ツインズな探偵2 ホステス保険金殺人の罠 フィットネスクラブをリストラされた若菜(浅野ゆう子)はクラブ『リサ』のホステスに…
出典:EPGの番組情報
[字]<午後の名作ドラマ劇場>『ツインズな探偵2 ホステス保険金殺人の罠』
顔も性格も育ちも違う双子の姉妹が、反発しながらも力を合わせて殺人事件にチャレンジする、浅野ゆう子と久本雅美のコンビの痛快なサスペンス、第2弾。
詳細情報
番組内容
フィットネスクラブをリストラされた若菜(浅野ゆう子)はクラブ『リサ』のホステスになるが、インストラクター美也子(中村綾)殺しや『リサ』のホステス幸恵(小高恵美)殺しにぶつかり、生命保険調査員の春菜(久本雅美)と共に、複雑な保険金殺人の真相を探る。
番組内容2殺された美也子は病院長沢木(川崎麻世)の婚約者で8000万円の保険金は沢木に入り、幸恵の保険金8000万円の受取人は『リサ』のママ涼子(伊佐山ひろ子)。しかも幸恵は沢木病院に仮病入院中で保険金詐欺の疑いもある。おまけに『リサ』のマネージャー福島は4年前の保険金殺人の容疑者だった。春菜が熱い思いを寄せる町医者村木(石田純一)は沢木の異母兄弟で『リサ』の常連。
番組内容3
やがて福島も何者かに殺され、涼子と村木も血の海の中に…。
出演者
<出演者>
浅井若菜:浅野ゆう子
高千穂春菜:久本雅美
沢木雅人:川崎麻世(※崎のつくり上部は「立」です)
松下専務:田山涼成
河合涼子:伊佐山ひろ子
福島高道:宇梶剛士
安藤部長刑事:佐藤正宏
松宮幸恵:小高恵美
滝田美也子:中村綾
ほか
制作
<スタッフ>
企画:清水賢治(フジテレビ)
金井卓也( 〃 )
プロデューサー:森川真行(ファイン)
石橋晋也(ファイン)
脚本:石原武龍
演出:伊藤寿浩
制作:フジテレビ
ファインジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
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- 沢木病院
- 高道
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(悦子)あ…。 ううっ。 あっ。
(頼子)1 2 3 パン。 1 2。
大きく。 ワン ツー。
1 2 3 パン。
(頼子)次 目いっぱい。 1 2 3。
大きく。 ワン ツー。
もう 一回 いきますよ。
(鎌田)よう。 ねえちゃん。
浅井 若菜さんは どちらに
いらっしゃいますか?
(石塚)どこに いんのかな?
(鎌田)おう?
どこに いんだって
聞いてんだ! おりゃあ!
(美也子)吸って。 はいて。
(若菜)沢木先生。
ご婚約 おめでとう ございます。
(沢木)若菜さん。 はい。
ちょっと。 えっ?
美也子と いる
あの男の ことだが。 ああ。
(美也子)雅人さん!
遅かったのね。 あのね 雑誌で
すっごい いい コース 見つけたの。
イタリア スペイン 2週間 なんだけどね。
うわあ! 新婚旅行? いいわねえ。
若菜さんも そのうち
きっと 行けますよ。
そのうちね。 いつかはね。
(香織)若菜さん!
はい。 専務が お呼びです。
はい。 それじゃ。 いよいよ
企画営業 部長から 常務に
出世 するのかも しれませんね。
「常務」!? そう。
アハハ。 そんな事 ないわよ。 すごい。
そんな事 ない ない!
依願 退職!?
(松下)そう。 辞表 書いてくれる?
あっ。 ちょ ちょっと 待って ください。
専務。 どうして わたしが?
いや。 経営の 再建の
一環と しちゃ 君みたいに
給料は 高いし
年も 年だって いう 社員から
リストラ するの 基本でしょう?
そんな!
ひどいじゃ ないですか!? 専務。
何か 暑いね 今日は。
ああ。 入りたまえ。
(美也子)はい。
何? 美也子さん。
滝田君にはね 今日から
君の 代わりに 企画営業 部長を
やって もらう ことに なったんだ。
これ 辞令。
(美也子)はい。
嘘!? よろしく お願い します。
あっ。 って いっても
若菜さん 今日から
いなく なっちゃうんですよね。
残念です。
専務。 よろしく お願い します。
この!
で 引き継ぎ なんだけどね。 はい。
(鎌田)おい!
浅井 若菜ってのは どいつだ!?
えっ? おい。 どこ なんだよ?
こ… この人です!
ああ? お前か こら! おい。
(石塚)見つけちゃった。
(鎌田)おい おい おい おい!
待て こら!
(森)待て こら!
わたしに 用って 一体 何ですか?
夜逃げだ 夜逃げ。
えーっ!? 夜逃げって 誰が?
去年まで あんたの 部下だった
倉田 敏子。
「敏子さん」!? ブティック やってたのに。
どうして? 借金 2, 000万。
(鎌田)踏み倒して 逃げたんだよ!
「2, 000万」!?
(鎌田)おい! かーっ。
これ あんたの サインだろ。
連帯保証人 浅井 若菜。 えっ?
「えっ」じゃ ねえんだよ!
あんたに 返済して もらうぞ。
あっ。 わたし そんな お金…。
あるだろ! マンションが。 あれ
処分して 残りの ローン 返済すれば
あんたの 手元に 1, 000万 残る。
あとの 1, 000万は
定期預金と 退職金 合わせて
ぴったり 2, 000万! あんたに
きっちり 払って もらうよ。
それって わたしの
全財産 じゃない!?
(一同)おめでとう ございます!
(春菜)いや いや いや いや。
ありがとう ありがとう! アハハハ。
見るか? 見るか?
これが 辞令だ。
「高千穂 春菜殿。 本日を もって
調査室 次長を 命ず」と。
(部下)いよーっ!
まあ まあ まあ まあ。 ウヒヒヒヒ。
オホホホ。 うん うん。 (市川)でも ホント
すごいですよね 春菜先輩の 年で。
しかも 女性で 調査室の
次長なんて。 もう これ また。
これは 東和生命 始まって 以来の
大抜てき 人事だ そうですよ。
アハハハハ。 そら 当然っちゃあ 当然。
当然だわな これ。
この世界 美ぼうと
実力の 世界だからさ。
この わたしが 出世 しないわけ
ないもんねえ。 ないもんねえ!
(市川)いよー! 次長! 次長!
アハハハハハ。 やあ やあ やあ。 ワハハハハハ。
(村田)おーい!
アハハハハハ。 いた いた。
村田先生!
ああ。 春菜さん。
胃の調子は どうですか?
ええ。 先生の おかげで
あれから もう 最高です。
そうですか。 それは 良かった。
でも 調子が いいからって
暴飲暴食は ダメですよ。
はぁい! わたしってば
先生の 言うこと だったら
何でも 聞いちゃうんですもんねえ。
(雄太)先生! その人 恋人?
えっ?
アハハハ。 「恋人」!?
