼します。

横浜東署の二宮です。
ちょっと いいですか?

犯人が捕まったんですか?

由香里を追いかけ回していた
ストーカーが。

いえ。 その事で 監察医から

少しあなたに お訊きしたい事が
あるというので。

初めまして 二宮です。

ロダンだけじゃなくて
先生も お茶になさったら?

叔母様…!?

あ… え…?

いやだ 何よ
なんで あなたたちまでここに…。

(七海)もしかして 邪魔しに…。

あ そうか…。 先生の教え子が
亡くなった事件って

一馬…
あなたの署が担当なのね?

ん…? う うん そうだけど…。

叔母さんこそ
どうして ここに?

内藤先生はね
うちのご贔屓さんなのよ。

亡くなられた奥様が
うちの蒲鉾が大好きでね。

先生 あの これ…
うちの甥です。

甥と その嫁。

ああ そうですか。
男の一人所帯なもんで

七海さんには
いつもお世話になってます。

ま どうぞお上がりください。

あ じゃ あの お茶を…。

叔母さん!
(咳払い)

悪いけど これ
事件に関する話なんだ。

ね? 席を外して。 いいね?

そうなの?
そうなの。

う~ん じゃ わかった…。

すいません…。

お邪魔虫だってさ~。
つまんないね ロダン。

で 何でしょう?
私に訊きたい事って。

はい。
根岸由香里さんの遺体は

本当に最初から 粘着テープで
縛られていたのでしょうか?

どういう意味ですか? それは。
私が何かしたとでも?

由香里さんのご遺体の
手首と足首の

粘着テープを巻かれた圧迫痕には
生活反応がありませんでした。

つまり 亡くなった後で

粘着テープを
巻かれたという事です。

それに 上半身と下半身で
死後硬直の度合いが違いました。

おそらく
誰かがマッサージをして

死後硬直を和らげたと
思われます。

そして 硬直のゆるんだ
彼女の手を

無理やり 後ろに回して
粘着テープで縛りつけた。

そのために 彼女の肩の関節は
外れていました。

何のためにです?
なぜ そんな事を?

自殺を他殺に見せかけるため…。

私を疑ってるんですか!?
冗談じゃない。

私は何も知らない。
由香里は殺されたんだ。

こんな事をしてる暇があったら

由香里を追い詰めたストーカーを
捜したらどうなんですか?

お願いです 先生。
本当の事を言ってください。

明らかに
由香里さんのご遺体は

死んだ後で縛られたと
言ってるんです。

それが 由香里さんからの
メッセージなんです。

彼女の最後の声なんです。

最後の声…?

はい。

じゃ あんたは
卑劣なストーカーに悩まされて

深く傷ついた
由香里のここにあった

最後の声を聞いたって言うのか!

それは…。

あんたの聞いたのは
由香里の声じゃない。

あの子の心の声は
聞いちゃいない。

あくまで否定なさると
我々としては 法にのっとって…。

もういいから 帰ってくれ。

あ どうしたんですか? 先生。
何か言い争って…。

七海さん。
(電話をかける音)

あなたの甥御さんとは
どうも話が合わないようだ。

帰ってもらってください。

ああ 俺だ。 始めてくれ。
ちょっと あなた…。

ちょっと そんな…。
叔母様の前で そんな事…。

裁判所の家宅捜索の令状です。

根岸由香里さんに対する
死体損壊の容疑で

家宅捜査をさせてもらいます。

おい ちょっと待て!
何を言ってるんだ。

遺体を粘着テープで縛っただけで
死体損壊になるんです。

(刑事たち)失礼します!

おい ちょっと待て!
ここは私の家だ。

そんな勝手な事はさせない!

内藤さん! これ以上 抵抗すると
公務執行妨害になります。

我々は 由香里さんの
亡くなられた真相を

知りたいだけなんです。
だから 由香里は

ストーカーに殺されたんだ。
殺されたんだよ!

連れていけ。
はい。 さあ。

一馬…。
叔母さんも外へ!

え…?
早紀 頼む。

さあ 叔母様。

(ため息)

いいか? かかってくれ。

♬~

主任! 根岸由香里さんの
日記じゃないですかね これ。

♬~

(由香里の声)「なぜ なぜ
ストーカーは私を苦しめるの?」

「直人にまで手を出して」

「私は死んで…
直人に謝るしかない」

「ごめんなさい 直人。
ごめんなさい」

何だ? これは。 破られてる…。

(大石)変ですね。 しかも乱暴に。

鑑識に回してくれ。
はい。

(有田)主任!
これは ヒ素の瓶とコップ…。

自殺に使われたと思われる
ヒ素が発見されました。

署の方で
話を聞かせてもらいます。

これが警察のやり方か!?

肝心のストーカーを
見つけもせずに

それでも血の通った人間か!
お気持ちはわかります。

だが 遺体に細工するのは
人間として許されん!

ふざけるな… バカ野郎!

(大石)おい!
(内藤)俺は行かんぞ!

警察に話す事などない!

公務執行妨害です。
逮捕します。 連行しろ。

あなた…!
先生…。

(大石)来るんだ。

(七海)一馬…!
(井筒)先生!

これ 約束のケーキ!

どういう事なんですか? 先生。

根岸由香里さんは
自殺の可能性があります。

え… でも殺人だって…。

内藤さんが
自殺を他殺に見せかけた。

由香里は殺されたも同じだ。
敵を討ちたかった。

…先生!

ありがとうございます。
由香里に代わってお礼を言います。

ストーカーは 僕が…
僕が必ず見つけます!

先生!

(パトカーのサイレン)

直人…。

♬~

宗雄…?

(大石)日記から破られていたのは
2ページで

その破られた
次のページに残っていた

筆圧による字のくぼみを
これから読み取ります。

♬~

♬~

(由香里の声)
「これは最後の賭けよ」

「この賭けに勝ちたい」…。

(有田)
どういう意味っすかね? これ。

ストーカーを
やっぱり見つけたんですかね?