や… やっ やだ もう!
アハハハ。 いや もう。 子供のくせに
勘が 鋭いんだから。 エヘヘヘ。
じゃ 先生 仕事 行くから あとは
雄太と 宏樹で 練習してな。
「仕事」? 患者 来ないくせに
よく 言うよ。
あーっ! あっ。 こいつ。
フフフフフ。 フフフフ。
先生。 お昼は? まだ ですけど。
うわお! グッド タイミング。
わー うれしい。
わたし ごちそう します。
えっ!? 僕に ですか?
ええ。
わたし ちょっと
いいことが あったもんで。 はい。
はあー。
来るとこまで 来たって 感じ。
うまいね。
はい。
春菜!? 地獄に ホトケ。
ダメ ダメ ダメ!
あんな 女の ほどこしを
受けるぐらい だったら
飢え死に したほうが マシよ。
(腹が 鳴る音) でも しかし!
背に 腹は 代えられぬと 言うし。
ダメ!
武士は 食わねど 高楊枝。
でも 腹が 減っては
戦は できぬとも 言うし。
どうしようかな?
(村田)ごちそうさま でした。
はあー。 ああ おいしかった。
いや ホントに。
あの ホントに ごちそうに
なっちゃって いいんですか?
もちろんです。 わたしの
すべては あなたの もの。
やだ。 なん… なんちゃって。
かっ。 相変わらず バカな女。
フフフフ。 あら? あらら? 若菜!
あーら 春菜!?
あんた 何 してんの? えっ?
こんなもん 持って。
夜逃げ? ウフフ。
違うわよ。 何 言ってんのよ。
わたしは ちょっと あの。 行くのよ。
どこへ? いや。 だから あの。
え… えっ。 ベネチアに。
ウヒャヒャハハハ!
また 見え 張って ベネチアだって。
ちゃんちゃら おかしいね。
あんたこそ 少しぐらい
見え 張ったら どうなのよ?
あんた みたいにね うわべばっかり
チャラチャラした 女と 違って
わたしは 中身で
勝負 してんのよ! 「中身」!?
どっちが 中身 からっぽか
勝負 してんじゃ ないの?
あんたが 優勝。 あんたが チャンピオン。
何だと!? 何!?
ちょっと お二人とも!
何も いきなり ケンカ しなくっても。
せっかく 偶然 会った
友達なのに。 「友達」!?
こんな 友達
いるわけ ないじゃ ないですか!?
双子 なんです。 この 変な女。
「双子」?
もう! 顔が うり 二つでしょ?
実に 不愉快にも!
なるほど。 どこ 見て
「なるほど」って 思うんですか?
どういう
感性 してんのよ!? この人。
おい 若菜! この方に そういう
生意気な 口のきき方を すると
あしたの 空気 吸わさないぞ!
相手に なって やろうじゃ ないの!?
なるほど!
えっ?
そっくりだわ。
どこが!? どこが!?
(美也子)お疲れさま でした。
気を付けて 帰って くださいね。
(会員たち)はーい。 さよなら。
さよなら。
営業時間 終わったんだから
さっさと 着替えて 帰ってよねえ。
あーあ。
お客さまには
誠意を もって 接する。
そんなんで 企画営業 部長が
務まると 思ってんの? はあー。
臭い。
そうか。 3日も お風呂
入って なかったんだった。
シャワー 浴びてっちゃおう。
(話し声)
あら? 若菜さん?
(茜)どっから 入ったんだろ?
わたし つい さっきまで
受付 やってたんだけどな。
じゃ 裏口から?
まっ いっか。
まっ いっか。
きゃあ!
(真砂子)院長先生!
(あゆみ)先生!
(真砂子)今 警察から
電話が あって 美也子さんが
亡くなられた そうなんです。
(安藤)南無阿弥陀仏。
(安藤)お宅の 社員 なんですか?
はい。 勤務時間 以外は
社員も ウチの 施設を 利用しても
いいことに なってますので。
午後11時 前後 館内にいた
会員さんたちの 名前は
分かりますか?
ウチは 午後10時の
閉館ですので 会員さんは もう
いらっしゃいません でしたが。
そうですか。
ホトケさん 仕事関係で
誰かに 恨まれてると
いうことは ありませんでしたか?
いやあ。 そういう事は…。 あっ!
誰か 心当たりの 人物でも?
いや。 まさか 彼女が!?
「彼女」と いうと?
(吉本)安藤さん。
おう。 滝田 美也子さんの
婚約者の 沢木さんです。
美也子は?
沢木 総合病院の 院長だそうです。
ほう。
どうぞ。 こちらです。
あっ!
ああっ!
さっき 裏口から 入ってきた。
そうだ!
やっぱり そうなのか!?
誰の ことですか!?
何回 言ったら
分かって くれるんですか?
わたしが 滝田 美也子さんを
殺すはず ないでしょう!?
しかし あんた
企画営業 部長の 座を
滝田 美也子に 奪われて
会社を クビに なったんだろう。
そりゃあ 恨んでるよなあ。
殺したいほど。 まあ そりゃねえ。
えっ!? 思ったの? 殺したいと
思ったの!? 思いませんよ!
今 思ったって 言ったろ!
言ったよな? はい。
言ったけど そんなこと
するはず ないでしょう。
あんたが 滝田 美也子の
婚約者の 沢木と 何か 親密に
話を しているのを
目撃した 人間が いるんだぞ。
わたしと 沢木先生が?
三角関係の もつれ だろう?
滝田 美也子を 殺して
自分が 沢木病院の 院長夫人に
納まりたいと 思ったんだろ?
まあ 院長夫人ならね 最高だけど。
だろう? 早く
吐いちまった ほうが 楽になるぞ。
吐くような ものは
おなかん中に 何にも ありません。
あっ。 ねえ ねえ ねえ。 刑事さん。
こういう 取り調べってさ
カツドンとか 出ないの?
出ないよ。
ケチ。 どうせ
必要経費で 落とす くせにさ。
この カツドンは 自腹だ! 自腹でも
いいから 出前 取ってよ!
調子に 乗るな!
帰る。
「帰る」!?
だって わたし 任意同行 でしょ?
帰りたい ときに 帰って
いいはずよ。 じゃあね。 ケチ!
あんた。 居所 はっきり させないと
逃亡したと みなすからね!
居所なんか とっくの 昔に
売っ払っちゃったわよ。 ふん。
うわっ!? あんたも
ついに 殺人犯だって? フフッ。
女も 追い詰められると
何 するか 分かんないわな。
バカなこと
言ってんじゃ ないわよ。 失礼な。
ちょっと。
えっ? ちょっと 来て。
ほれ。
何? これ。 滝田 美也子の
生命保険の 契約書。
へえ。 彼女
生命保険なんか 入ってたんだ。
受取人と 金額 見て。
「受取人」?
沢木 雅人。 8, 000万円!?
滝田 美也子を 殺して
あんたと 院長で 山分け
するつもり だったんでしょ!?
調べは ついてんだ からね。
どういう 調べよ?
知り合いの 刑事に 聞いたのよ。
何たる 手抜き。 バカバカしい!
ホントに 若菜さん
共犯 なんですかね?
金のため だったら
何でも する 女だからな。
そう なんですか!?
見りゃ 分かるだろ。
底抜けに チャラチャラ しやがって。
はあ。
おい! おい 若菜!
双子だろうとな 親兄弟だろうと
保険調査官と して
完ぺきに 任務 果たすからな!
一生 果たしてろ!
あの野郎。 市川!
はい。 ああいう女 見たらな
泥棒と 思え。
はい。
(若菜)何回 見ても 120円。
やった。 いなり 100円。
よし! あっ!
(学生)何 ぼっと してんの? オバサン。
(学生)邪魔だよ。 オバサン。
(学生)ホントだよ。 もう。
「オバサン」!? こらぁ!
ああっ!? あああー。
ああっ。 ダメだ。
えっ? ない。 バッグ ない。
バッグ ない。 ない。 ないー!
(福島)若菜さん。
あなたは。
(福島)フィットネス クラブ 辞められたって
聞いてね 心配 してたんですよ。
いろいろ あったんです。
興味が おあり ですか?
えっ? この店
僕が 勤めてる 店なんですよ。
そうだ! 若菜さんなら
客扱い 絶対 うまそうだし。 ああ。
そんな。
無理です わたしなんて。
君。 名前 何て いうの?
エリザベス 若菜でーす。
どうぞ よろしく。 (客)いくつ?
やーっ。
お店で 年 聞くなんて 反則。
24でーす。 ホント?
ううん。 嘘でーす。 26でーす。
ホントは? あー 27でーす。
えーっ!?
あっ。 実は 30なんです。
嘘だろ!? 年なんか
関係 ねえだろ!? こらぁ!
(一同の 笑い声)
ニュー ボトル お願い します。
(初音)いらっしゃいませ!
やあ。
(涼子)あっ 先生。
いらっしゃいませ。
嫌そうな顔 すんなよ。
(初音)先生。 水割りで
いいですよね? ああ。 いい。
あれ?
あら。 先生 ご存じ なんですか?
新人の エリザベス 若菜さん。
エリ… 「エリザベス」!?
えっ? あっ!?
どうも。
(村田)へえ。 そう なんですか。
いらっしゃいませ。
初音さん。 あちら
山田さん です。 あっ はい。
若菜さん。
はい。 こちら。
はい。
ちょっと 失礼します。
先日は 大変 失礼 いたしました。
いいえ。
しかし まさか こんな所で お会い
できるとは 思わなかったなあ。
春菜さんからは フィットネス クラブの
企画営業 部長さんだって
伺ってましたから。
ええ。 そう だったんですけど。
それが いろ… いろいろ
ありまして。 今日から ここで。
今日から だったんですか!?
頑張って ください。
ありがとう ございます。
でも まだ あの
今夜は 一応 テストって ことで
正式採用じゃ ないんです。
あの。 仕事 しますから
びっくり しないで くださいね。
「びっくり する」!?
あら! 先生ったら 渋い! もう!
わたし タイプ! 絶対 タイプ! 先生の
おっしゃること だったら
何だって 聞くわ。
言って 言って 言って!
何でも 言って!
嫁に 来いって 言って! 言って!
(幸恵)若菜さん。 ダメよ 先生は。
みんな 狙ってるんだから。
順番 順番。
「狙ってる」って 何を?
命をか?
また そんな!?
命じゃ なくて ハートよ 先生。
この ドキドキ ハート。
うまいね 若菜さん。 あーっ!
頭も いいし 美人だし。
あー 美人だなんて。 先生 ホントの事
言っちゃったり なんか しちゃってえ。
これから 毎晩
若菜さんを 指名します。
ありがとう ございます。
こういう ホステスさんは
大事に したほうが いいよ。
ウチは みんな 大事に してます。
へえ。 そうなんだ。
じゃ 若菜さん。
いただきましょうか? えっ?
いただいて いいんですか!?
どうぞ。
どうも!
いただきます。
いただきます!
(幸恵)ちょっと 若菜さん!?
ダメよ! お客さまの。
これ わたしのだよ!
ダメ!
フフフッ! フフフフフ!
(涼子)ここ 座って。 はい。
テストは 合格よ。
なかなか いいわよ 若菜さん。
お客さま みんな 喜んでらしたわ。
これからも その調子で
頑張ってね。 はい!
じゃ これに サインして ください。
何ですか?
保険の 申し込み書。
いざって ときの ために
ウチの 従業員
全員 入る 決まりに なってるの。
生命保険 ですか? だからって
死んだ ときの ためじゃ なくて
病気で
働けなくなった ときの ため。
あっ でも わたし まだ
毎月の 掛け金の お金が…。
それは お店で 払っとくから。
そう なんですか!?
当然でしょう。 従業員は
お店の 財産 ですからね。
さすが ママ!
違いますね。 じゃあ。 えーと。
こちらに サインだけ いただければ。
はい。
これで もう いつ 病気に
なっても 安心ですね。 はい。
(涼子)じゃ 福島さん。
ここの システム 説明して あげてね。
分かりました。
えー 給与 システムですが。 はい。
時給制に なってますが
働き具合によって 金額が違います。
指名料を 含めて
細かい 金額に ついては。
あの…。 前借り させて
いただけませんか?
「前借り」?
ちょっとで…。
ほんの 少しで いいんです。
申し訳 ありません。
ウチは 1週間以上
勤めて いただかないと
前貸しは しない
決まりに なってるんですよ。
ああ。 そうですよね。 フフッ。
普通 そうですよね。 そっか。
くっ。 はあー。
ああっ。
やった。 ああっ!
うん? 若菜!?
(春菜)うん!
おおっ!? びっくり した。
あんた。 気が付いた?
人んちの ドアの 前で
しゃがみ こまない…。
何? この!
ちょっと。 何すんだ? この人。
えっ? なっ 何? あんた。
デッヘヘヘ! アハハハ。
あんたさ 聞いたわよ。 会社
クビに なって 部下の 借金の
連帯保証人に なって マンションまで
取られて 一文なし なんだって?
バカだね ホントに。 職 なし 宿 なし
金 なしじゃ もう 次は もう
生命保険 狙いで 人 殺すしか
ないんじゃ ないの?
山分けで 4, 000万円。 確かに
今なら やるかも しれない。
あっ。 ちょ ちょっと。 あ痛た!
あ痛! やったでしょ?
やったでしょ? あんた。
バカ ついでにさ
まるで わたしが やりましたって
言ってる みたいに
裏口から 忍び込んで
見つかったり してさ。
シャワー 浴びようと 思ったんだよ。
我ながら 臭かったから。
うわっ! やだ。 汚ーな もう。
ねえ ちょっと。 ビール ないの?
あんたさ のんきに ビールなんか
飲んでる 場合じゃ
ないんじゃ ないの?