それで対決した。
あっ それじゃ 殺人になるのか。

(内藤)ごめんな 由香里。

あんなひどい事して…。

本当に申し訳ない。

♬~

こうするしかないんだ…。

お前を追い詰めたストーカーを…

見つけ出すためには…

こうするしかないんだ。

♬~

(大石)根岸由香里さんの日記を
破ったのは あなたですね?

(内藤)日記…? 何の事だ?

日記に自殺をほのめかすような
事が書いてあった。

だから そのページを破った。
違いますか?

知らん。 私は何も知らない。

それより ストーカーは
どうなってるんだ?

捕まえてくれたんですか?

…やっぱりな。

由香里と一緒に ストーカー被害を
訴えに行った時も そうだった。

じゃあ ここに被害届出して。

多いんですよね
勘違いというのが。

ホントに
ストーカーされてるの?

(内藤の声)まるで 由香里の
思い過ごしじゃないかと

言わんばかりの態度だった。

事件にでもならなければ
動かないっていう感じが

見え見えで…。
だから 私はな 私は…。

根岸由香里さんが
最後に賭けに出るとしたら

それは どんな賭けだと?

何の話だ? それは。
どういう意味ですか?

いえ。 ご存じなければ
いいんです。

♬~

叔母様。

スープだけでも
召し上がってください。

体に障りますよ。
ありがとう。

でも いいの。
何にも食べたくない。

ああ… 大丈夫ですよ。
警察だって

内藤先生が やむにやまれず
そうしたって事は

十分わかってるはずですから。

だったら いいんだけど…。
ねぇ あなたからも言ってよ。

先生は 由香里さんの事
自分の娘のように思ってたって。

ええ もちろん。

それに 由香里さんもね
先生の事を慕っていたの。

亡くなられた奥様の介護も
自分の母親のように

親身になって
やってくださったんですって。

あ… それだけじゃないわ。

先生は 由香里さんに
ずっと負い目を感じていたの。

負い目…?

由香里さんが
最初に自殺未遂した時

中学校の
担任の先生だったそうで。

あ… 親からの虐待が
原因らしいの。

まあ…。

その事に
気づいてやれなかった自分は

教育者として失格だって。
由香里さんに すまないって…。

そんな事が…。

社会人になってからの
自殺未遂の時も

先生が紹介してくださった
勤め先でセクハラを受けて…。

紹介してくださった先生の
優しい気持ちとの

板ばさみになって…。

それで自殺を図った…。
まあ かわいそうに。

そんな傷つきやすい子に
何度も つらい事が…。

(ドアの開く音)
あっ…。

あ お帰りなさい。
ああ。

(咳払い)
内藤辰比古は 容疑を認めた。

今日は帰れないが
明日には帰れるだろう。

不起訴になるか
在宅起訴になるかは

検事の判断だ。
捕まえたの? ストーカー。

うーん?
いや 捜査は続けるよ。

納得出来ない事があるんだ…。

納得出来ない事って何よ!?
捕まえなさいよ! ストーカー。

叔母様 あとは私が。
はぁ…。

ねぇ 納得出来ない事って何?

うん…?
ああ まあ ちょっとな…。

えぇ? 法医学的な事?
え… 違うよ。 気にするな。

でもさ ストーカーは
捕まえてくれるんでしょ? 絶対。

あ… ああ…。

だがな 被害者の根岸由香里さんが
自殺したんだ。 確証が取れない。

ストーカー規制法で立件するにも
難しいだろうな。

ちょっと待ってよ。
うん?

私が 法医学で 由香里さんの
自殺を証明した事が

由香里さんを自殺にまで
追い込んだストーカーを

野放しにする事になるわけ?
そんなむなしい事になるの?

誰も野放しにするなんて
言ってないだろ。

出来る限りの事はする!

出来る限り…?
うん。

あれ…?

出来る限りって何…?

なんで絶対捕まえるって
言えないの!?

もう 警察が そんなふうだから

内藤先生は
自殺を他殺に見せかけてまで

ストーカーを捕まえようって
思ったんじゃない。 ああ もう…。

私 今 内藤先生の気持ち
すっごい よくわかる。

ああ もういい。 それ以上 言うな。
お前の仕事は終わったんだよ。

お前は 法医学者として
真実を解明した。

もう それで十分だ。
終わってないでしょ!

法医学者として終わったって
人間として 女として…!

私は 由香里さんの本当の心の声
聞いたんだから。

おい… おーい。
あ?

お前 また余計な事しようと
思ってないか?

ああ~ フン… するかもねぇ。

警察が そういう態度だったら。

ん…!? 早紀!
ストーカーは絶対に捕まえるの!

いい? 捕まえるのよ!
お前の指図は受けん!

腹 減ったな…。

おい メシ。 腹 減っちゃった。
自分でチンしてよ!

ちゃんと支度してあるから。
え…?

メシメシ メシメシって
メシオヤジ!

うるさーい!

ああー もうホントに
頼りにならないんだから 警察は。

うん! はぁ…。

ホントに… ああ…。

(ため息)

(ため息)

「これは最後の賭けよ。
この賭けに勝ちたい」…。

何か… 何か隠されてる。

先生…。

あ… どうも
ご心配をおかけしました。

いいえ…。

私 先生がなさった事は
決して悪い事だとは…。

私には
もう近づかない方がいい。

失礼します。

先生…。

(電話をかける音)

(呼び出し音)

(石山宗雄の声)「石山です。
ただ今 留守にしてます」

「メッセージをお願いします」
(発信音)

宗雄… 内藤だ。 お前に
どうしても訊きたい事がある。

電話をくれ。

♬~

(七海)怖いの…。

内藤先生 何 考えてらっしゃるか
わからなくて…。

まさか ストーカー見つけ出して
復讐なんて…。

私から うちの人に
伝えておきます。

内藤先生の事を
気にかけてくれるように。

でも… 心配する資格
ないのよね。

何だか 私…
失恋しちゃったみたいで。

叔母様…。

でもね ホント…

内藤先生に会って
変わったのよね 私。

いろんなお話 出来たし

人生って
こんなに楽しいんだって。

大丈夫ですよ。

事件が解決したら…
ストーカーが捕まったら

先生 またきっと
叔母様と会ってくださいますよ。

きっと…。

そうなってほしいけど…。

(ため息)

(石山)うわあー!