何でよ? ケチ。
あんた まだ 警察に
狙われてんだよ!? はあー。
目 つけられてるって いうのに。
滝田 美也子 殺しの
動機は ばっちりだ。 えん恨 あり。
生命保険 狙い あり。 アリバイ なし。
しかも 元 社員だから
内部の 様子には 詳しい。
わたしに 言わせりゃ 完ぺき
犯人 だもんね! じゃさ。
ん?
どうすりゃ いいのよ?
真犯人 捜すしか
ないんじゃ ないの?
あんた 捜して 捕まえてよ。
専門家 じゃん。
何で わたしが? だって!
世界に たった 一組しか いない
双子ちゃん だもーん!
ちょっと ちょっと! うん!
都合の いいときだけ 双子面
しないで くれる? やっぱさ
真犯人て 沢木先生 なのかな?
8, 000万 手に入る わけだしな。
ちょっと。
はっ?
新しい 下着と
パジャマって どこに あんの?
おい。 何?
何 勝手に 入ってんの? えっ?
風呂 入って 寝るんだよ。
疲れたし。
ちょっと。 あんた ウチに
泊まる つもり!? 勘弁してよ!
じゃあ 何よ それ! 公園か
どっかで 野宿しろって 言うの?
言うね。 行き倒れに
なったって 知らないよー。
わたしも 知らない。
警察に 追われてんだよ。
よけい 泊めたく ないね。
殺人犯 かくまったって
わたしまで 逮捕されたら
たまったもんじゃ ないもんね!
二度と 頼むかい! ふん!
ハハハ。 ザマミロ。 このチャリンコ 売って
牛ドン 食べてやる!
ほほーい! ひー! あれ?
嘘!? 嘘!? 嘘 嘘 嘘!?
うわっ! うっ! うあーっ!
あーっ! 痛ー。 痛ててて。
あ痛てて。 痛てて。
(村田)大丈夫ですか?
えっ?
随分 派手に 転びましたね。
村田先生!? ああ…。
痛ててて。 痛ててて。
ネンザかな? はあー。
立てますか? ああ。 はい。
一人で 歩けますから。
痛ててて。
大丈夫ですか? 無理 しないで。
すいません。 じゃあ ちょっと
お願い します。 あ痛てて。
ところで 先生は どうして
こんな所に いらしたんですか?
いい女が ひっかかんないかって
いつも ここで
網 張ってるんですよ。
ハハッ。 じゃあ 今夜は
わたしが
その いい女って ところですか?
そうですね。 フフフ。 いつも
そんなこと してんですか?
そう。 ふーん。 そうやって
女の人 だましてるんですね?
そう。 悪い人 なんですね。
そう。 うん。
さて 今夜も 月が 出たし
そろそろ オオカミ男に 変身するか!
きゃあ 怖い! って
また ホステスに なっちゃってますよ。
ハハハハハ。 アハハハハ。
あ痛てて。
うー。 香水 オッケー。 ウフフフ。
顔 オッケー。 勝負 パンツ オッケー。
今夜こそ モノに してやる。
うん!
先生。 わたしを 好きにして。
キャハハハハ。 エッチィ。 ニヒヒヒ。
はい。 これで 大丈夫。
念のため あしたは 近くの
大きな 病院へ 行って
脳波を 調べましょう。 はい。
あっ。 ご飯は まだですか?
まだです。 まだです。
3日間 まだ なんです。
若菜さん。 座ってて ください。
僕が やりますから。
はい。 でも すみません。 ご飯まで
作って もらっちゃったり して。
料理 作るのが
好き なんですよ。
食事に つきあって くれる
女性を 探してた ところだから。
ちょうど 若菜さんが グッド タイミングで
僕の前に 放り投げられて きた。
まるで 天女の ように。
「まるで 天女の ように」
きゃあ。 どうしよう?
春菜。 頑張れ。
や… やるんだ。
あー でも 恥ずかしい。
きゃあ。 どうしよう?
できた! 食べよう。 あの?
あっ すいません。 ハハハ。
では どうぞ。
はい。 いただきます。
うーん。 うーん。 どうですか?
おいしい! アハハ。
いやあ ここは 看護婦も
いなくって いつも 一人だから。
ご結婚は? 捨てられました。
再婚は?
一人の 女に 決めると
ほかの 人に 恨まれちゃうから。
《ふうん。 独身の 開業医。
しかも いい男で 料理も うまい。
完ぺきだわ》
診察は 終わった。
風呂 入るぞ。 背中を 流してくれ
いや~ん!
はーい あなた。 ウハハハハ
ん?
ん? んんん。 フフフ。
あー ダメだ。
やっぱり… やっぱり ダメだ。
春菜。 春菜の 意気地 なし。
何 言ってんのよ? 頑張んなよ。
だって 恥ずかしいもん。
勇気を 出すのよ。 えーっ!?
ドキドキ しちゃうよ。
前へ 前へ。 ぶつかって。
だって。 だってじゃ ない。
だってじゃ ない。 あれ?
(村田)
あっ いっけね。 ワイン 忘れてた。
あっ いただきます。
ごめんなさい。
しかし 食べるの 早いんですね。
フフフ。
乾杯。
乾杯。
うーん。
(春菜)この 泥棒猫!
村田先生! こんな
嘘つき女に だまされちゃ ダメ!
「嘘つき女」って 一体
どういう ことなのよ?
大体 あんたね 窓から
のぞくなんて ホント ストーカー女ね。
殺人犯より マシだね。
「殺人犯」!?
そうなんです この女。
自分のね ポストを 奪った 後輩の女
殺しちゃったんですから!
あんたね 人前で
言って いいことと 悪いことが
あんのよ。 本気で 怒っからね!
ちょっと 待って ください。
「ポストを 奪った」って
以前 若菜さんが 勤めていた
フィットネス クラブの ことですか?
そうなんです! 沢木病院の
院長の 婚約者だった 女の子。
「院長の」!? 若菜。 もう 帰るぞ。
まだ ご飯 終わって ないもん。
あんたがね 村田先生と
食事するなんて 100年 早いのよ!
あんたにね そんなこと
言われたか ないわよ! 何でよ?
はあー。
はい! ここ 寝て!
あーあ。 せっかく 村田先生と
いい感じ だったのにな。
あんたね わたしの ハニーに 手ぇ
出したら 承知 しないからね!
「ハニー」?
そう! あれは 東京の
小雪が 舞う 寒い 夜だった。
突然 おなかが 痛くなって
偶然 飛び込んだ 村田病院に
いたのが わたしの ハニー。
そして ハニーは 言った。
どうしました?
言うだろ 普通。 医者なんだから。
あー。 ちょっと… ちょっと おなかが。
じゃあ ここに 横に なって。
はい! はい 先生! おいしょ。
そして ハニーは わたしの おなかを
触って ここ 痛いですか?
いえ そこは。 じゃあ ここは?
うー 痛! そこは ちょっと 先生。
あー 先生!
そこは ちょっと。 あー!