(石山)うああっ!!

(自転車の止まる音)

誰だ!? そこにいるのは。

(内藤)違う…! 私じゃ…。
(園田)お前…!?

私が殺したんじゃない。
私じゃない!

動くな!

待て!

(園田)止まれ!

(園田)おとなしくしろ!

俺じゃない… 俺じゃないんだ!
俺じゃないよ…。

(パトカーのサイレン)

(園田)いやぁ びっくりしました。
通りかかったら

表に犬が繋がれてたんで
おやっと思ったんです。

でも やっぱり あれですか…。

この間 亡くなった
根岸由香里さん絡みで…?

ああ いえいえ… その

自分 あの女性のアパートの近くに
住んでるんです。

それに 巡回連絡の時にも
何度か顔を合わせていますし。

(岩本)主任!

殺されたのは 根岸由香里と同じ
内藤辰比古の教え子だ。

内藤先生の…?
ああ。

内藤辰比古は 園田巡査に
殺人の現行犯で緊急逮捕された。

ええっ!?

逮捕時
かなり抵抗されたそうだ。

あ… そんな…。
(咳払い)

まあ 余計な感情を入れずに
検視を頼む。

ええ…。

あれ…?

衣服が濡れてるわね。

揉み合った時に そこの水槽にでも
落ちたんですかね。

♬~

胸部の創長 1.9センチ。

創洞…。

およそ3センチから4センチ。

心臓まで達している可能性が
あるわね。

何かしら? この傷。

皮膚表層が欠けて
炭化している。

電流痕…?

(桑田)なんで電流痕が…?

そういえば 濡れてたわ…。

♬~

桑田君 あの廃工場で
調べてほしい事があるの。

大至急 行ってきて。
(桑田)は… はい。

(大石)石山宗雄は
あなたの教え子で

自殺した根岸由香里さんとも
中学で同級だった。

それだけじゃない。
石山宗雄は 卒業してからも

ずっと 根岸由香里さんに
思いを寄せていた。

(石山)なあ 由香里。

直人なんかと付き合うの やめて
俺と付き合えよ。

この間 電気工事の仕事を
してたと思ったら

今度は セールスマン。

もう しょっちゅう
仕事変えるんだから。

そういう人は お断り。
この野郎 言ったな~。

覚えてろよ。 お前の事
とことん ストーカーしてやる~。

きゃあ~ 怖い。 直人~。
(井筒)やくなよ お前は。

(有田)黙ってちゃ
わからないだろう。

(有田)「石山宗雄が

根岸由香里さんの
ストーカーだったんだな?」

(石山)先生…
俺… 俺じゃない…。

ストーカーは…

由香里をつけ回してたのは…。

♬~

(内藤)宗雄…!

宗雄じゃない。
あいつはストーカーじゃない。

何 言ってるんだ! 石山宗雄が
ストーカーだと思ったから

奴のアパートの前で
待ち伏せしたんだろ?

目撃者だっているんだ。

確かに 私は アパートの前で
宗雄の帰りを待っていた…。

(内藤)宗雄!
(石山)先生…!?

待て!

お前なのか…?
お前が由香里のストーカーか?

違う… 俺じゃない。
信じてくれ 俺じゃない…!

(内藤)待て!
じゃ なぜ逃げるんだ?

(ロダンの吠える声)
(内藤)俺の目を見て話せ!

俺じゃない…! 放せよ。

宗雄!
(石山)放せって…!

ああっ…! ああ…。

ごめん 先生。 でも
今は話せないんだ。 ごめん!

(吠える声)
待て 宗雄!

(吠える声)

ロダン このにおいだ。
追ってくれ!

そして あの廃工場へ行った時

すでに 宗雄は
誰かに刺されていた。

(有田)いや あんたは

あの廃工場に隠れている
石山宗雄を見つけ 揉み合い

石山宗雄のナイフを奪い
刺したんだ。

(刺す音)
(石山)ああ…!

違う。 私じゃない。

じゃあ 石山宗雄の爪の間に
挟まっていた あんたの肉片は

どう説明するんだ!?

これは アパートの前で
宗雄と揉み合った時に…。

(有田)じゃあ なんで逃げたんだ?

(内藤の声)逃げたのは

もう誰にも頼らないと
決めたからだ。

私は 2人のかわいい教え子の命を
奪った人間を許さない…!

《石山宗雄殺しも あの日記と
何か関係があるのか…?》

(携帯電話)

どうした?

聞いたわ 内藤先生は
犯行を否認してるって。

でも 疑いは晴れないんでしょ?

だから 私が 法医学的に
先生の無実を証明するわ。

内藤辰比古の無実を…?

ええ。 明日 みんなを集めて。
あの事件現場に。 じゃあ。

♬~

♬~

(桑田)先生 出来ました!
OK。 じゃあ 始めるわよ。

被害者 石山宗雄が
濡れていたという事は

揉み合って で この水槽に
落とされたっていう事よね?

はい。 じゃ 実験君!
(永岡)はい。

あなたが石山宗雄。

そして 桑田君
あなたは内藤辰比古。

はい やってみて。
(桑田)はい。

(桑田)こいつー! この野郎!

ああー!

はい OK。

で 凶器となったナイフは
石山宗雄のものだったのよね?

それは 確認が取れてます。

そのナイフを
すでに持っていたのか

あるいは 水槽に落ちてから
出したのかは わからないけれど

いずれにしろ
内藤辰比古は 何らかの形で

そのナイフを奪い取り…

刺した。
ああー!

(安東 篤)
おお いいじゃないですか。

これのどこが おかしいんです?
どこをとっても

内藤辰比古の無実を証明する
証拠には…。

ならないわよね?

でも 石山宗雄の遺体には
手のひらに電流痕があったの。

電流痕…?
そう。

電流の出ていった跡よ…。

未奈ちゃん。
(未奈)はい。

♬~

もちろん 本当に電流を
流すわけにはいかないから

格好だけよ。
そして この豆電球も

感電しないように
水の中で使えるものを使ってる。

まず 犯人は
石山宗雄を突き飛ばした。

ああー!

すると この水の中に流れていた
電流によって…。

パチッ…。
ああー! ビビビビビ…。

でも 電流が弱かったのか
石山宗雄が

電流のショックに強かったのかは
わからないけれど

この感電は 死には至らず

石山宗雄は 手のひらに
電流痕を残し 気絶した。

石山宗雄の電流痕と同じ形よ。

(村中葉子)鑑識の報告書によると
確かに その縁から

石山宗雄の肉片が
発見されてるわね。

ええ。 犯人は
これで彼が死んだと思い

電源を切り 様子を見に
また戻ってきた。

すると 死んでいなかった石山が
よろよろと起き上がり

ナイフを使って反撃し

犯人は そのナイフを奪い
彼の胸を刺した。

うああー!

バカバカしい。
さっきと同じじゃないですか。

電流痕は どう関係するのよ?

鑑識さんが検出した
内藤辰比古の足跡は この黄色よ。

それを図面にしたのが これよ。

この黄色が 内藤辰比古。

そして この青が 石山宗雄。

そして もう1人の誰かの足跡が
この赤。

これは 何度か
配電盤を往復してる。

内藤辰比古は
配電盤の所には行っていない…。

じゃあ
内藤辰比古は犯人じゃない。

犯人は 電流を流し
スイッチを切った人間…。

そういう事。 納得した?

決まったな。
よし 捜査を見直すぞ!

(一同)はい!

♬~

何で 私がここに…?

何かあったんですか?
事件の進展が…。

根岸由香里さんの
アパートの大家さんが

思い出してくれたんだ。
必要以上に 彼女の事を

いろいろ訊いてきた巡査が
いたとな。

それだけじゃない。

君の出したゴミの中から
おびただしい数の 処分された

根岸由香里さんの写真が
発見された。

いけませんか?
警察官が人を好きになっては。

それに…
妙な事で疑いがかかると思って

写真は処分したんです。

誰に好意を持とうと
それは自由だ。

だがな…

警察官の立場を利用して
女性の身辺を探る!

卑劣な行為だ!

すいません。

本当に お前じゃないのか?
ストーカーは。

それを石山宗雄に気付かれ
殺した。

違います!
俺は そんな事してません!

信じてください!
嘘をつけ!

昨日 あの廃工場に行ったのは
偶然ではなかった。

偶然です…!

本当に パトロール中に
通りかかっただけなんですよ!

信じてください!
本当なんです!

(園田)お願いします
信じてくださいよ…!

はいっ…。
よし はい お座り。

内藤先生!
ああ あんたか。

あんたが 私の身の潔白を
証明してくれたらしいな。

えぇ…。 石山さんのご遺体が
そう教えてくれたんです。

私は法医学者として
当然の事をしただけですわ。

だが 礼は言いたくない。

確かに あんたは
由香里の死を自殺と見破った。

あんたのそこに付いてる目は
法医学者という科学者の目だ。

人間の本当の悲しみを
感じ取る目ではない。

そういう人間に
礼は言いたくない。

先生 ちょっと待ってください!
私には やる事があるんだ。

え?
まさか 犯人を捜しに…!?

ちょっ… 先生!

♬~

♬~

座れ… 待て。

♬~

さぁ ロダン このにおいだ。

これは
宗雄が渡してくれたもんだ。

犯人のシャツの
切れ端に違いない。

さ よ~く
においを嗅ぐんだ。

犯人がどこに逃げたか
教えてくれ。

(ロダンの吠える声)

待ってください 内藤先生!
それ…!

邪魔しないで欲しいんだ。
犯人の遺留品ですよね!?

ダメですよ
警察に渡さなくちゃ!

やめてください。
自分で犯人を捜し出して

復讐しようなんて!
においというのはな

こうしてる間にも
刻々と消えていくんだ!

あんたと話してる暇はない!

警察を呼んだら
この切れ端を燃やすぞ!

私は警察を信用していない。

由香里 宗雄…
2人の敵を討つのは私の仕事だ!

あ… もう!

犯人は ここに
車を停めていたようだな。

お願いです 先生。
ここから先は警察に…。

今 警察で どういう人間の名前が
容疑者として挙がっているのか

あんた 知らないか?
それは私には…。

知っていたとしても
言うわけはないか…。

役に立たんな。
さ 来い。

あっ…!

どうしたんですか? その手。

何でもない。
あんたには関係のない事だ。

ちょっと待ってください
内藤先生…。

(携帯電話)

どうした?
…何? 犯人の遺留品?

詳しく話してる暇はないの!
とにかく 犯人は

あの廃工場の裏に車を停めていた。
だから そこ調べて!

待て!
それで その遺留品は?

内藤先生が持ってるわ。
それをロダンにかがせた…。

あ! じゃあね!

あのバカ…!

♬~

(ロダンの吠える声)

ああ… あ~ 困っちゃったわねぇ
あなたの飼い主さん。

頑固な連れ合いを持つと
苦労するわよね お互い。

(吠える声)

容疑者?

ああ そうだ。
おまえ 具体的に名前を出されて

警察で訊かれなかったか?
こういう人間を知らないかとか。

その中に
由香里をストーカーして

宗雄を殺した人間が
いるかもしれない。

えぇ 訊かれました。

園田という 由香里のアパートの
近くに住むお巡りさんと

あともう1人。
教えてくれ!

警察が 今 マークしてる
人間のところへ行って

こいつを ロダンにかがせる。
それは?

宗雄を殺した犯人の遺留品だ。

これを使って
私は 犯人を突き止める。

じゃあ 僕も! あ…。

ダメだ。 これ お客さんからの
注文なんです。

すぐに仕上げないと。

いいんだよ。
お前は心配しなくていい。

私が1人でやるから。

とにかく
そいつの名前を教えてくれ!

じゃあ。

金魚のフンみたいについて来る。

警察の回し者みたいな人だ。

すいません お願い出来ますか?

先生が 何か
無茶な事をしそうになったら

必ず止めてください!
絶対止めますから!

(携帯電話)

(内藤)あいつが園田か…。

私を逮捕した巡査だ。

ロダン 頼むぞ。

何だよ?