わたしに あんなに
優しい人は いなかった。
きっと ハニーも わたしに
気が あったと 思うの。 ウフフフ。
そして しばらく して 公園で
ハニーを 見かけた。 近所の
子供たちと キャッチ ボール してたの。
そんときの ハニーの 無邪気な 笑顔。
すてきだった! アッハハハ。 そして
わたしは もう ダメ。 もう メロメロ。
あー メロメロ! あん! 神よ!
こんな すてきな 出会いを
どうも! どうも ありがとう!
あう! バカ。
沢木先生。
足首の ネンザだ。
派手に 転んだんで ほかにも
打撲が あるかも しれない。
調べて やってくれ。
それから 脳波も。
あの 沢木先生。
この度は 美也子さんの こと
何て 言ったら いいのか。
それでは よろしく
お願い します。 (看護婦)はい。
ありがとう ございました。
沢木先生。
ちょっと よろしい ですか?
美也子さんに 生命保険
かけられて ましたよね?
8, 000万円。
受取人は 沢木先生で。
あれは 美也子から
言いだした ことだ。
二人の 愛の あかしに
お互いが 受取人に なって
保険に 入ろうってね。
それだけの ことだ。
幸恵さん?
あら? 若菜さん。 どうしたの?
どうしたのは そっちでしょ。 首。
事故っちゃってさ。 最低だよ。
大変。 大丈夫なの?
心配ないって。 よし。
さて もう ひと眠り すっかな。
「寝る」?
入院してんの わたし。
「入院」!? 昼間は 病院で 寝て
夜は お店で 働いてんの。
どういう こと?
いろいろ あるの。
「いろいろ」って?
ん? げっ! 松下専務
この店の お客さん だったんだ。
(ドアの開く音)
(幸恵)よいしょ。
あー 遅刻 遅刻。 寝坊 しちゃった。
幸恵さん。 ん?
首 大丈夫?
うん。 全然。 お金 稼がなくちゃ
生きてけ ないでしょ。
うん。 あっ そうだ。 ねえ?
この人って よく 来る?
あー 時々ね。 若い 女の子
連れて きたりしてさ。
女 いる店に 女連れで
来んなよって 評判 悪いよ。
ふーん。 あっ。 ほら。
ん?
あーっ! この女! 色気で
専務のこと たらしこんで
わたしの ことを 追い出したな。
くっそお!
いらっしゃいませ。 (松下)ああ。
ハハハ。 今日は 蒸すねえ。
いらっしゃいま…。 ひゃっ!
あれ? 浅井君!?
人違いです。 へえ。
君 こんな所で 働いてるの?
おかげさまで。 でも よく
似合ってるよ。 ようやく 天職
見つけたりって 感じだよね。 ウハハ。
ぎゃー!
(涼子)いらっしゃいませ。
あっ ママ!
まった いい感じ 出しちゃって。
きれいだね 相変わらず。 ハハハ。
何に する? ニュー ボトル ニュー ボトル。
ニュー ボトル ニュー ボトル。
先生。 いらっしゃいませ。
やあ。 知り合い?
わたしの こと クビにした 専務。
相変わらず センスの ない
ネクタイ しちゃって。
ホントだ。 もう。
顔 見ただけで ムカムカ しちゃう。
ところで 若菜さんも
温泉 行くんですか?
「温泉」?
(初音)社員旅行 なんです。
あら? そうなの?
ママ。 ちょっと。
はい。 ちょっと 失礼。
あっ。
俺も 温泉 つきあうよ。
先生も?
うん。 こんな 美人に 囲まれて
温泉なんて 最高だからね。
あ~ん! うれしい!
いいですよね? ママ。
(ホステス)あら 専務。 久しぶり。
(松下)いたの? いたの?
(ホステス)この間 ご飯 連れてって
くれるって 言ったの どうしたの?
うん?
忘れてる。 もう!
(松下)何だ。 くっついちゃ
暑いっちゃ 暑いって。
きれい。
ねえ ママ。 いい所だね。
ねえ。 いいでしょ?
(一同)いらっしゃいませ。
よろしく どうぞ。
(一同)荷物を お持ちします。
あっ お世話に なります。
うわあ~。
春菜!?
あっ。 あれ? あら 若菜。
どうしたの?
何 してるの? こんな所で。
「何 してる」って
あんたこそ 何 してんのよ?
偶然て 恐ろしいわよね。
村田先生。
春菜さん?
奇遇 ですわよねえ。
やっぱり 心が 通じ合ってるって
いうか。 愛が あるって いうか。
アハハ。 アハハ。
ああ 分かった。
どこで 調べ上げたのか
知らないけど
村田先生が 一緒だって いうんで
追っかけて 来たんだ!?
すっごい 推理。
愛の ストーカーなのよね わたしって。
やっかいな 女だよね。
そういうのが
一番 嫌われる タイプだって いうの
分かってんの? あんた。
でも これで 何か
楽しく なりそうですね。
アッハ~。 キャッホホ!
おい おい。 ったく もう。
へえー。 気持ち いいねえ。
うーん。 ホント 極楽 極楽。
ババくせーな もう。
ひゃー。 幸せだ。 うん。 あれ?
ん? あの女 えらい 肩幅 広いと
思ったら あれ。 あれ 男だな。
嘘!?
ほら ほら あそこ。
えっ? ここって 混浴なの?
やだ。 うれしい。
何 言ってんのよ。
村田先生!? 村田先生!?
あれ!?
ここって 混浴 だったんですか?
はい。 はい。
いや~ん。 いや~ん。
それは どうも。
きゃあー!
きゃあー!
すいません。 いや。 ここが
混浴とは 知らなかった もんで。
フフフフ。 フフフフ。
いいえ。 いいえ。
いい湯 ですね。
はい。 はい。
あんたさ。
ん? もう 出たほうが
いいんじゃ ないの?
何でよ? 邪魔だから。
だってさ 出るに 出れないじゃん。
気が 利かない 女だな もう。
何だって? この。
何よ?
のぼせませんか?
はい。 はい。
あっ! 大変!
のぼせちゃった みたーい。
すいません 先生。 後ろ 向いてて
もらって いいですか?
あっ はい。
この女 のぼせた みたいなんで。
早く 出なきゃ。 大変~!
ふ~。 暑い。 倒れるかと 思った。
でも すごいもん 見ちゃったな。
(涼子)出てってよ!
村田先生。
どう したんですか?
あなたは いいの。 気に しないで。
ねえ 幸恵さん。
何? ママと 村田先生って
何か あるの?
「ママと 村田先生」?
何か 特別な 関係 みたいなのが
ないしょで あったりして。
そんなこと ないでしょ? 何で?
ううん。 別に。
そうだ 幸恵さん。 さっき
福島さんと お話 してたでしょ?
何か 難しそうな話
してた みたいだけど。
あっ。 全然。 ただの 世間話よ。
ふ~ん。
でもさ 福島さんて
結構 女性関係 激しそうよね。
ウチの スポーツ クラブに
トレーニングに 来てる ときも
美也子さんと
すっごく 親しそう だったし。
わたし ちょっと
タバコ 買ってくるね。
タバコって。
まだ こんなに。
きゃっ!