この男か? ロダン。

いい加減にしてくれ。

あんたらまで
俺の事を疑ってるのか!?

ふざけんな!

♬~

ダメだったみたいですね。
やっぱりムリですわ こんな事。

早く このシャツの切れ端を
警察に…。

あきらめるのはまだ早い。
もう1人いる。

来い。

♬~

ロダン 頼むぞ… はい。

(唸り声)

(吠える声)

何よ この犬!
(ロダンの吠える声)

(内藤)よし… よし ロダン。
よし わかった いいぞ。

待て… 待て!

あんただな?

あんたが根岸由香里を
ストーカー騒ぎで追い詰め

あの廃工場で
石山宗雄を殺した!

何の話よ!?
警察呼ぶわよ!

警察なんかいらない。
いいから来い!

な… 何ですか!?
何なのよ…!

内藤先生 暴力は…!

県警の本部長に電話する!
覚えとくのね。

なぜ 邪魔するんですか!?

においで突き止めた
ロダンのお手柄

私も認めます。
だから この事を警察に。

私も証言しますから!

直人さんも心配してました。

亡くなった由香里さんも
石山宗雄さんだって

同じように心配してると思います。

先生に
無茶をして欲しくないって。

バカ野郎!
なんで俺に連絡しなかったんだ!?

いや だからそれは…。
私が 警察を呼んだら

この切れ端を燃やすと
脅したんだ。

もういい。 犯人はわかったから
これはそっちに。

鑑識に回すんだ。
はい!

ねぇ… 元木不二子
徹底的に調べてくれるんでしょ!?

ロダンは 彼女が犯人だって!

彼女はシロなんですよ。
アリバイがある。

アリバイ…?

それ 本当のアリバイなんですか?

彼女 資産家の娘だそうだから
お金で人を雇って…。

(葉子)その線も調べたんでしょ?
二宮警部。

でも 彼女と被害者を
結び付けるものは何もなかった。

手ぬるいんじゃないですか?

彼女は本部長の知り合いだと
息巻いてた!

まさか その圧力に屈して…!
早紀 お前 いい加減にしろ!

ちょ… ちょっと待ってください。

ロダンは確かに
あのシャツの切れ端のにおいを

あの女からすると言った!
そうよ!

ロダンは元警察犬なのよ!
そのロダンがそう言ったの!

だからって… 二宮さん
お2人の素人捜査を

野放しにしておくつもりは
ないのよ。

素人って そん…!
いいから!

2人とも 来てくれ。

(大石)準備出来ました。

ロダンには
臭気判別をやってもらう。

は…?
先生 このガーゼ2枚に

先生のにおいを付けてください。
私の?

で あそこに1番から5番までの
番号があります。

何番に 先生のにおいの付いた
このガーゼを置けばいいですか?

声にしないで 数字を。

(大石)ロダン このにおいだ。

ロダン 行け!

《2番よ… 2番
ロダン 頑張って!》

やった!

ああ やった… やった。

わぁ 偉かったねぇ ロダン。
本当に偉かった! ねぇ。

(内藤)時間のムダですよ。

ロダンの臭気判別に
問題はありません。

いや まだです。

0回答出来るかどうか
もう一度やってもらいます。

0回答!?
何なの? それ。 0回答って。

0回答とは 1番から5番まで

同じにおいのものを
置いてなかった場合

ここには
同じにおいのものはないと

何もくわえずに帰ってくる事だ。

ロダンにそれが出来るかどうか。
そんなの簡単よ!

ねぇ~ ロダン
信じてるからね。

頼むぞ ロダン。

(大石)じゃあ 始めます。
ロダン おいで。 さぁ おいで。

さぁ おいで… はい… はい。

このにおい… はい。

《そうよ…
それでいいのよ ロダン》

《そこに答えはないの。
だから 持ってきちゃダメよ》

♬~

やはりな…。

ロダンが
警察犬を引退したのは

もちろん 年齢のせいもあるが

人間の期待に
応えようとするあまり

0回答が出来なくなったからだ。

あなたは 元木不二子さんに

あのシャツの切れ端と
同じにおいを

感じて欲しいと期待した。

ロダンは
それに応えただけです。

私の負けだ。

ロダン… さぁ 行こう。

そんな… ロダンは確かに…!
あきらめさせろ!

捜査というものは
素人の関わるものじゃない。

お前もな!

警察犬は
鑑識課の備品扱いなんです。

備品…?
だから 亡くなっても

葬式をあげる事は
義務付けられていない。

使えなくなった
不要の備品として

処分されるだけなんです。
そんな…! 命があるのに。

子どもを作る事も許されず

人間の捜査のために
力を貸してきたのに

最後はその結末だ…。

ロダンが引退して
引き取り手がなくて

私が貰い受けて
うちに来た時に

よほど疲れていたんだろうね。

それは毎日毎日 寝ていた。

ロダン…
お前は私と同じだな。

おいぼれだ。

2人の教え子の
命が奪われたっていうのに

私は何も出来なかった。

もう この世の中には
いらないのかもしれないな…。

お前も私も。

そんな事…!

私は 教師としても失格。

人間としても
自分が情けないです。

老兵は消えゆくのみです。

私 あきらめません!

このまま犯人が
見つからなかったら

悔しいじゃありませんか!
悲しいじゃありませんか!

内藤先生…!

(ため息)

(犬の鳴き声)

(犬の鳴き声)

はい… はいはいはい…。
(犬のおもちゃを鳴らす音)

は~いはい どうぞ~。

すいません
ありがとうございました!

はい おいで。
(犬の鳴き声)

(犬の鳴き声)

(犬の鳴き声)

ロダンは本当に
内藤先生の気持ちを汲んで

媚びただけなのかしら…?

じゃあ なぜ

園田巡査には
何の反応も示さなかったのに

元木不二子には
あんなに吠えたのかしら?

何よ この犬!

根岸由香里さんはストーカーに
全裸の写真を撮られていた…。

なぜ その時 由香里さんは

乱暴されずに済んだのかしら…?

犯人が男じゃないから…

女だから… 由香里さんを
犯す事が出来なかった…!?

そうよ… それなら成り立つ!

でも 石山宗雄さんと
元木不二子…

どこで結び付くの?

どこで…。

何よ!?
あれからずっと考えていたんだが

やっぱり どうしてもあんたに
訊きたい事があるんだ。

♬~

(パトカーのサイレン)

(シャッター音)

内藤先生!

遺書だ。
机の上にあった。

「由香里をつけ廻したストーカーは
石山宗雄だった」

「それが許せなかった。
ロダンを使い

他に犯人がいるように
見せかけようとしたが

虚しくなった。
すまない」

「由香里や宗雄に教えた事のある
この教室で死んでお詫び…」

嘘よ こんな遺書!

お前と同じ考えの人間が
もう1人いる。

先生は達筆なんです!
そんな パソコンで遺書なんて…。

絶対嘘だ…
絶対 誰かが偽装したんだ!

そうよ! 私もそう思う!
早紀。

検視を頼む。

眼瞼結膜下… 充血。

少し 溢血点があるわ。

何かしら この傷?
防御創…?

これ…。

あっ…! うぅ…。

骨折してる…。

ちょっと待って!
その紐… 見せて。

どうしたんだ?

内藤先生は
親指を骨折していた!

あの手で… この紐を
こんなに固くは結べないわ!

(ため息)

叔母様…。

一馬から連絡があってね。

一目…
内藤先生に…。

すみません。
司法解剖の前ですから。

あ… ああ…。

(嗚咽)

(嗚咽)

(桑田)防御創と断定するには
少し 傷が薄いですよね。

えぇ…。

背中見せて。
(未奈)はい。

何かしら? これ…。

遺体の発見された教室には
こんな跡がつくようなもの

何もなかったですよね?
えぇ。

どこか 犯人に殺された場所で
ついたとか。

ありうるわね。

桑田君 写真を撮って

この形と同じような
圧迫痕が出来るものを

永岡君と手分けして
探してちょうだい。

はい。

内藤先生 お願いです。

私に 先生の最後の声を
聞かせてください。

本当の声を。

♬~

叔母様。

先生…。

先生!

内藤先生…!

(泣き声)

先生…。

♬~(七海)「いのち短し」

♬~「恋せよ乙女」

♬~「紅き唇」

♬~「あせぬ間に」

♬~「熱き血潮…」

(七海の嗚咽)

(未奈)どうしたんですか!? 先生。
うん 何でもない。

あ… ずいぶん
集めてくれたのね。

そりゃね 先生の命令とあれば

たとえ火の中 水の中…。
今度は

実験しなくて済みそうだ なんて
それで力入ったんですよね。

バカ お前 余計な事言うなよ。
とにかく この中から

この写真の圧迫痕と
同じ形になる物を探すのよ!

始めて。
(一同)はい。

(桑田)これは… 短い。

(未奈)これは… 合わない。

(永岡)おっ! これは…。
え?

あ~ 問題外。

(未奈)ダメだ…。

(桑田)これは…。

なかなか見つかりませんね…。

(ため息)

(一同)おっ…!
危ないな…。

ダメでした…。

(永岡)ダメか… こっちは…。

(桑田)ハァ… 違うな。

(永岡)ダメだ…。

もうお手上げですよ 先生。
こんな圧迫痕作るのなんて

ないですよ…。
でも 何かあるのよ!

あるから こんな形の
圧迫痕が出来たわけでしょ!

私たちが
それを見つけられてないだけよ!

でも
どっかで見た事あるのよね…。

こんな形になるもの…。

あら 叔母様。 あらまあ。

あ 早紀さん
おかえりなさい。

ほ~ら きれいになってるよ。
どうしたの?

ねぇ?
はい。

いいかなぁ?

この子も
一人ぼっちになっちゃったし

私が飼う事にしたんだけど。

もちろん
小田原で飼うのよ。

お水…。
あ そうだ

私 前に 犬のビスケット
間違えて買ってきちゃって。

うちのが食べて
そのままにしてあったから。

あれ どっかにあったはずですから
持ってきますね。

ありがとう。

犬のビスケ… 犬のビスケと…。

あら 愛介。
どうしたの?

あ… 何でもない。
何よ?

ちょっと 何隠したの?
何もないよ。

え~? 何よ 見せなさいよ。

「お誕生日おめでとう」?

叔母さんのさ。

いつも お小遣いくれるから
何かしなくちゃと思って。

これ… 買ってきたんだ。

でも 叔母さん
大好きな人 亡くなっちゃって

お誕生日どころじゃないよな
って思ったから…。

そこんとこだけ
食べちゃおうって思ったんだ。

あ… そう。
叔母様 お誕生日だったのね。

愛介。 あんた偉い。

そういう気配りが
出来るようになって

お母さん 嬉しい。

そうよね…。

今 おめでとうは
つらいわよね…。

OK! 2人で
この字のとこ食べちゃおう。 ね。

うん。
急げ急げ… あっ!

そっか… これ… これよ!
ちょっと待って。

どうかした?
え…?

あ 永岡君?
明日 また海パン用意して。

それと ペンキも。 うん。

圧迫痕の出来るものは
私が買っていくから。

お願いね!

う~ん…
ちょっと小さいわね…。

じゃあ これは…。

ああ これね。
ピッタリだわ。

OK じゃあこれにペンキ塗って。
はい。

はい。 永岡君 海パンの用意は?
出来てます!

でも 先生… こんなん
写真で照合すりゃいいでしょ?

なんで 僕がわざわざこんな事…。
念には念を入れたいの!

本当にこれで
同じ形の圧迫痕が出来るかどうか。

始めて。
はい わかりました。

まず 首の索状痕が
斜めになり

縊死と同じ状態だった
という事は…

犯人は後ろからこうして

紐でこう
首を絞めたんだと思うの。

ちょっと やってみて。
はい。

そして 背中に
圧迫痕があったという事は

引きずり倒し…
その時に これが落ちた!

(永岡)あ~…。
あ~!

ちょっと 待って待って待って…!
そんな 背中の真ん中じゃなくて

もっと こっちこっちこっち。
もっとこっちにずらして。

そうそうそう… OK。
そこで倒れる!