はあー。 問題は 動機だな。
なぜ 犯人は
松宮 幸恵を 殺さなければ
ならなかったのかだ?
そういえば さっきさ
幸恵さん 福島さんと
何か 話 してたんだよね。
福島?
福島 高道か。
うん。
(市川)次長!
妙なことが 分かりました!
市川!? お前 来たの?
はい。
電話で 報告すりゃ
いいって 言っただろう。
報告が 終わったら 温泉
入っちゃおうかなと 思って。 ハハハ。
「ハハハ」じゃ ねーよ バカ。
報告って 何よ?
松宮 幸恵を 調べさせたんだよ。
お前 何か 分かったか?
はい。 松宮 幸恵は
四口 合計 8, 000万円の
生命保険に 入ってました。
はあー そうか。
受取人は?
河合 涼子です。 ママか?
血縁関係でも ない女が
受取人て いうのは 匂うなあ。
いや いや。 それは 違うよ 春菜。
ウチの 店の 従業員は
みんな 生命保険に 入ってる。
全員? 何で?
だから あの。 死んだ ときの
ためじゃ なくて
病気したり
ケガしたり したときの ため?
だって ほら ホステスなんて
明日の ない身 だから。
毎月の 掛け金は
全部 ママが 払って くれてる。
何よ?
典型的な パターンだ。
何が?
保険金 殺人。 えっ?
自分の 会社の 従業員に
生命保険を かけて 殺すと。
それから 次長!
まだ あんのか?
松宮 幸恵には 詐病患者の
疑いが あります。 詐病患者か。
なっ なっ 何? それ。
嘘の 病気を 申告して
保険金 詐欺を
たくらむ ヤツの ことだ。
そういえば 幸恵さん 入院してた。
えっ?
昼間 病院で 寝て
夜 お店 出てって。
病名 何だ?
あっ あの… むち打ち症。
「むち打ち症」!? 「むち打ち症」!?
何よ? 何よ!?
(沢木)「保険金 詐欺」? こちらに
入院していた 松宮 幸恵さん
4社の 保険会社と 契約し
1日につき 30, 000円の
入院 給付金を 手に してました。
1か月で 900, 000円です。
病名は むち打ち症。
まあ むち打ち症ほど
本人の 自己申告に 頼るしか
ないものは ありませんよね。
患者が 自覚症状を 訴える限り
それを 否定する ことは
できないだろう。 なるほど。
(ノック音)
どうぞ。 (山田)失礼します。
東和生命の 山田と 申します。
あっ 次長。
ご苦労さん。
滝田 美也子さんの
生命保険の 申請書を
持参 いたしましたので
書類に 印鑑と 署名を
いただきに あがりました。
はい。 こちらです。
8, 000万円 ですね。
何が 悪い?
当然の 権利だろ?
どう 思います?
怪しいに 決まってるだろ。
医師の 診断書が なければ
保険金は 受けとれないんだよ。
じゃあ あの院長も
グル なんですね きっと。
この病院の 経営は
苦しいって 評判だし
あの金で
持ち直すんじゃ ないの!?
む… 村田先生!? 失礼。
えっ?
ノックも しないで
入ってっちゃいましたよ。
村田先生 院長と
親しいんですかね?
だったら 怪しいですよね!?
痛っ!
一体 誰が 美也子さんの ことを?
それから 幸恵さんも。
根拠は ないんだけどさ。
福島 高道って
悪い ヤツの 匂い するよね?
そういえば
幸恵さんとも 変だったし。
(春菜)フクシマ タカミチ。
(若菜)いらっしゃいま…。
あれ? 春菜!
えっ? あんた 誰? ウフフ。
エリザベス 若菜でぇす。 24歳でぇす。
限りない アホだな こいつ。
どうも~!
「どうも」 じゃない!
ちょっと ちょっと 来て。 えっ?
とんでも ないことが
分かったんだ。 えっ?
と… とんでも ないことって?
あの 福島 高道って 男 相当な
食わせ者だ。 どういう ふうに?
4年前に 保険金 殺人の 疑いで
警察に 取り調べられてる。
「保険金 殺人」!?
婚約者が 死んだんだよ。
「婚約者」!?
(春菜)女は 首を 絞められて
死んだんだけど
家の中が 荒らされてて
お金も 取られてたから
警察は 強盗じゃ ないかって
結論を 出したんだけど。
その女には 7, 000万円の
生命保険が かけられてて
それが 福島 高道の 手に
入ったのよ。
ホントに!? じゃあ…。
福島には アリバイが あったから
警察は シロと
断定した らしいんだけど。
その アリバイを 証明したのが
あんたの 店の ママ 涼子と
幸恵。 嘘!
しかも 幸恵には 入院 給付金の
詐欺容疑が あり
しかも 今回 殺されて
保険金 8, 000万円が
ママ 涼子の 手に入る。
つまりだな
あんたが 勤めてる店
保険金 詐欺の 巣くつ なんだよ。
(涼子)何 こそこそ
話してるの?
村田先生 来なかったわよね?
はい。 どうか したんですか?
今 沢木病院から お父さまが
危篤だって 電話が。
村田先生の お父さまが
沢木病院に?
若菜さん 知らなかったの?
何を ですか?
村田先生は 沢木病院の 長男よ。
えーっ!? えーっ!?
沢木先生は 腹違いの 次男なのよ。
「腹違い」!? 「腹違い」!?
どうだ?
そうか。
中に 俺の おふくろが いる。
ああ。
オヤジ。
お父さまは?
そうですか。
結局 ケンカ したまま
死んじまった。
「ケンカ」?
ああ。
それで おウチを
出たんですか?
いつか 仲直り しようと
思ってたのに。
どうも。
先生。
弟さんの こと なんですけど。
悪い 噂が 立ってるの
ご存じ ですか?
沢木病院が 保険金 詐欺に
加担してるって。
ありえないよ そんなことは。
そうですか。
ただ あいつは いきがってるけど
坊ちゃん だからなあ。
坊ちゃん だから?
あいつに あの病院が 守れるか
どうか それが 心配なんだ。
若菜さんは 春菜さんと
ホントに 双子 なんですか?
それが よく 分からないんです。
わたしの 母は 芸者で 宮崎で
資産家の 愛人を してました。
その母が 双子の 女の子を 産んで
お子さんの いなかった
本妻さんに わたしが
引き取られて
春菜は そのまま
芸者の 母が 育てたんです。
誕生日とか 血液型とかは
一緒 なんですけど
顔や 性格 背格好なんて
全然 違いますでしょ?
だから ホントに 双子か どうか
分かりません。
でも 大事に
したほうが いいな 兄弟は。
先生。
若菜さん。
子供のころ オヤジに キャッチ ボールを
やって もらったんだ。
俺の 一番 楽しい 時間だった。
一番 うれしい 時間だった。
でも もっと うれしかったのは
弟が ボールを
投げられる ように なって
三人で キャッチ ボールを やったときだ。
今の 俺を 支えてる
最高の 思い出だ。
先生。
あんた。 わたしの ハニーに
手 出したら 承知 しないからね
先生。 失礼します。
春菜。
若菜さん!