(桑田)え~い!
(永岡)わぁ!

OK! ペンキ付いたわね?
じゃ 立ち上がって。

(未奈)ほぼ同じですね 先生。
この圧迫痕と。

えぇ。

でも 何なんです?
この 先生の買ってきたものは。

等分器よ。
等分器? な… 何ですか?

その等分…。
きれいに 同じように分けるもの。

私 ちょっと行ってくる!
(永岡)えっ… ちょっ… えっ!?

うちの人に
この事 知らせといて!

先生 ちょっと待ってください!
未奈ちゃん

二宮警部に 大至急電話して!
はい!

(七海)早紀さ~ん!
叔母様!?

ねぇ 何かわかったの!?
あなた 今朝

ご飯も食べずに出てったから
すっごく気になって。

犯人の手掛かりが
見つかったんです。

今から それを確かめに。 じゃ!
本当? じゃあ 私も!

ダメですよ 叔母様!
私だって内藤先生の…!

ダメです!

バカな真似はやめろ!

等分器は
何に使うものかわかった。

だが もっと証拠を固めて…!

ゴチャゴチャ
言ってんじゃないの!

考えるより ここは動けよ!
神様 そう言ってんの!

叔母さん…
叔母さん どうしてそこに?

そうなのよ…
ダメだって言ったんだけど

勝手に車に乗り込んでいらしたの。

私だけじゃない。
驚くんじゃないわよ!

ロダンもね… ほら!
ちょちょちょちょ…。

内藤先生の敵を討つって 一緒よ。

ちょっと 叔母さん やめて…
ね? やめて…。

うるさいわね。
切るわよ 早紀さん。

はぁ… ああ…。

いい? ロダン。 ね?

ほら 合図があったら
すぐ飛び込むのよ。

ロダンだからって
『考える人』なんて

ポーズしてちゃ ダメなのよ。
わかった?

(ロダンの吠える声)

まぁまぁ それにしても
いろんな道具があるんですねぇ。

等分器…。

ケーキをきれいに切り分けるのに
欠かせない道具ですよね。

何かわかったんですか?
先生を殺した犯人とか。

信用出来ませんよ。 あんな
パソコンで作った遺書なんて。

あっ… それ!

あっ… ああ それだわ…。

自殺じゃない 偽装だって
あなた 真っ先に言うから

だから… だから私
その言葉に引っ掛かって…。

何の話です?
何を言ってるのか。

園田っていう警察官が
由香里さんに

ストーカーまがいの事を
していた事を認めたそうよ。

家の周りをうろついたり

下着を盗んだ事があるんですって。

じゃあ そいつが犯人!?

そうじゃないでしょう。

由香里さんが ストーカーに
悩まされてるのを知ったあなたは

それに便乗して あなた自身が

もっと過激な
ストーカーに化けたのよ!

考えてみたら あなたなら

由香里さんが何色のパジャマを
着ていたかなんて知ってるし

ストーカーに襲われたふりをして

1人で階段から落ちる事だって
出来る…。

バカバカしい…。
そんな話するんなら

帰ってください。
僕は忙しいんです。

何より決定的なのは…

由香里さんの裸を撮ったという
写真よ!

あなたは 由香里さんを襲い…

裸にして… 撮影した!

裸にしておいて
手を出さない…。

普通のストーカーでは
考えられない。

でも あなたなら
そうするわよね?

もし 手を出せば
由香里さんに

自分だと気付かれてしまう
恐れがあったから。

くだらない話は
やめてください!

あなたは一昨日 元木不二子さんに
ここに押しかけられたでしょ?

そして おそらく
彼女に迫られた。

(不二子)ね? 由香里って子も
いなくなったんだし

また2人で楽しもう?
ねぇ 直人。

勘弁してください。
ケーキなら すぐ作りますから

店には 二度と来ないでください。
お願いします。

そして 不二子さんに付いた
あなたのにおいに

ロダンが反応した!

(ロダンの吠える声)

何よ この犬!

それは 犯人のシャツの切れ端と
同じにおいだったからよ!

内藤先生も
それに気付いたんだわ。

さっき 元木さんに電話して
確認を取ったわ。

一昨日の夜 内藤先生に
何か訊かれなかったか…。

(不二子)何よ!?
昼間 ロダンに吠えられる前に

あんた 誰と会っていたんだ?

内藤先生は あなたを突き止め
あなたに言ったんでしょう。

(内藤)お前なのか 直人…。

お前が由香里を追い詰め
宗雄を殺した…。

先生…。

やぁ~!

♬~

あなたは自分の身を守るために
内藤先生を…!

教え子を思う
内藤先生の気持ちを

踏みにじった…!

あなたはひどい人よ!

これが…

内藤先生の背中に
圧迫痕を付けた 等分器…。

これを鑑識に持ち込めば

内藤先生に繋がる何かが
出てくるはずだわ。

どうぞ ご自由に。

あなたのつまらない推理に
振り回されるより 気が楽です。

構わないから
持ってってください。

ずいぶん余裕があるのね…。

ここからは
何も発見出来ませんよ。

パティシエの厨房というのは

清潔第一が
何より大切でね。

もう使用した器具やケースは
それは丹念に洗うんです。

つまらないものが
残ってないようにね。

(七海)早紀さん 来て!
ちょっと~!

(ロダンの吠える声)

待って… 待って 待って ロダン!
叔母様!

どうしたんですか!?
わかんないのよ!

なんかね ああ…
風 フーッと来たら

ロダンが急に
走り出しちゃったのよ!

何か 内藤先生の
においを感じたのかも!?

そうなの? え?
ロダン どこ行くの!?

(七海)ロダン どこなの? どこ!?

(ロダンの吠える声)

どこいくの? ロダン…!
ああ… どこどこどこ!?

え? あ…。

どうしたの!? そこに
内藤先生のにおいがするの?

そうなの? ロダン!

どういう事?
あ… 遺体を運ぶ時

このシートを使って 中学校まで
運んだのかもしれない!

ちょっと… お願い。
ちょっと待ってね。

(七海)早紀さん 危ない!