アハッ。 そう。 そういう こと。
あっ。 ああ 春菜。 待って!
あんた ひどいよ。 よりに よって
わたしが ずーっと 前から
ずーっと 好きだった 人に…。
違うのよ これは。
あんた いつも そうだよ。
わたしの事 バカに してるんだよ。
わたしと 戦ったらね
絶対 勝てると 思ってるでしょ?
何 言ってんの? わたしの
気持ちなんか 考えた事 ないのよ。
人を… 人を 傷つけても 何とも
思わない 女だよ あんたは!
ちょっと。 ひどいんじゃ ないの?
そういう 言い方って。
だって そうじゃ ない! 世界には
何億人も 男が いるのに
どうして 村田先生なのよ!?
よりに よって
何で 村田先生なのよ!?
だから これは…。
もう いいよ!
ああ もう 待ちなさいよ!
何よ? 放して! やめて!
いいかげんに しなさい。 春菜!
痛。 ああっ。 うっ。
春菜!? 春菜さん!?
診療室の ドア 開けて!
はい!
神経性 胃炎 なんです。
「神経性 胃炎」?
それも かなり ひどい。
保険 調査官は
ストレスが たまる 仕事 ですからね。
保険金 詐欺を 摘発する
仕事でも あるけれども
中には まじめに 働いて まじめに
掛け金を 積み立てて きたのに
ほんの 書類の 記入ミスで
保険金を 受け取れない
人たちも いる。 そういう
人たちにも 春菜さんは
調査員として 同じ 態度で
接しなければ ならない。
ひとつ 特例を 認めたら
詐欺師 連中に
そこを つけ込まれます からね。
正義を 守るために
人に 恨まれる ことも
あると いうことです。
ストレスも たまりますよ。
先生。
もう やめて ください。
自分で 選んだ 仕事ですから。
同情は されたく ありません。
ああ。 分かった。
春菜。 ゆっくり 休みな。
先生 そばに
ついてて くれるから。
バカ。 ガラにも なく
気 遣っちゃって。
世界で 唯一の 兄弟。
いや 双子か。 やっぱり いいよな。
あっ 市川か? ちょっと
調べて ほしいんだけどさ。
もしかしたら 若菜 生命保険の
契約 してるかも しんないな。
(市川)「生命保険」?
うん。
クラブ 「リサ」の 従業員
全員 入ってるって いうから。
ママの 言いなりで
サイン したかも しれないんだ。
わたし それ
本人に 聞くの 忘れてて。
沢木先生!?
また 来る。
沢木先生と どういう
ご関係 なんですか?
あなたには 関係 ないでしょ。
ママは
幸恵さんが 入院 給付金の
詐欺を 働いてた こと
ご存じ だったんですか?
4年前 福島さんは 婚約者を
強盗に 襲われて 亡くされました。
そのとき 生命 保険金を
手に しましたよね?
でも 警察に 疑われた。
それで 福島さんの アリバイを
証言したのが
ママと 幸恵さんだった。
沢木先生の 婚約者だった
滝田 美也子さんと 福島さんが
おつきあいを なさってたのも
ママは ご存じ だったんですか?
若菜さん。
あなた 一体 何が 言いたいの?
ママが その すべての
黒幕 だったんですか?
バカなこと 言わないでよ。
沢木先生と グルに なって
ニセの 診断書を 書かせたり。
いいかげんに して ちょうだい。
わたし 出かけるから。
留守番 お願いね。
はあー。 ひっ!? ちょっと!
妙な 勘ぐり するから
こういう ことに なるんだよ!
た… 助けて!
若菜!?
この~っ!
次長!?
市川。 追え! はいっ!
大丈夫か!? ゴホ ゴホッ。
おい! おい! 生きてるか!?
生きてる。 ゴホッ。 今さ ここに
沢木先生 来てた。
沢木が!?
うん。
そうか。 やっぱり
グル だったのかな。
(若菜)沢木先生。
お父さまが 院長の 時代
沢木病院は 病院ぐるみで
保険金 詐欺に 加担してたって
噂が あったんですって?
もしかしたら 先生は
そのことで 涼子ママたちに
脅されてたんじゃ ないんですか?
そんな 噂を 流されたら
沢木病院は
ひとたまりも ないですからね。
沢木先生を 味方に つけて おけば
保険金 詐欺グループは
動きやすい わけ ですよねえ。
それに 美也子さんと
婚約したのも
無理やり だったんじゃ
ないんですか?
だって 先生 婚約しても あんまり
うれしそうじゃ なかったし。
だったら どうだって 言うんだ?
滝田 美也子を 殺した。
病院を 守るために。
「病院を 守るために」…。
あいつに あの病院が 守れるか
どうか それが 心配なんだ
村田先生!?
えっ?
村田先生!
先生。 いませんか!? 村田先生!
どこ 行ったんだろうな。
ママか!
えっ? 詐欺グループの ボスは
涼子ママ だったんでしょ?
うん。
行こう 春菜。 急がなきゃ!
殺す つもり!?
沢木病院から 手を 引けと
何度も 警告した はずだ。
それを お前たちは 無視した。
あんたの… あんたの
お父さん だって
わたしたちの 仲間じゃ ない!
お前が オヤジを
色気で たらしこんだんだ!
礼金だって 渡してたわよ いつも。
受け取らなければ 全部
ばらして やるって 無理やり
受け取らせたんだろう!?
あ~っ!
4年前に お前たちが 福島 高道の
婚約者を 殺して 保険金を
詐取した ことも
分かってるんだよ。
それと 同じように 美也子を
俺の 弟と 結婚させて
やがて 弟を 殺し 病院も
保険金も だまし取ろうと した。
そうだろう!?
春菜。 早く!
はい! 分かってる!
その 美也子は
死んで しまったけど
お前たちは また 何を するか
分からん。 だが 覚えとけ。
俺は 絶対に 沢木病院を 守る!
あ…。 弟も 守る!
そのためには 殺人も いとわない。
特に お前たちの ような
ワルが 相手 だったらな。
ああっ。
(ノック音)
ママ? いますか? ママ?
ママ?
あっ!? 春菜! 春菜!
あっ!?
先生!
先生! しっかり して! 先生!
ゴホッ ゴホ ゴホッ。
はあ~。
ママ? ママ?
ダメ。 し… 死んでる。
あっ!
それ!?
春菜。
そんなはず ないよ!
村田先生が…。 村田先生が
そんなこと するはず ないもん!
とにかく 警察 呼ぼう。
ううん。 救急車! 救急車!
はあー。
はあー。
ホントに 村田先生が 涼子ママを
殺したんだろうか?
沢木病院を 守るために。
村田先生が 殺すはず
ないじゃ ない。
現に 先生だって 誰かに
頭 殴られたんだもん。
でも 刑事さんは ママが 抵抗して
殴ったんだろうって 言ってたし。
そうか!
あの部屋には 誰か いたのよ。
きっと。
その人物が 村田先生を 殴って
涼子ママを 殺した。
「誰か いた」って?