逃げて!
ロダン おいでおいで…!

うわーっ!

あー!

叔母様!
うちの人に電話を!

わかった!

うわー!
ああっ… ロダン!

あー 嫌… ああっ…!
(ロダンの吠える声)

うるせぇ!

あ… ああ…!
ああ… ああ…!

早紀さん…。

死ね…!

(ロダンの吠える声)
黙れ!

♬~

(ロダンの吠える声)

危ない… 危ない…
早紀さん!

(ロダンの吠える声)

(ロダンの唸り声)
うわっ…!

この野郎…!

早紀!
あなた…!

♬~

大人しくしろ…!
(井筒)あ… 嫌だ…!

早紀! 大丈夫か!?
えぇ。

叔母さん 大丈夫!?
大丈夫… 痛い…。

ああ… ロダン。

ロダン ありがとうね…。

ありがとうね ロダン。
ありがとう…。

どうしたの? ロダン。

ロダン…? どうしたの?
ん? ん?

どうした? あ…。

これは…。

♬~

♬~

(由香里の声)「直人…
石山君から聞いたわ」

「あなただったのね
ストーカーは」

「でも 私は信じたくない」

「だから 私は賭けをする」

「これは 最後の賭けよ」

「この賭けに勝ちたい…」

あの晩 由香里に呼ばれて
アパートへ行った。

(由香里)あなたは
ストーカーのふりまでして

私と別れたかった…。
嘘よね?

そんな事しないわよね?
あなたは。

そう… やっぱり。

そんなに 私が邪魔?

消えて欲しい?

だったら 飲む…。

ここにヒ素がある。

私 飲むから。

止めないのね…
止めてくれないのね。

(うめき声)

由香里…。
(うめき声)

直人… あ… 愛してる…。

♬~

(大石の声)お前は
根岸由香里さんの日記の中から

自分に都合の悪い個所を破り
指紋を拭き取り… 逃げた。

(有田)そして お前は
お前をストーカーだと見破った

石山宗雄に呼び出され…。

(石山)出て来い 直人!
俺は… お前を絶対に許さない!

出て来い! …うわぁ!

(うめき声)

(有田の声)お前は
感電事故に見せかけ

石山宗雄を抹殺し…。

(有田の声)全てに
決着をつけるつもりだった。

だが 石山宗雄は…。

♬~

(刺す音)
ああっ!

♬~

ロダンが発見した
あのシートからは

内藤辰比古さんの毛髪が
発見された。

バカなんだよ みんな
余計な事するから…。

由香里も 自殺なんかしないで

ストーカー騒ぎに巻き込んで
俺に申し訳ないって気持ちで

大人しく
身を引きゃよかったんだ。

そのための
ストーカー騒ぎだったのに。

お前にほれてる
フランスの三ツ星レストランの

オーナーの娘がいるそうだな。

ミッシェルさんって
いうんだって?

その子と結婚して パリに
店を出して貰う計画があった。

だから
由香里と早く別れたかった。

あいつはね 由香里は
すぐに死にたがるんだ。

ミッシェルの事がバレて

店の前で自殺なんてされたら
たまったもんじゃないと思った。

それで ストーカー騒ぎをやって

由香里さんの傷つきやすい心を
利用しようとした。

店を出すために
彼女から受けていた援助も

返したくはなかった。

チマチマと生きるのが
嫌になったんだ。

俺にはでっかい夢があって
世界と勝負したかった。

だけど 皮肉だよな…。

由香里に頼まれて

ストーカーが俺に手を出すのを
ガードしようとして

内緒で俺に張り付いてた宗雄が…。

うわぁ~!

ああ… 痛…。
大丈夫ですか?

(井筒)誰かに押されて…。

全ては 俺の芝居だと知る。

好きだったんだろ 宗雄は。
由香里の事が。

だったら
俺の事なんか気にせず

2人でうまくやりゃよかったんだ。
間抜けな奴だよ。

な~に 身勝手な事を
言ってるんだ。

連れて行け。

お前から パティシエという仕事を
取り上げて

俺はホッとしている。

お前のような
クズの作ったケーキを

子どもたちが食べずに済む。

♬~

内藤先生 天国で
喜んでくださってるかしら?

本当の声を
聞けたと思うんだけどね…。

(ロダンの吠える声)

あ~!
そうか 喜んでくれてるか!

じゃあ 行くわね。
さ ロダン おいで。 はいはい。

ねぇ よかったね。
新しい飼い主さんが

内藤先生の事
大好きな人でね~。

内藤先生の分も
ロダン 可愛がんないとね。

うん。
はい。

そうだよ 叔母さん。
ロダンを大切に。

恋は自粛!
年相応に生きる事! なんて。

あなたって 本当に
デリカシーないわねぇ…。

だからさぁ 頭の中ガチガチで
明治時代の男みたいになるのよ。

明治男。
何だ? その明治男って。

だって 叔母様はね
れっきとした 独身女性なのよ。

ねぇ 年より
ずっと若く見えるんだし。

周りがほっときませんよね~!
ウフフ 早紀さんだって。

あら! 私は本当に
若いんですぅ~! ウフフ。

だからさぁ なんなら
未亡人になってみたら?

アハハ モテるわよ~。
あ~ それいいかも!

いいかもしんないです~!
それじゃね~!

は~い。
バイバ~イ。

じゃあね 気をつけてね。
はいは~い。

ハハ いいねぇ
女はのん気で。

未亡人になったらモテるか…。
まぁ お前もなぁ

ちょっとガタがきてるけど
まだまだ使えるしな。

幸せな未亡人になれ。
ハァ?

…バカ!

未亡人になると もれなく俺が
死んじゃうって事じゃないかよ。

ちょっと それ 今気付いたの?
遅ぇよ!

遅い?
すっげぇ遅ぇ!

すっげぇ遅い?
ハハハ それだけ回転鈍かったら

当分長生きね。
長生きするか。 ハハハ。

よかったよかった
まぁ しょうがないよ。

長生きするよ 俺は。
幸せな未亡人にはさせない~!

ハハハ~!
苦しい… 苦しいよぅ… 苦しい…。