福島 高道!
そっか! 福島 高道か!
あっ。 ああ。 刑事さん!
えっ? おお あんたか。
良かったな。
「良かった」って 何が?
えっ? 安心しろ。
あんたは シロだ。
今 村田を
河合 涼子 殺害容疑と 同時に
滝田 美也子 殺害容疑で
取り調べてる。
「滝田 美也子 殺害容疑」!?
何で 村田先生が!?
弟の ためだろ。
弟が 保険金 詐欺グループの 女と
無理やり 結婚 させられるのを
見て られなかったんだろう。
そんなあ。 そんなあ。
安藤さん。 急いで ください。
おう。 あっ! ちょ
ちょっと 待って。 刑事さん!
何? 福島 高道って 男
調べてみて ください。
「福島 高道」?
クラブ 「リサ」の マネジャーで
4年前にも 保険金 殺人の
容疑が かかった 男なんです。
その男の事は 村田からも 聞いた。
しかしな その福島も…。
えっ!?
村田は 河合 涼子の家に
行く前に 福島を 殺してるんだよ。
何 言ってんのよ!
村田先生が そんなこと
するはず ないじゃ ない!
春菜! 春菜!
何 考えてるのよ! 刑事さん!
もう ちゃんと 調べてよ~っ!
春菜。
(春菜)何とか しなくちゃ。
このままだと 村田先生が
犯人に なっちゃうもんなあ。
涼子ママ 美也子さん 幸恵さん
それから 犯人だと 思ってた
福島 高道まで。
保険金 詐欺グループの 全員が
殺されちゃったのよ。
と なると やっぱり…。
ちょっと 待ってよ。
あんたまで 村田先生を 疑うの!?
行って みようか?
えっ? 「行く」って どこへ?
ママんとこ。
どうやって 入んのよ!?
殺人事件が
起こった ばっかりだよ!?
警官が 見張ってるんだから。
春菜の 名刺 使うのよ。
何か 偉そうだし。
入れて くれるかも
しんないじゃん。 行こう。 ねっ。
ねえ ねえ。 何 探すの?
分かんないけど とにかく
全部 チェック してみよう。
何か 分かるかも しんないから。
うん。 分かった。
男が いたんだ。
これ!?
春菜!
どうした?
これ!
えっ?
浅井君。
何? どうしたの?
あんたが 黒幕 だったのね?
えっ? 何のこと?
とぼけんじゃ ないわよ!
あんた 河合 涼子の
男 だったんでしょ!?
ハハッ。 何を いきなり。
あんたが 涼子ママ
殺したんでしょ!?
口封じ したんでしょ!?
刑事さん。 こいつです!
この男が 黒幕です! この男が
涼子ママや 福島さんや
美也子さんや 幸恵さんを
殺したんです!
自分の 悪事を 隠すために
保険金 詐欺事件に
かかわった 全員を!
そうなのか?
ち… 違う!
そんな 証拠が どこに?
これよ。
涼子ママの ウチの
ベッドの下に 落ちてた。
これ あなたの ハンカチでしょ?
とぼけたって 無駄よ。
あんたの 汗が…
汚い 汗が 付いてる。
あんたの ものだって いう
証拠の 汗がね。
どうして 美也子さんを
殺したの? あなたたちが
沢木病院を 言いなりに する
チャンス だったんでしょ!?
あの女が すべての 間違いの
始まりだった。 あの女 君を
追い出して 企画営業 部長にまで
して やったのに
沢木と 婚約したら
仲間を 抜けたいって。 それで…。
自分が 院長夫人に なれれば
それで 十分だと 言うから。
幸恵さんを 殺したのも
あなたなの?
違う! 幸恵は 福島が 殺した。
どうして!?
美也子が 死んで
怖く なったんだろう。
グループを 抜けたいと。
それで 福島が
警察に ベラベラ しゃべられちゃ
まずいと 思って 殺したんだ。
一番 肝心なこと
話して もらうわよ。
涼子ママ 殺したの あんたね!?
しかた なかったんだ!
涼子は 村田に 責められて
すべてを
白状しそうに なったから。
(松下)そのあと 涼子の手に
灰皿を 持たせ
村田の手に ナイフを 握らせた。
村田先生が 殺したように
見せかけたのね!?
福島 高道を 殺したのは
お前か? はい。
逃げるための 金が 欲しいと
言って きたので。
刑事さん。 これで 村田先生を
釈放して もらえますよね?
ああ。 多分な。 行くか。
あっ。
ご苦労さま でした。
ありがとう ございました。
いいえ。
春菜さん。 はい。
ありがとう。 いやっ。
とんでも ないです。 ヘヘヘヘ。
(沢木)兄貴!
雅人。
さっき 初めて
おふくろから 聞いたよ。
俺の おふくろが 兄貴を
病院から 追い出した そうだな。
それなのに
病院が 苦しいときに
兄貴が 出て行った だなんて
思って すまなかった。
もう いい 雅人。
オヤジの 病院は お前が 守るんだ。
一緒に やって くれよ 兄貴。
俺には あの病院は 荷が 重いよ。
俺は 一度 病院を
出て行った 身だ。
いいじゃ ないですか。
兄弟が 力を 合わせて
何かを する。
すてきだと 思いますよ。 ねえ?
まあ わたしたちは 別だけどさ。
うるさいな。
人が いいこと 言ってるときに。
フフフ。
でも 村田先生。
沢木病院に 戻って ください。
そのほうが 絶対
似合ってますよ。
そうですか? じゃあ
考えてみるか。 兄貴!
わたしね 思うんだけど
村田先生の お父さまも
もともとは 患者さんの ために
よかれと 思って やったこと
なんじゃ ないのかなあ なんて。
あ~。 患者さんに 有利に
なるように 診断書を
書いたって こと? うん。 そう。
普通の人が 1円でも 多く
保険金が もらえますようにって。
そうね。
村田先生の お父さん だったら
そうかも しんないなあ。
若菜さん。 はい。
事情が はっきりして
また あの フィットネス クラブに
戻れることに なったんですって?
そうなんですよ。 もう 社長が
「どうも すいませんでした」って
頭 下げるから。 ハハハ。
そうですか。 そりゃ 良かった。
はい!
あ痛た! 痛たた。 あ痛た。
おなかが 急に 痛くなって
きちゃった。 大丈夫ですか!?
ダメですぅ。 先生に 診て
もらわないと。 あっ あ痛て!
何だか わたしも 急に 頭痛が。
あ痛ててて。 頭痛が 頭痛が。
嘘を ついてんじゃ ないわよ。
あんたこそ
嘘 ついてんじゃ ないよ!
わたしは ホントに 痛いんだもん!
わたしだって ホントに 痛いのよ!
あんたが 痛いのは
頭じゃ なくて 頭の 中身じゃ
ないの!? あんただって
腹黒いから 腹が 痛く なんだよ!
あっ た… 何だって!? おい!
何だよ!?
何よ!? えっ!?
先生!
先生!